令和7年度始業式
先週からだいぶ暖かくなりましたね。新校舎の前庭はつつじが満開です。入学式の翌日には始業式が行われ、新校舎A棟にできた正門より生徒たちが登校し、年度のスタートを共に迎えました。学年が一つ上がり生徒たちは新しいクラスや担任との出会いに心を弾ませたようで、始業式では明るい笑顔がたくさん見られました。 始業式で、こんな話をしました。今年、品川女子学院は創立100周年を迎えました。そして、15年かけてようやく完成した新校舎での新年度のスタートです。実はこの校舎の工事期間だけを経験して卒業していった先輩もいて、今この空間で過ごせることは、特別なご縁だと思っています。 体育館の金屏風は、昭和10年の卒業記念品で、戦前から使われているものです。校舎が空襲で焼けなかったことも含めて、今の私たちの環境があるのは、長い年月にわたり関わってくださった方々のおかげです。 学校の中の先生方や職員だけでなく、地域の方々、企業や団体の方々が、文化祭、部活、特別講座、起業体験、CBL(課題解決型学習)など、さまざまな場面で協力してくださっています。これは、品女ならではの特徴です。 この1年間は「これからの100年を一緒に支えてほしい」と、学校外でいろいろな方にお願いをしてきました。その中で、大きな支援を表明してくださった企業があります。それが「ユニ・チャーム」さんです。これから毎年、私たちの教育活動を継続的に支援してくれることになりました。 なぜそんなことが実現したのか。それは、20年以上にわたる関係の積み重ねがあったからです。文化祭や講座、有志団体による起業体験や女性の生理の講座などでの関わりがあり、それを生徒や先生たちがきちんと報告してきてくれたことが、信頼につながったのです。 一人でできる仕事はありません。誰かと協力して、信頼を得ていくには共通点があります。それは、「感謝を忘れないこと」と「それを声に出すこと」です。 うまくいっていない時も、報告すること。あとに回さずにすぐに伝えること。そして、後からでも丁寧にフォローすること。お礼は何度言ってもいいんです。 みなさんの先輩や先生たちは、ずっとそうやって信頼を築いてきました。その上に、今の品川女子学院があります。ぜひ皆さんにも、それを忘れずに、次の後輩たちにバトンを渡していってほしい――そんな話をしました。 <中等部表彰>【ECC 部】第 8 回 PDA 中学生即興型英語ディベート全国大会 ・ベスト POI 賞【書道部】第 50 回記念ふれあい書道展 ・特選 ・敢闘賞 <高等部表彰>【書道部】第 50 回記念ふれあい書道展 ・特選 ・奨励賞 ・敢闘賞【有志団体 Like me】SDGs QUEST みらい甲子園2024 年度東京都大会 ・JICA 賞 春休み中に、吹奏楽部の保護者の皆様から、お花が届きました。「紫穂子」にちなんで、紫のアレンジにしてくださったんですね。学校の受付に飾らせていただきました。
令和7年度の入学式
4月9日には中等部の入学式が完成したばかりの講堂にて初めて実施されました。やわらかな日差しに包まれ、220名の新入生が少し緊張しながらも晴れやかな表情で登校してきました。ご家族からもたくさんの笑顔が見られました。 入学式の祝辞の抜粋です。 かつて、女性は自分の人生を自分で決めることができませんでした。進学や結婚、選挙にすら参加できなかった時代がありました。そうした時代にこの学校は創立されました。次世代を生きる女性には「自分のことを自分で決める自由」を持っていてほしいと願って。 そうしてちょうど百年目に入学するみなさんは、地域の中学ではなく、自分で私立の女子一貫校「品川女子学院」を選びました。 日本社会を見渡してみると、女性が「自分のことを自分で決める」ための環境は整っていると言えるでしょうか?たとえば、もし今ここが衆議院だったとしたら、女子はわずか一クラス分ほど。残りの5クラスは男子、というくらいの男女比です(2024年現在の女性議員比率は15.7%)。世界の中でも、男女平等を示すジェンダーギャップ指数の順位で日本は118位です。 教育や健康の分野ではトップランクなのに、この順位になる理由は、政治と経済の分野が著しく低いからです。「大事なことを決める場」に女性がとても少ない。そうなると、どんな社会になるのでしょうか。 第二次世界大戦のとき、米国下院で戦争に賛成した票は388票すべて男性が投じ、反対票は一票、それは米国初の女性議員のものでした。本校の校歌を作詞した与謝野晶子は、戦時下に「君死にたまふことなかれ」と弟の命を大切に想う歌を詠みました。そうした思いは「平和の使い」という本校校歌の歌詞にも込められています。 多様な人々とともに生きていくためには、異なる意見や価値観と向き合い、時にはぶつかることも必要です。本校ではチームで取り組むことがたくさんあります。もめごともあります。でも、それは「違う」ことを受け入れるチャンスでもあるのです。 今の日本において女子校という存在にはとても大きな意味があります。公立の高校では別学はわずか1%となりましたが、別学の環境では、女性のさまざまな力が伸びやすいという研究結果もあります。 たとえば、「手を挙げにくい」と言われる女性の特性も、こうした環境の中で変えていくことができます。みんなが声を出し合える場にするには、「最初の一人」が必要です。その「最初の一人」になる勇気を、6年間で育んでいってほしいと思います。 フラワーアレンジ部が作成してくれたお花は、事務所前に飾りました。
修業式・表彰・中等部卒業証書授与式
3月22日(土)は、3学期の修業式でした。 表彰です。 <中等部表彰> 【ECC部】Asia Schools Open Winter Edition2025・Best Speaker of Japan・2nd Best Speaker of Japan・10th Best Speaker of 14 and under category・4 and under category Quarter Finalist【書道部】 第61回全日本書初め大展覧会 ・特選 ・秀作 【演劇部】第66回 東京私立中学高等学校演劇発表会 ・優秀賞 <高等部表彰> 【書道部】第61回全日本書初め大展覧会・特選 ・秀作 【演劇部】第66回 東京私立中学高等学校演劇発表会・優秀賞【チェンバーオーケストラ部/吹奏楽部】第31回全国高等学校選抜オーケストラフェスタ出場【CBL4C1班】探究学習成果発表会Fo-LAB(フォーラボ)・審査員特別賞 イノベーションの根源賞【有志団体Like me】第15回ビジネス創造コンテスト 品川区民枠・最優秀賞修業式の後には離任式もありました。お世話になった先生方をお見送りするこの時間は、毎年のことながら胸が熱くなります。放課後の職員室前で感謝の言葉を伝える生徒たちの姿に、授業や様々な活動を通して気持ちの交流があったことが伝わってきます。 その後、場所を体育館から移動して、中等部卒業証書授与式を執り行いました。ニュージーランド修学旅行から帰国したばかりの中等部3年生にとっては、中等部を締めくくる大切な節目の日です。新しく完成した講堂での初めての式となり、以前にも増して凛とした空気の中で行われました。 春を迎え、新しい場所へ向かう人たちに、心からのエールを送ります。
特別講座他報告
セブン-イレブン様に特別講座を開催していただきました。有志団体eggskyの生徒よりの報告です。 ______ 今回のセブン-イレブン様との企画では「私が刺さるコンビニ」 ということで、商品やサービスを考えるのではなく、 私たち世代がコンビニに求める「価値」 を見つけるという内容になっており、 私たちとしてもあまり考えたことがないテーマでしたので、 発案がとても難しかったです。しかし、 一つの案から企業の皆様とも一緒に想像を膨らませていくという作 業が本当に楽しく、 発見が多い素敵な経験をさせていただきました!みんなで共有し、 創り上げたイメージがいつか形になれば嬉しいです! 担当の丸山より特別講座の報告です。 三井住友信託銀行の皆様に特別講座「みなさんの「ミライ」と「お金」」を実施していただき、28名の生徒が参加しました。 今回講師を務めてくださったのは、三井住友信託銀行に勤務されている本校のOGです。自己紹介では当時のお写真も見せていただきました。 講座は、生徒たちが将来やりたいことを考え、それを実現するためにお金がかかるかどうかを検討するワークからスタート。「大学院に行く」「留学をする」「犬を飼う」「推し活をする」など様々なビジョンがあがっていました。 次に、将来に備えたお金の貯め方について、世の中の状況や具体的な数値・方法などを教えていただきました。確実に貯蓄をするためには「先取り貯蓄」をした方がよいことや、お金の保有の仕方にも様々な方法があること、リスクをコントロールするために「分散投資」するとよいことなどを学び、中高生の頃からこのような学習の機会があることの重要性をあらためて感じました。 投資のシミュレーションでは、目標とする金額を貯めるには毎月いくら投資したらよいか、利回りはどのくらい必要なのかを実際に計算してみることで、「意外と貯めることができるかも!」という嬉しそうな声もあがっていました。 今回の講座がお金に関心を持つきっかけとなり、自分の叶えたい「ミライ」に向けて、賢くお金と付き合うことが出来るようになってもらえたら嬉しく思います。 担当の塩崎より、エスパスルイ・ヴィトン特別講座の報告です。 エスパスルイ・ヴィトン特別講座報告.pdf (4.96MB) 続けて、東京都写真美術館見学につきまして、塩崎より報告です。 教科イチ押し見学会2024東京都写真美術館.pdf (4.78MB)
家庭科の特別授業
家庭科の特別授業をご紹介します。 担当の山下より報告です。 *毎年、家庭科の授業で行っている、金融教育の報告です。 4年家庭基礎にて、お金の教養講座を実施いたしました。ファイナンシャルアカデミーの講師の方々に来ていただき、 全クラス2時間ずつ講義をしていただきました。この講座は今年で11年目となります。普段は友達や家族とも中々話さないお金の話。例えばブランド品やスマホは新品を買う?中古品を買う?といった身近な話から、リセールバリューのあるものを考えたり、住宅ローンの金利について学んだり、幅広いお金の知識を教えていただきました。ちょうど日銀の政策金利の引き上げが発表されたタイミングで、バブルの頃と最近の金利の違いなどを示しながら、今後どう推移していくかまで含めたお話をしてくださり、経済との繋がりを直に感じたという感想もありました。生徒たちの感じ方は人それぞれで、地方のマンションであれば、20代でも買える!とワクワクする生徒もいれば、都心部のマンション価格を知って、必要な収入を逆算していくと結構厳しいかも...となる生徒も。住みたい家(の価格)から逆算して、職業→進路を決めていくのも面白そうという声もありました。講師の方が仰っていたように、同じ話を聞いているはずなのに、大人になるのが怖いという生徒もいれば、大人になるのが楽しみと全く違う感想があるのも面白く、それぞれの考え方が表れる時間になっていました。今回は講座後に、授業で「1万円以内で価値を感じるもの」をグループごとに考え、プレゼンする機会を設けました。ツアーコンダクターのように、登山や日帰り旅行を提案するグループもあれば、小動物を購入し一時的ではなく一緒に過ごす時間にも価値があると考えるグループや、親孝行など家族でのご飯に使う、あえてゲームセンターなどで浪費する、という声もありました。「シンクライフ、シンクマネー」講座の中のこの言葉が指すように、生活や人生を考える上でお金の話は切り離せないもの。そんな視点を持ち、自分の人生を送れる生徒が増えたら嬉しく思っています。ファイナンシャルアカデミーの小野原様、 今年度もありがとうございました。 *4年生の「家庭基礎」の授業にて、一般社団法人ソウレッジ様による特別授業 を実施いたしました。 ソウレッジ様は「 性教育と避妊の支援で長期にわたる悲しみの減少をめざす」 を理念に、ユースクリニック普及のための海外研修、 緊急避妊薬の無償提供、 性教育などを含めた政策提言などを行なっています。 代表の鶴田様と副代表の鈴木様にお越しいただき、今回は「 性のトラブルを予習して実際に起きた時に適切な対処をできるよう になる」ことを目的に、 ボードゲームを用いたワークショップを実施していただきました。 最初の講義では、事業内容の紹介や、 海外では5歳から性教育が始まることや、 ユネスコの国際セクシュアリティ教育ガイダンスの内容のうち、 日本の教育で教えているのはごく一部であることなどを教えていた だき、その後グループに分かれゲームがスタート。すごろく形式で各マスにケースの内容が書いてあり、 クイズに答え→グループで対話し→解説を読む、 という流れで進んでいきました。 わいわいと楽しそうに、グループで対話や経験談を共有し、 盛り上がっている姿が印象的でした。 ボードゲーム後の質疑応答の時間では、月経や中絶、 痴漢など多岐にわたる質問が出ました。一つ一つの質問に丁寧に答えていただき、 特に低用量ピルや子宮内システム、 日本での未承認のパッチなどの話に生徒たちは驚いていました。 有志団体のCLAIR.に所属している生徒からは「 日本の性教育の遅れを感じる中、 生理以外についても課題がたくさんあると体感できた」 という声もありました。その他にも「学校で学ぶことができないと思っていたことだった」 「知らないを知ることができ、 自分の身を自分で守ることができそうだと思った」「 友達とこのような話を今までする機会がなかったが、 話し合える良い機会だった」といった声もあり、 学びの多い充実した時間となったようです。 ソウレッジの皆様、貴重な機会をありがとうございました! *こちらも4年生の「家庭基礎」の授業の報告です。スリール株式会社様による特別授業を実施いたしました。 スリール様では企業向けの女性活躍やDE&I推進に加え、大学生向けのキャリア教育(ワーク&ライフ・インターン)を行っています。私も学生時代にワーク&ライフ・インターンに参加しており、共働きのリアルを体感し、将来の輪郭が少しはっきりとしたのを覚えています。 今回は子ども家庭庁のプログラムの一環として、将来に向けて自分の「なりたい姿ワーク」と、実際に子育て中の方に子ども連れで来ていただき「パパママ先生インタビュー」を実施していただきました。 「なりたい姿ワーク」では、授業の中で考えたLife visionのワークシートをもとに、それを実現するための壁があるか、それはどんなものか、なども深掘りして考えました。スリールの講師の方は2名とも副業をされている方で、仕事やプライベートも含め、様々な選択肢があることをお話していただきました。 「パパママ先生インタビュー」では、2〜3グループに分かれ、仕事や子育てのお話を伺いました。普段はなかなか赤ちゃんと接することのない生徒たちですが、赤ちゃんが登場すると大歓声が!授業が終わった後も抱っこさせてもらったり、様子を微笑ましそうに眺めていたりと、いつもとは違った生徒の表情が見られたのも印象的でした。 事後アンケートでは、「仕事を楽しいと思えるような職業に就こうと思ったし、自分が楽しいと思えるような企業で働いてみたいと思いました。実際に赤ちゃん見て私も育てたいと思いました。」といった感想や、「あまり子育て世代の大人と話す機会がなかったのでとても新鮮で楽しかったです!」「赤ちゃんがとても可愛く、パパママ先生の人生が楽しそうでした。」といった声がありました。 本校の生徒たちは「働く」ことについて強い関心があると感じますが、一方でキャリアを積むこととライフイベントが重なることもあり、両立できるか不安に思っている生徒もいます。実際にパパママ先生の話を聞き、子どもと接してみることで、将来のイメージが少しでも描けたらと思っております。 スリールの皆様、貴重な機会をありがとうございました! この特別授業について、先方からプレスリリースが出ましたので紹介します。 スリール株式会社、中学・高校の家庭科授業で ライフキャリアデザインを実施~授業を通じて中高生の結婚や子育てに対する意識が大きく変化~
2年生日本文化の授業
今年も、2年生では日本文化の授業が行われました。 茶道は、臨時にしつらえた作法室で工夫して行ってきましたが、新校舎には素敵な作法室が完成しているので、楽しみです。 <1回目> 心は水中の月の如し <2回目> 大道は長安に透る(通る) <3回目> 独り慎む <4回目> 無事是貴人 こちらは、いけばなの授業の様子です。 <1回目> 1回目は、レクチャーと、デモンストレーションです。 <2回目> <3回目> 能楽も毎年鑑賞しています。 学年主任の住谷より以下報告です。 期末試験の終わった翌日、2学年では総合学習テーマ「 日本を知る」の一環で、観世九皐会の皆様に来校していただき、 体育館を舞台に能楽を鑑賞しました。 まずは狂言「柿山伏」から。 喉が渇くあまり勝手によその家の柿の実を食べてしまった山伏( シテ)と、それを見つけた主人(アド) とのコミカルなやり取りに、 生徒からもクスクスと笑いが起きていました。 続いて能で使用される楽器の紹介へ。奏者の登場の際、 女性奏者がいらっしゃるのに驚く生徒たち。 男性の芸能という印象が強かったようです。小鼓は湿気が必要、 大鼓は乾燥が必要という違いも意外でした。 休憩をはさんでいよいよ能の番に。今回は半能「敦盛」 を鑑賞しました。源平合戦の一つ、 一の谷の合戦における平敦盛と熊谷直実の決戦、 そして亡き我が子と同じ16歳の敦盛を討ち取ったものの、 世の無常に苦しむ直実が出家する様をたった2人の演者と奏者で演 じる様に見入っていました。 ちょうど今年から古典文法を習い始めた2年生、 難しい言葉遣いの合間に聞いたことのある言葉を耳にしたようで、 学習の成果を発揮した人もいたようです。 最後にワークショップ。 各クラスから出てきてくれた代表生徒を前にしつつ、 みんなで狂言の構えの姿勢をとり、「柿山伏」 で出てきた動物の鳴きまねに挑戦。 最初は恥ずかしがっていた人もみんなでやれば怖くない?、 大盛り上がりでした。 一緒に鑑賞していた本校に在学中の留学生も、 文化の壁のないパフォーマンスに楽しそうでした。 今回能を初めて鑑賞した生徒が非常に多かった中、感想には、 古典芸能と言われている歴史的な能だけれど、 今の私たちにも理解ができることがすごい、 表現の仕方が独特で面白かった、 このまま未来にも残していきたい、 などたくさんの刺激を受けた様子が見られました。 日本の伝統に触れ、それをどう受け継いでいくか。 3学期に実施する生け花の授業や3月の京都宿泊研修に向けて、 同様に考えていくテーマでもあります。 少しでも生徒たちの意識にとどめることができればと思います。 観世九皐会の皆様、本当にありがとうございました。
地域との交流・お知らせ
本校は社会とつながる活動を大切にし、それぞれの学年や有志グループが活動しています。品川の地で100年の学校でもあるので、地域との交流も大切にしています。 担当の河合から報告です。 防災に関する品川区の森澤区長とのタウンミーティングに防災有志 の生徒数名が参加して参りました。 「品川区での共助の課題について考える」というテーマで, 行政の担当者,地域住民,立正大学, 近隣他校の方々とディスカッションをし, 最後には生徒たちからお願いをして, 森澤区長と集合写真を撮っていただきました。 引き続き,行政とのつながりも大切にしていきます。 12月3日には、品川区主催の産学官連携フォーラムに学生団体「Like me」と「charme」が招待され、各団体の取り組みについて発表の機会をいただきました。 担当の塩崎より報告がありましたので、PDFを添付します。 産学官連携フォーラム「「ともに創る 自分らしくミライを実現する都市」~世代をこえたリーダーたちと考える未来都市しながわ~」参加報告.pdf (3.92MB) 北品川ゆうゆうプラザでネイルサロンレクを行った班が、第2回のイベントを実施しましたので、 ご報告させていただきます。(1回目のイベントの様子はこちら) 今回は北品川ゆうゆうプラザの利用者のみなさまを品女にお呼びし て、班員だけでなく品女生からも希望者を集め、 合計23名でガトーショコラ作りを行いました。 そのときの様子をゆうゆうプラザのブログにてご紹介いただいてお ります。中高生とLet's cooking ケーキをつくりながらクリスマスパーティー♪♪ 参加された皆様からは、ケーキ作りというより、 普段かかわることのない世代同士での交流がなにより楽しかった、 とお声をいただきました。 CBLとしての活動は今回で終了となりますが、 このご縁を繋いでいけるよう、形を変えて定期的にイベントを開催していきたいと考えております 。 *今年度、登壇した会議の様子がHPで公開されましたので紹介します。 あすか会議2024 「アントレプレナーを生み出す教育~これからの時代の人材育成の手法を考える~」漆紫穂子×水野雄介×山口文洋×鈴木寛 【知見録記事URL】https://globis.jp/article/tuno 2ju4_k/ 【Youtube】https://youtu.be/aTj4fZ7hpVo *日経XWomanにて、シフターフッドについて取材された記事が掲載されました。有料記事ですが紹介します。 ゆで卵1200円に驚愕… 品川女子理事長が日本に必要と痛感したもの
卒業式祝辞
今日は本校77期生の卒業式でした。天候にも恵まれとてもよい式が挙行できました。15年間の建築プロジェクトを経て、ようやく竣工した講堂で行う初めての式典となりました。工事期間は不便な思いをさせることが多かったので、この創立100年というタイミングに彼女たちをピカピカの校舎から送り出せたこと、本当にうれしく思いました。祝辞でお話しした内容をこの場を借りて皆様とシェアしたいと思います。 振り返ると、コロナ禍により多くの制約があった一方で、本校として初めてのチャレンジを数多く行った学年でもありました。 1年生ではデザイン思考、3年生では起業体験プログラム、4年生ではチャレンジ・ベースド・ラーニング(CBL)に取り組みました。また、起業体験プログラムはクラスを超えて実施され、5年生では個人探究に挑戦。そして、引っ越し前の講堂で行われた卒業式と、ほぼ毎年新たな試みが行われてきました。こうした取り組みが現在では定着しているのは、本校の「品女DNA」ともいうべき、「文句を言う前にまず行動」という起業マインドを、皆さんが実践してくれたからこそだと思います。 さて、この「品女DNA」につながる昔話をお話ししましょう。今から100年以上前、日本には女性が学べる大学が一つしかありませんでした。幸運にもその大学に入学を許された女性がいました。彼女は、その恵まれた環境に感謝し、いつか社会に恩返しをしようと一生懸命勉強していました。しかしある日、父親から退学を命じられました。理由は、結婚のため。彼女は一週間泣き続けた末、父の命に従いました。当時、女性には選挙権がなく、国のルールのすべては男性によって決められていました。それだけでなく、自身の進路や結婚相手も親が決めるのが当たり前でした。しかし彼女は、そのとき一つの決意をしました。 「次の世代の女性たちには、自分の人生を自分で決める自由を与えたい。そのためにできることは何でもしよう。」これは、私がこの学校の創立者である漆雅子から聞いた話です。 彼女は、自由を得るためには自立する力、すなわち経済的な力が必要だと考えました。そこで、女性たちに手に職をつけさせるため、裁縫を教える場を設けました。これが、この学校の前身である「荏原女子技芸伝習所」の始まりです。「女性が自らの人生を選択できるように」「女性が国家の意思決定に参加できるように」—— こうした志を持ち、100年の歴史を歩んできました。今日、この学び舎を巣立つ皆さん。自分の進路を決める際、少なくとも自分の意見を反映させることができたのではないでしょうか。 では、日本という国はどうでしょう?私はこの一年、次の100年も品女の教育が続くよう、多くの方に協力をお願いしてきました。本校からは多くの卒業生が社会に羽ばたき、起業マインドを持ち、ゼロからイチの価値を生み出せる人が育っています。そのことを、私は確信しています。 これは、身びいきの主観でなく、卒業生の調査研究からも明らかになっています。 しかし、ジェンダーギャップを解消するために女子教育への支援を呼びかけると、反応は大きく二つに分かれました。一つは、「自分には力がないけれど、できることは何でも応援する」というもの。 もう一つは、「それは素晴らしいことですね。品女さん、頑張ってください」というものです。個人差はありますが、前者は主に女性や若手、後者は日本の政治や経済の意思決定層の男性に多く見られました。衆議院の女性議員比率は、2024年で15.7%、東京証券取引所のプライム市場に上場する企業1,836社のうち、2023年1月時点では女性社長はわずか15人で、全体の約0.8%、つまり社長が100人いたら女性は一人いない割合です。 高等教育を受けた女性が報酬を得られない国としてもOECD断然の最下位です。人口減少が進むこの社会において、国の半分を占める人的リソースを十分に活用できていない現状は、まさに危機的状況といえます。 私自身、これまで女性への差別をほとんど感じることのない人生を歩んできました。しかし皮肉にも、この活動を通じて、日本がなぜジェンダーギャップ指数において依然として世界118位なのかを痛感することになりました。100年たっても変わらないこの状況を、次世代に引き継いでは申し訳ない、これは私たち世代の責任だと思うようになりました。そんなとき、たまたま出会ったのが、映画『ハリー・ポッター』のハーマイオニー役として知られるエマ・ワトソンが国連で行ったスピーチ「HeForShe」でした。そのスピーチから私が得た学びは、男女の対立構造にしてはいけないということでした。男性対女性ではなく、「みんなのために」。 例えば、第二次世界大戦の開戦決議をしたアメリカの下院議会では、戦争賛成票が388票、反対票が1票でした。賛成票を投じたのはすべて男性議員であり、唯一反対票を投じたのは米国初の女性議員、ジャネット・ランキンでした。また、本校の校歌の作詞者である与謝野晶子は、日露戦争のさなかに「君死にたまふことなかれ」と歌いました。意思決定の場には多様性が必要なのです。 女性のためだけでなく、すべての人のために。未来に向けてこの国を支え、そのプレゼンスを高め、世界の平和に貢献するために——。この共通の目標に気付いてから、男性の意思決定層にも少しずつ応援してくれる人が現れるようになりました。 さて、皆さんは今日、この学校を巣立ちます。皆さんが過ごしたこの環境は、思った以上に特別なものであったことに、いずれ気付くでしょう。今や、公立高校の99%が共学化する中、私立女子校という、男女の役割バイアスから自由な環境で過ごした6年間で得たものは、貴重な財産となるはずです。 校歌の「われら平和の使い」を胸に、さまざまな対立を乗り越え、共通の目標を見つけ、社会に価値を生み出す人であってください。「自分がそこまでしなくても」「まだ力不足だから」—— そんなふうにくじけそうになったとき、エマ・ワトソンの言葉を借りて、自分に問いかけてみてください。 If not me, who? If not now, when? そして、疲れたときは、いつでも母校に帰ってきてください。母校は皆さんのもう一つの実家です。これからの100年、社会に新たな価値を生み出すため、ともに歩んでいきましょう。 卒業式の壇上を華やかに彩ってくれたお花は、フラワーアレンジ部が心を込めて作成してくれました。現在は事務所前に飾っています。
作画部×骨髄バンク・イトーヨーカドー様との取り組み
明日は卒業式です。国道沿いの新校舎の講堂で行う初の行事となりました。実はまだ引っ越し前なのですが、6年生はコロナ禍で学校行事に影響が出て、また改築工事で部活などにも制限のある学校生活でしたので、何とか、間に合わせられないかと工夫して、この日を迎えることができました。 さて、少し前のものも含めて、報告をもらったり書き留めたりしていた記事を更新していきます。 作画部×骨髄バンク 顧問より報告です。 作画部は普段、 好きなイラストを描いてまったりと活動をしていますが、「 イラストの力で社会貢献」 を合言葉に社会貢献活動にもチャレンジしています。そのような活動の1つが公益財団法人日本骨髄バンクさまの支援活動で、代々、継続しています。今年度は骨髄バンクさまの活動を普及啓発するポスターの作成と展 示、オリジナルグッズを作成して文化祭で販売しその利益を寄付。 また、品川駅前で街頭募金を行いました。 先日、今年度の寄付金を持って事務局へ伺い、寄付金の贈呈、 今年度の活動報告、今後の活動予定をお話しし、 意見交換も行いました。 最後に日ごろの活動に対して骨髄バンク理事長より感謝状をいただき、部員一同感激しました。また、 日頃の活動の様子と事務局訪問の様子を骨髄バンクさまのMONT HLY JMDPや公式Xなどで紹介してくださいました。 来年も新たな企画で骨髄バンクさまの活動を支援しようと、 準備を始めました。 広く皆さまに骨髄バンクさまの活動を知っていただくため、 部員たちは頑張っています。現在は「# オレンジ30000チャレンジ」を支援しています。 公式Xhttps://x.com/jmdp1789/status/ 1868930471734001729?s=12https://x.com/jmdp1789/status/ 1896821991233204240?s=46https://x.com/jmdp1789/status/ 1897120768552763887?s=46https://x.com/jmdp1789/status/ 1899701943779664045?s=46https://x.com/jmdp1789/status/1903038536431042707?s=46 公式Instagramhttps://www.instagram.com/p/ DCOWohBzc_a/?igsh= MzRlODBiNWFlZA== MONTHLY JMDP.pdf (718.98KB) イトーヨーカ堂×総合学習 家庭科の山下からの報告です。 今年度は株式会社イトーヨーカ堂様にご協力いただき、様々な取り組みをさせていただきました。8月に開催しましたSJ OPEN DAYにお越しいただいたことがきっかけとなり、店舗や会社内の様々な部署の方のご協力のもと、生徒たちだけでは実現できないような取り組みをすることが出来ました。食品ロス削減に向けた取り組みと、お米の消費推進のための取り組みを実施しましたので、ご紹介いたします。 1.イトーヨーカドー様店舗において、てまえどりを推進するためのPOPを掲示 10月末よりイトーヨーカドー様の全店舗で設置するPOPとして、本校生徒が作成した「てまえどり」POPが採用されました。フードロスに取り組んでいる1年E組と、CBL4B7班(※)が、目につきやすいデザインを考え、環境月間の時期に合わせて掲示していただきました。(※)CBLは4年生が家庭基礎で取り組んでいる、グループで行う8ヶ月間のプログラムです。 2.イトーヨーカドー大井町店様にて、お米の購入を推進するためのPOPを掲示 CBL4B6班では「日本人のお米離れの解消」を目指しており、大井町店様のご協力のもと、お米売り場の一部を考え、実際にPOPやのぼりを設置させていただきました。設置にあたり、商品部の方経由で農家様の声を拾っていただき、自分たちが実際に食べて感じたお米の魅力も盛り込みながらPOPを作成しました。10月末から1週間設置し、その前後で購入数量や売り上げの比較も行いました。(売り上げはアピールした2つの銘柄で、約30%〜40%の※売り上げ増となりました。)※イトーヨーカドー大井町店、2024年10/21~27とPOP設置後10/28~11/3の売上比較 お米と合わせて販売する商品など、売り場自体の提案をさせていただき、大変貴重な機会となりました。 3.イトーヨーカドー大井町店様にて、てまえどりを推進するためのPOPと音声の設置 CBL4B7班では、校内にあるヤマザキショップにおける食品ロスに注目していましたが、イトーヨーカ堂様とつながり、実際の店舗で食品ロスを防ぐためのチャレンジをさせていただきました。大井町店様のご協力のもと、特に廃棄につながりやすい牛乳・パン売り場に「てまえどり」推進のPOPと、音声(よびこみくん)を設置しました。期間中は毎日店舗に通い、手前どりがされているか目視で確認を行いました。前日分の在庫が翌日には捌けており、音声での声かけも好評だったそうです。店舗に設置されると感動や喜びもひとしおで、家族や周りの反響も大きかったようです。 イトーヨーカ堂の皆さま、お忙しい中貴重な機会をいただき、誠にありがとうございました!