PRODUCED BY 品川女子学院
白ばら日記

松嶋啓介シェフの食育特別講座

先日、フランス在住のシェフの松嶋啓介様に特別講座をしていただきました。

以前、ラタトゥウユを教えていただいたことがあり、今回は2回目「がめ煮」の作り方を教えていただきました。

私も見学し、試食もさせてもらいました。塩分や出汁を使わなくても、野菜にじっくり優しく火を入れることでうまみが引き出され、とてもおいしくびっくりしました。

はじめに講演しながらのデモンストレーションでその後実習でしたが、料理の作り方だけでなく、栄養、健康、歴史的な背景、地理的条件、文化等々、様々な話をしていただき、生徒達は聞き入っていました。

まさに、食の総合学習という印象の講座でした。

その様子を、家庭科の山下より報告します。

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1月9日に特別講座「松嶋シェフとがめ煮を作ろう」を実施いたしました。
この日は始業式。放課後に3〜5年生20名が集まり、ニースから一時帰国中の松嶋シェフに、出身地福岡県のがめ煮を教えていただきました。まずはデモンストレーション。具材は大きめに切り、弱火でじっくり炒めていきます。
具材を大きく切るのは、奥歯だけでなく前歯も使って噛めるようにとのこと。
調理と料理の違い、言葉の意味など、普段はなかなか意識しないことも教えていただきました。今回はレシピはありません。
作業ではなく、五感を使って、炒める時の音やそれぞれの具材の香りを感じながら調理をしていきます。
そして調味料は入れず、鰹だしと昆布だしのみで煮ていきます。じっくり火を入れたことで滋味深く、ほっとする味のがめ煮が完成しました。
生徒たちは、里芋の皮剥きに苦戦したり、炒め具合をシェフに相談したりしながら、楽しそうに料理と向き合っていました。試食の際には「野菜嫌いで煮物も苦手だったが、野菜本来の味を感じ、今までで一番美味しかった」「シェフのがめ煮は柔らかく食べやすかったが、自分で作ったものは固くなってしまったのでリベンジしたい」といった声がありました。
また機会がありましたら、ぜひ実施できたらと思っています。

以下は、生徒の感想です。

*印象に残ったこと
・調理と料理の違い(多数の生徒が挙げていました)
・理を料と書いて「料理」 というお話を聞いて私はいままでちゃんと料理ができていただろう かと考えさせられました。また、いただきます。 ご馳走様の意味は知っていたのですが普段心を込めて気持ちを入れ て言えていなかったなとお話を聞いて思いました。
・噛めば認知症予防になること 弱火で良い匂いすると中身が美味しくなること
・前歯と奥歯を使うとどこが振動するか実践したり単語の意味を漢字 1個1個から解読したり、 料理について楽しく知ることが出来ました。


*感想
・野菜嫌いで煮物などが苦手なのですが野菜本来の味を感じ、 今までで1番美味しく味わえたと思います。
・先生の手本の料理はとても柔らかく食べやすかったのに対して自分 の作ったのは固くなってしまったので家でリベンジしてみたいなと 思いました。
・初めて知ることが多く参加して良かったと思いました。また、 凄く美味しかったので、 鰹節以外の出汁を使ってもう一度がめ煮を作ってみたいと思いまし た。
・私は筑前煮が大好物で今回の講習も楽しみにしていたのですが以前 から筑前煮の具材は何故こんなにも大きいのかと疑問に思っており ました。そこで今回松嶋シェフのお話を聞き、 その意味を知りその上で調理をした事でシェフの言う「料理」 が出来たのではないかと思いました。 貴重なお話をありがとうございました。