家庭科の特別授業
家庭科の特別授業をご紹介します。
担当の山下より報告です。
*毎年、家庭科の授業で行っている、金融教育の報告です。
4年家庭基礎にて、お金の教養講座を実施いたしました。
ファイナンシャルアカデミーの講師の方々に来ていただき、 全クラス2時間ずつ講義をしていただきました。
この講座は今年で11年目となります。
普段は友達や家族とも中々話さないお金の話。
例えばブランド品やスマホは新品を買う?中古品を買う?といった身近な話から、リセールバリューのあるもの
を考えたり、住宅ローンの金利について学んだり、幅広いお金の知識を教えていただきました。
ちょうど日銀の政策金利の引き上げが発表されたタイミングで、バブルの頃と最近の金利の違いなどを示しなが
ら、今後どう推移していくかまで含めたお話をしてくださり、経済との繋がりを直に感じたという感想もありました。
生徒たちの感じ方は人それぞれで、地方のマンションであれば、20代でも買える!とワクワクする生徒もいれ
ば、都心部のマンション価格を知って、必要な収入を逆算していくと結構厳しいかも...となる生徒も。
住みたい家(の価格)から逆算して、職業→進路を決めていくのも面白そうという声もありました。
講師の方が仰っていたように、同じ話を聞いているはずなのに、大人になるのが怖いという生徒もいれば、大人
になるのが楽しみと全く違う感想があるのも面白く、それぞれの考え方が表れる時間になっていました。
今回は講座後に、授業で「1万円以内で価値を感じるもの」をグループごとに考え、プレゼンする機会を設けまし
た。
ツアーコンダクターのように、登山や日帰り旅行を提案するグループもあれば、小動物を購入し一時的ではなく
一緒に過ごす時間にも価値があると考えるグループや、親孝行など家族でのご飯に使う、あえてゲームセン
ターなどで浪費する、という声もありました。
「シンクライフ、シンクマネー」講座の中のこの言葉が指すように、生活や人生を考える上でお金の話は切り離せ
ないもの。
そんな視点を持ち、自分の人生を送れる生徒が増えたら嬉しく思っています。
ファイナンシャルアカデミーの小野原様、 今年度もありがとうございました。





*4年生の「家庭基礎」の授業にて、一般社団法人ソウレッジ様による特別授業 を実施いたしました。
ソウレッジ様は「 性教育と避妊の支援で長期にわたる悲しみの減少をめざす」 を理念に、ユースクリニック普及のための海外研修、 緊急避妊薬の無償提供、 性教育などを含めた政策提言などを行なっています。
代表の鶴田様と副代表の鈴木様にお越しいただき、今回は「 性のトラブルを予習して実際に起きた時に適切な対処をできるよう になる」ことを目的に、 ボードゲームを用いたワークショップを実施していただきました。
最初の講義では、事業内容の紹介や、 海外では5歳から性教育が始まることや、 ユネスコの国際セクシュアリティ教育ガイダンスの内容のうち、 日本の教育で教えているのはごく一部であることなどを教えていた だき、その後グループに分かれゲームがスタート。
すごろく形式で各マスにケースの内容が書いてあり、 クイズに答え→グループで対話し→解説を読む、 という流れで進んでいきました。
わいわいと楽しそうに、グループで対話や経験談を共有し、 盛り上がっている姿が印象的でした。
ボードゲーム後の質疑応答の時間では、月経や中絶、 痴漢など多岐にわたる質問が出ました。
一つ一つの質問に丁寧に答えていただき、 特に低用量ピルや子宮内システム、 日本での未承認のパッチなどの話に生徒たちは驚いていました。
有志団体のCLAIR.に所属している生徒からは「 日本の性教育の遅れを感じる中、 生理以外についても課題がたくさんあると体感できた」 という声もありました。
その他にも「学校で学ぶことができないと思っていたことだった」 「知らないを知ることができ、 自分の身を自分で守ることができそうだと思った」「 友達とこのような話を今までする機会がなかったが、 話し合える良い機会だった」といった声もあり、 学びの多い充実した時間となったようです。
ソウレッジの皆様、貴重な機会をありがとうございました!




*こちらも4年生の「家庭基礎」の授業の報告です。スリール株式会社様による特別授業を実施いたしました。
スリール様では企業向けの女性活躍やDE&I推進に加え、大学生向けのキャリア教育(ワーク&ライフ・インターン)を行っています。私も学生時代にワーク&ライフ・インターンに参加しており、共働きのリアルを体感し、将来の輪郭が少しはっきりとしたのを覚えています。
今回は子ども家庭庁のプログラムの一環として、将来に向けて自分の「なりたい姿ワーク」と、実際に子育て中の方に子ども連れで来ていただき「パパママ先生インタビュー」を実施していただきました。
「なりたい姿ワーク」では、授業の中で考えたLife visionのワークシートをもとに、それを実現するための壁があるか、それはどんなものか、なども深掘りして考えました。スリールの講師の方は2名とも副業をされている方で、仕事やプライベートも含め、様々な選択肢があることをお話していただきました。
「パパママ先生インタビュー」では、2〜3グループに分かれ、仕事や子育てのお話を伺いました。普段はなかなか赤ちゃんと接することのない生徒たちですが、赤ちゃんが登場すると大歓声が!授業が終わった後も抱っこさせてもらったり、様子を微笑ましそうに眺めていたりと、いつもとは違った生徒の表情が見られたのも印象的でした。
事後アンケートでは、「仕事を楽しいと思えるような職業に就こうと思ったし、自分が楽しいと思えるような企業で働いてみたいと思いました。実際に赤ちゃん見て私も育てたいと思いました。」といった感想や、「あまり子育て世代の大人と話す機会がなかったのでとても新鮮で楽しかったです!」「赤ちゃんがとても可愛く、パパママ先生の人生が楽しそうでした。」といった声がありました。
本校の生徒たちは「働く」ことについて強い関心があると感じますが、一方でキャリアを積むこととライフイベントが重なることもあり、両立できるか不安に思っている生徒もいます。実際にパパママ先生の話を聞き、子どもと接してみることで、将来のイメージが少しでも描けたらと思っております。
スリールの皆様、貴重な機会をありがとうございました!
この特別授業について、先方からプレスリリースが出ましたので紹介します。
スリール株式会社、中学・高校の家庭科授業で ライフキャリアデザインを実施
~授業を通じて中高生の結婚や子育てに対する意識が大きく変化~