PRODUCED BY 品川女子学院
高等部校長

決断が早いこと、正直にやること(文化祭今昔④)

3~5年生の起業体験プログラムは、営業が終わるとすぐに、社長、マネージャーが集まる営業報告会議と、会計担当の集計作業がありました。

営業報告会議では、その日の活動を総括してうまくいった点と失敗した点を整理し、改善策の決定まで行って全企業の前で報告します。その後、サポート委員の方からアドバイスをいただくのですが、この会議を見て思うのは、社長、マネージャーが自分達のやり方を非常に客観的に見られていること、そして改善策を打ち出すスピードが早いこと。営業日が2日しかない起業体験では、この姿勢はとても重要です。

会計作業では在庫と現金を確認して、誤差があればその日のうちに原因を突き止め改善策を考えます。普段多額の現金を扱い慣れていない生徒が入れ替わりで販売活動を行うのですから、ある程度差が出るのは仕方ありません。しっかりと原因を考えて、それでもわからないときは、けして現金を調整して数字を合わせたり、原因をねつ造したりしない。理由が本当にわからなければ、状況を公認会計士の方に伝えて(本プログラムは、EY新日本有限責任監査法人の方が長年協力して下さっています)処理方法のアドバイスをいただく。私は、この作業が、会計に対する基本的な姿勢を学ぶ非常に大きな機会になっていると思っています。

文化祭実行委員起業体験班の生徒が、正確に現金を数えてくれます。

2021.9.19 [高等部校長]