ヨーロッパ研修 – 平和と芸術を学ぶ1週間の旅 – Day 7
無事に全員帰国いたしました! ・空港まで迎えに来てくださった保護者の方々が、「このブログだけが情報源で、、、」と声をかけてくださいました。生徒たちが保護者の方々に連絡を取らなかったのは、プログラムが充実していた証かなと思います。 ・本校では初めての試みで、口コミも何もない状態で、このプログラムに送り出してくださった保護者の皆様に感謝です! ・生徒たちも、引率していた私も、添乗員さんも、1週間はあっという間だったけど、同時に1ヶ月程度旅をしていたような感覚をもっています。時間の「濃さ」というものを体感した1週間でした。 ヨーロッパ研修は、実はまだ終わりではありません。 この後、同じタイミングでポーランド・ドイツを旅している鎌倉学園さんとの合同振り返り会や、成果発表会も予定しています。 今後も楽しみです!
ヨーロッパ研修 – 平和と芸術を学ぶ1週間の旅 – Day 6
プログラムとしては、最終日です。 朝は、ユダヤ人の若者グループの方々との交流でした。 なんと、日本人の訪問は初めてとのこと。 ユダヤ教について知らないことだらけで、どのようにお祈りをするのかや、彼女たちのお気に入りの祝日などについて、色々と教えていただきました。 セッションの最初に、「『ユダヤ教』と聞いて、どんな言葉が最初に浮かんで来ますか?」と問いかけられ、「戦争」「ホロコースト」「アウシュヴィッツ」など、生徒たちの口からはネガティブな言葉が多く出てきました。 交流の後、お互いに写真を撮りあったり、漢字で名前を書いてあげたりしていました。 いま「『ユダヤ教』と聞いて、どんな言葉が最初に浮かんで来ますか?」と問われたら、生徒たちの頭にはどんな言葉が出てくるでしょう。 お互いを知ることが大切であり、人と人との交流が心の壁を取り払っていくということを強く感じました。 午後は、班別での自主研修です。 自分たちの足で街を探索しまし、ウィーンでの最後の時間を楽しみました。 ウィーンの街を後にして、日本に向けて飛行機に乗り込みます。 グローバル教育部 山岡
ヨーロッパ研修 – 平和と芸術を学ぶ1週間の旅 – Day 5
午前は、シェーンブルン宮殿を見学しました。 宮殿内は、豪華絢爛な眩いお部屋ばかり。 どうやって描いたのだろうと思うような天井の巨大な絵もあります。これは、帝国の繁栄や戦争を表したものだそう。 午後は、日本人ピアニスト2名とそれぞれお目にかかりました。 1人目は、一緒に食事をさせていただきました。 中高生時代に考えていらっしゃったことや、ウィーンの方々の音楽に対する考え方など、さまざまなお話を伺いました。 2人目は、仲間の皆さんと公園で一緒にピクニックをさせていただきました。 今回の研修のテーマ「平和と芸術」について、「芸術は自分の個性を突き詰めて、それぞれの個性を尊重すること。それができたら、平和な世界になるのでは」という言葉をいただきました。 いよいよ明日が最終日です。 明日は、ユダヤ人の青年グループの皆さんのワークショップに参加させていただきます! グローバル教育部 山岡
ヨーロッパ研修 – 平和と芸術を学ぶ1週間の旅 – Day 4
本日はウィーンの中心地を巡りました。 どの方角を向いても、美しい街並みが続き、生徒たちは360度写真を撮り続けていました。 とても開放的な雰囲気で、良い"気"が流れています(完全に私見です)。 ハイライトは、ホテルでのディナーからの、ニューイヤーコンサートで知られる楽友協会・黄金の間でのモーツァルトコンサートです。 いつもよりも少しエレガントな服に着替えて、みんなで楽しみました。 ディナーでは、高校2年生の参加者が「校外授業(5月実施)で学んだテーブルマナーが役に立つ!」と喜んでいました。 そして、コンサートでの鑑賞態度も、(世界各地から来ている他のお客さんと比べても)素晴らしかったと思います。 これは、毎年実施している芸術鑑賞や、合唱祭での経験が活きているように感じました。 中高生にとっては、「テーブルマナー」や「鑑賞態度」というものが自分の人生でどう活きるか想像しにくいかもしれませんが、こんな場面で役に立つんだと実感した1日でした。 早いもので、ヨーロッパ研修もあと2日です。 「早いな」と感じつつ、毎日が濃密すぎてすでに2週間程度が過ぎているのではないかと思っている、というような声も生徒たちから聞こえてきます。 明日は、ウィーン在住の日本人ピアニストの方々とお目にかかります。 グローバル教育部 山岡
ヨーロッパ研修 – 平和と芸術を学ぶ1週間の旅 – Day 3
ポーランド最終日の今日は、アウシュヴィッツ・ビルケナウ強制収容所を訪問しました。 日本人ガイドの中谷様にご案内いただきながら、当時何が起こったかだけでなく、ホロコーストの教訓から現在を生きる/これからの未来を生きる私たちが考えなければいけない課題についてもお話しいただきました。 私が特に印象に残ったのは、生存者の方々が口々にしていたという、「アウシュヴィッツは空から突然降ってきたものではない」という言葉です。 「ユダヤ人」に対する嫌悪感はずっと昔から存在しており、第一次世界大戦の後の不況などにより社会の空気感が刺々しくなり、その空気感がアウシュヴィッツに象徴される「ユダヤ人」の大量殺戮に繋がった、とのことです。 ある特定のグループに対する嫌悪感 息苦しい社会によって生み出される、「普通」の人々がもつ刺々しさ 今の世界にも共通していることなのではないかと感じました。 アウシュヴィッツ・ビルケナウ博物館が存在する目的を象徴する、ある哲学者の言葉があるそうです。 Those who do not remember the past are condemned to repeat it (過去を覚えていない人は、過去を繰り返す運命にある) 生徒たちには、この研修で学んだことを、明るい未来のために活かしてほしいです。 今は、オーストリア・ウィーンに到着しています。 明日からは、音楽の都ウィーンを堪能します! グローバル教育部 山岡
ヨーロッパ研修 – 平和と芸術を学ぶ1週間の旅 – Day 2
本日は3本立てです。 1. ウクライナ避難民の生徒さんたちとのワークショップ ポーランドのすぐ東はウクライナです。クラクフの美しい街にいると忘れてしまいますが、私たちが滞在しているすぐ隣の国は、現在戦争中です。 本日は、ロシアによる侵攻が始まった後にウクライナから避難してきた生徒さんたちとのワークショップに参加する機会をいただきました。 現地大学の講師であり、ウクライナからの避難民の支援をしている方にアレンジしていただきました。 ワークショップでは、共感力とは何か、私たちが陥りがちな「黒か白か」の考え方(Black and White Thinking)とその考え方が生み出す暴力などについて、異なる文化背景から意見を交わしました。 2. クラクフのバレエ団でソリストと活躍する日本人の方とのセッション お話を伺うだけでなく、劇場の方に、劇場内の裏側を隅々までツアーしていただきました! 舞台装置を見せていただいたり、衣装を作っていらっしゃる部屋を案内いただいたりと、普段見ることができない部分をたくさん見せていただきました。 3. 「シンドラーの工場」の見学 第二次世界大戦中に多くのユダヤ人の命を救った、オスカー・シンドラーの工場跡地につくられた博物館を見学しました。 どのようにクラクフが占領されていったか、ユダヤ人がどのように迫害されたか、シンドラーはどのようにユダヤ人の命を救ったか、などをガイドしていただきました。 戦後、イスラエルにあるホロコーストの祈念館により、ユダヤ人を救った功績を讃えるメダルがシンドラーに贈られたそうです。 その裏にはヘブライ語で「1人の命を救う者が、世界を救う」と書いてあるとのこと。 自分が同じ時代に生きていたら、力をもつ人たちに対する恐怖心に支配されずにユダヤ人に手を差し伸べることができただろうか、 今、力をもつ人たちに対する恐怖心に支配されず、自分が思う「正義」を強くもち行動できているか。 たくさんのことを考えた1日になりました。 明日はいよいよアシュヴィッツ強制収容所訪問です。旅も折り返し地点です。 グローバル教育部 山岡
ヨーロッパ研修 – 平和と芸術を学ぶ1週間の旅 – Day 1
1日目が終了しました! 本日のメインは、ポーランド・クラクフにて、日本語を学んでいる現地の学生さんとの班別研修です。 ポーランドと日本をつなぐ、ASAGAOさんにご協力いただきました。 クラクフの旧市街は、1978年にUNESCOの世界文化遺産に最初に登録された12件のうちの1つだったそうです。 趣のある街並みが残っており、日本でいう京都のような存在とのことでした。 現地の、それも自分たちと年齢が近い学生さんから、街の歴史、文化、宗教などについて、たくさん教えていただきました。 明日は、現地のクラクフの大学で講師をされている方による、ウクライナからの生徒さんとのワークショップや、 クラクフでソリストとして活躍されている日本人の方とのセッションを予定しています。 グローバル教育部 山岡
ヨーロッパ研修 – 平和と芸術を学ぶ1週間の旅 –
今年度から、グローバル教育部の新たな取り組みとして、「ヨーロッパ研修」を企画しています。 今夜、高校1, 2年生の希望者15名とともに、日本を飛び立ちます。 このヨーロッパ研修では、「平和と芸術」というテーマで1週間で2カ国に行き、様々な人たちや施設を訪問します。 1カ国目はポーランド。 アウシュヴィッツ強制収容所などを訪問し、ホロコーストの経験を学びます。 また、ウクライナからの避難民の生徒さんが学んでいる施設を訪問し、ワークショップを通して多様性についてウクライナからの生徒さんたちと一緒に考えます。 さらに、現地の劇団でバレエのソリストとして活躍されている日本人の方に、ポーランドにおける芸術の位置付けなども伺う予定です。 2カ国目はオーストリア。 音楽の町として知られるウィーンを訪問し、現地で活躍されているピアニストの方や、音楽を通して平和を訴える活動をされている方にお話を伺います。 また、ユダヤ人コミュニティの若者たちとも交流する機会をいただくことになっています。 この研修に向けて、4月から5回に渡って事前研修を実施してきました。 ホロコーストに関する理解を深め、日本でいま起こっている差別について考え、現地の文化についても学びました。 これらの事前研修を通して、参加生徒たちは1人ずつ、自分がヨーロッパで学びたいこと・考えたいことを設定しました。 [caption id="attachment_45776" align="alignnone" width="300"] 事前研修の一場面。NPO法人ホロコースト教育資料センターの方々とのセッション。[/caption] 「平和」とはどのような状態か 日本は「平和」と言えるのか 自分の周りは「平和」と言えるのか 芸術がどのように「平和」に貢献するのか 「平和」な世界をつくるために、自分に何ができるか 様々なことを学んでほしいと願っています。 できる限りブログを更新し、研修の様子を伝えられたらと考えております! グローバル教育部 山岡
タイからの新しい留学生が来ました
グローバル教育部より留学生の報告です。 本校の特色の一つに、留学生が在籍しているということがあります。 新年度の初日に、新しくタイから留学生を一名迎え入れました。109人目の留学生となります。高校一年生に在籍しています。他に、ドイツから1名、アメリカから1名(ともに5年生に在籍中)で現在3人の留学生が在籍しております。 本校では、新しく留学生を迎え入れる際は、全校生徒に挨拶をしてもらっています。今回は始業式の場で、日本語・タイ語・英語の3か国語で自己紹介をしてもらいました。在籍中、授業や行事を通して、本校の生徒と一緒に交流を深めてもらえたらと思います。 グローバル教育部 始業式で高等部校長と会話を楽しみました