解いてみました(20220117k)
共通テスト国語の古文は、『とはずがたり』からの出題でした。
鎌倉時代後期の女流日記文学です。
出題された場面で、後深草院が前斎宮の寝所に忍び込む手引きをさせられている作者の二条は、このとき17歳。
既に後深草院の子を出産し、さらにその後に以前から付き合いのある愛人の子も出産しています。
そして、まだ後深草院の後宮にいます。
『和泉式部日記』や『源氏物語』を全部読むと、こういう場面やその背景を描いた話はたくさんあるんですが、古典の教科書にはあまり出てこない種類の話です。
古典文学を広く読み、当時の社会や文化について知っておかないと、現代の感覚では意味がわからないと思います。
それにしても。
これが実名で書かれ流布していたというのは、昨今のSNSやブログどころではない恐るべき話じゃないでしょうか。
2022.1.17 [中等部校長]