品女新世紀の幕開け
初日の出です。本校の新世紀101年めの幕開けです。 始業式では、12月19日のブログで紹介した昭和38年の白薔薇新聞の「瑣事」をテーマに以下のような話をしました。 芥川龍之介は「侏儒の言葉」の中で「瑣事」と題して次のように述べている。 「人生を幸福にするためには、日常の瑣事を愛さなければならぬ……しかし瑣事を愛するものは瑣事のために苦しまなければならぬ。」 皆さんも、親御さんや先輩から言われる細かい注意で、いちいちうるさいな~、そんな小さなことどうでもいいんじゃない?と思うようなこともあるのではないか。食事はよく噛む、 顔を合わせたら挨拶をする、人の話は顔を見て聞くとか。長く生きていると、その意味が見えてくることがある。 例えばゴミ。 冬休みに以前から好きで興味を持っている企業が運営する長崎のスタジアムシティーを見学した。案内をしてくれた役員の女性は、この運営会社が今の6分の1くらいの社員数の時、合同会社説明で説明者の目が一番輝いていたという理由で就職したが、人が何倍になっても、創業当時から大事にしてきた「ゴミを拾う、挨拶をする」といった行動の意味を一人一人が考えて自ら動くことで心がつながっているそうだ。 また、大相撲の秋場所優勝の大の里の稽古を見に行ったとき、師匠に、強い力士の特徴は?と聞いたら「土俵のゴミを拾える力士」と。対戦相手のちょっとした変化にも気づく、練習の場を大切にする感覚が必要だからと。 駅伝優勝の青山学院、どうやって強くなっていったか?と聞いたら食堂のスリッパを揃えるところから始めたと。チームが強くなるためには、食事管理をしてくれる人など様々な人の世話になる。自分の行動が次の人にどう影響するか、次工程を思いやる想像力が必要。 ディズニーランドではゴミ拾いを徹底する、カンガルーのトラックは車体磨きをすることで、事故率が下がる。ニューヨークの割れ窓理論しかり。 小さなことを大切に続けることは大きな手間がかかる。小さなことは大きなことにつながっていく。 これまでの100年を支えてくれた人たちが大切にしてきた、小さな、取るに足らない、一見些細に見える、「瑣事」の意味を考えながら、みんなと一緒に新世紀の学校を作っていきたい。 *美術科の塩崎より、教科イチ押し見学会の報告がありましたので紹介します。 品川女子学院 教科イチ押し見学会 森美術館.pdf (941.02KB) 始業式の表彰です。 <中等部表彰> 【ECC部】第15回全国中学生英語ディベート大会Best Defense SpeakerExcellent Debater Prize 【作画部】 日本骨髄バンク 理事長感謝状 <高等部表彰> 【ECC 部】 第20 回全国高校生英語ディベート大会 ベストサポーター賞 Make Friends Special Award 【CBL】 「はじめようフェアトレード〜その"買い物"が社会を変える〜」「動物の命を繋ぐために〜保護動物との向き合い方〜」 【作画部】 日本骨髄バンク 理事長感謝状 【チェンバーオーケストラ部・吹奏楽部】第32回 全国高等学校選抜オーケストラフェスタ
今年もあとわずか
今年、創立 100年の節目にご縁を感じることがありました。それは、西園寺公望展でのことです。 本邦初公開の第二教育勅語草案( フランスに10年留学し、自由主義思想やフランス文化に触れ、国際協調の基盤を作った公が、教育勅語が排外的ナショナリズムに利用されていることを憂慮して 作ったもの。実際には公開されず)が展示されると聞き、見に行きました。 そこには女子教育を盛んにして、女性の地位を高めることの必要性が説かれていました。他の資料にも女性が立憲政治に関心を持つことの必要性が書かれて いました。 創立者漆雅子は西園寺公が関わった日本女子大に通っており、また、その父の漆昌巌は立憲政友会に所属していて、西園寺公が内閣を成立させた原敬と親しかったので、公と面識はあるに違いなく、本校の創立の理念にはこの影響もあったのかなぁと思いを巡らせました。 写真は、学校から見える御殿山。原敬の邸宅があったそのすぐ裏の庭園です。御殿山は今も北品川の紅葉と桜の名所です。 漆昌巌は、原敬から、長寿の祝いの会の幹事を頼まれたとき、「お祝い事は一時、その費用を教育に使えばその効果は未来に続く」というようなことを言って、地域の公教育に使ってしまったという逸話が残っています。 旧校舎3号館ベランダの白ばら 一学年、一学年、この学校の灯をつないでくれた卒業生の集う行事は、100年の歴史を感じる日でもあります。 年明けには、20歳を祝う卒業生の会も行われます。工事期間を過ごした子たちですので、新しい校舎で晴れやかなひと時を過ごしてほしいと思っています。 11月8日には、28歳ホームカミングデーが開催されました。28projectの集大成として開催する卒業後10年目のイベントです。 卒業生に伝えたいことはすべて『働き女子が輝くために28歳までに身につけたいこと』に込めましたが、その年その年の思い出があります。この子たちはコロナ禍で様々な制約があり、その困難を乗り越える工夫をしていた学年です。 ひとつ前のブログで昭和の白ばら新聞を紹介しましたが、100年の間には本当にいろいろなことがありました。(もちろん、聞いた話もありますが)これまで2万人をこえる卒業生を送り出してきましたが、まだまだ、女性活躍の土台作りのため、私たちが果たさなければならない役割は大きいと再認識する一年でした。 二学期終業式の部活表彰です。学習、行事、部活、そして起業体験やCBLなどの課題解決活動、そして個人の研究と品女生はマルチタスクで大忙しです。 今年もあとわずか。皆様が、穏やかな新年を迎えられますように。 <中等部表彰> 【ECC 部】・第 15 回全国中学生英語ディベート大会Best Defense SpeakerExcellent Debater Prize 【軽音楽部】・パワードリーム MUSIC FESTA 2025夢さん橋 大賞 【書道部】・第 41 回高円宮杯日本武道館書写書道大展覧会特選金賞銀賞銅賞 ・第 24 回岐阜女子大学全国書道展優秀賞秀作賞努力賞 ・第 23 回和洋女子大学競書大会金賞銀賞 <高等部表彰> 【ECC 部】・第 5 回高校生英語ディベート南関東ブロック大会Excellent Debater Prize ・第 28 回東京都高校生英語ディベートコンテスト個人1位 ・第 28 回東京都高校生英語ディベートコンテスト 1位 ・The 7th Inter-prefectual Tournament Make Friends Cup 6位【書道部】・第 41 回高円宮杯日本武道館書写書道大展覧会大会奨励賞 特選金賞 ・第 24 回岐阜女子大学全国書道展奨励賞 優秀賞 秀作賞 努力賞 ・第 38 回東京都高等学校文化連盟書道展奨励賞 【バレーボール部】・東京都学校体育連盟主催 令和7年度新人選手権予選大会2位 【弓道部】・全日本弓道連盟昇段審査初段
2025年度 新しい白ばら祭
天候にも恵まれ、今年度の文化祭が開催されました。準備日2日間、文化祭2日間、片付け1日と、この5日間の校内は白ばら祭一色ですが、文化祭実行委員や起業体験プログラム、各クラスやクラブなど、この日に向けて1学期から地道に準備してきました。それぞれが成果を無事に発表できてよかったです。 今年は、コロナ禍を通り抜け、15年かかった改築工事が終わり、入場制限なし、新しい校舎で初めて行う文化祭でした。生徒にとっては、初めての体験、まさにゼロからイチを創り出す白ばら祭でした。 そして、今年は、この学校をゼロからイチで創ってからちょうど一世紀、100年目の節目でもありました。品女新世紀に「新しい白ばら祭」が誕生するというのも、狙ってできることでない不思議な縁を感じます。この奇跡の瞬間に立ち会ってくださった、ご家族の皆さん、お客様、ご協力いただいた皆様、ありがとうございました。 一部ですが、紹介します。 文化祭実行委員がお客様をお出迎えしました 私も卒業生との対談企画に参加しました。 体育館企画 It's special show time! <1.2年生> <3.4.5年起業体験プログラム> <クラブ・委員会> *丸井グループのHPにて、一般財団法人「ソーシャル・ イントラプレナー育成財団」設立についてリリースされました。ニュースリリース|株式会社 丸井グループ MARUI GROUP CO., LTD. マルイさんには、生徒たちのプロジェクトがこれまでお世話になっています。社員の卒業生と協力した企画もありました。 本校の卒業生のデータで、組織内でゼロからイチを作るイントレプレナーが育っていることが明らかになっており、こちらの財団とも今後連携して、社会によい違いを創る「チェンジエージェント」を育てていきたいと思っています。 *オープンデーなどにも協力いただいている東京大学の柳川先生から、11月2日に東大安田講堂で行われる食の活性化フォーラムのご案内をいただきました。食関連のプロジェクトは毎年起業体験やCBLのテーマにもなっています。工学系に興味のある人が参加しても面白いイベントになるとのことです。有料ですが、中高生も申し込めます。
校外との連携が進んでいます
明日、明後日は文化祭です。昨日から、生徒たちは一生懸命準備をしています。 品女の特徴は校外との協業を積極的に行うこと。それが未来の社会につながっていきます。 外とのつながりという点で、先月は、校外の大人とのつながりの場に、地方の学校も招いくイベントを行いました。 担当の荻野より以下報告です。 SJ OPEN DAYは、複数の学校の生徒が参加し、自分が取り組んでいるプロジェクトについてプレゼンテーションやワークショップを行い、見学者からフィードバックをもらったり、ネットワーキングをするイベントです。 「他校の生徒や大人と繋がり、その交流を通じて学びや気づきを得てほしい」「自ら人と繋がる経験をすることで、能動的に道を切り開いていく力や意欲を育んでほしい」そんな願いから、昨年度より企画しました。 当日は、北は北海道、南は九州から、鹿児島実業高等学校、長野県松本県ヶ丘高等学校、本郷高等学校、文教大学付属中学校・高等学校、北海道ニセコ高等学校、宮崎県立五ヶ瀬中等教育学校、計6校が参加、企業や大学など様々な分野の大人、34名の方が参加してくださいました。本校からは23チームが発表、受付や誘導、司会など、イベントの運営も生徒が行いました。 イベントの冒頭では、「学生が学校外と連携することの意義」についてのパネルディスカッションを本郷高等学校高校3年生、北海道ニセコ高等学校高校1年生、本校高校2年生の生徒3名で行いました。生徒の口から語られるリアルな経験に参加者からは笑いや拍手が沸き起こり、会場が一体となりました。 そのあと、14の教室でプレゼンテーションやワークショップが行われ、参加者には興味のある発表を自由にご覧いただきました。発表後には質疑応答をしたり、アドバイスをいただいたりと、積極的に交流する様子が見られました。 全5タームでしたが、男子校、共学校、また、それぞれの地域ごと、10代の課題意識に根差した個性光る発表を互いに聞きインスパイアされていました。 懇親会では、大人の参加者から激励の言葉や今後の支援の提案をいただき、生徒たちにとって今後の活動のモチベーションに繋がる時間となりました。中には名刺をもって今後の相談をする子も。 今回の経験を糧に、楽しみながらプロジェクトを深め、その輪を広げ、それが社会をよりよくすることにつながっていけばと思います。 イベントにご参加いただいた皆様、ありがとうございました。 *部活でも外と積極的に交流をしています。 顧問の直井より報告です。 8月28日に、フラワーアレンジ部が西五反田第二保育園に訪問し、 園児のみなさんにフラワーアレンジを体験していただきました。 日頃の部活動では、 コーチからご指導いただきアレンジしている部員たちですが、 園児の皆さんの自由な発想に驚きながらも、 グループ毎に楽しくお話ししながら楽しんでアレンジを体験してい ただくことができたようです。 クラスを超えて、有志団体を作り、学年を超えて活動を継続するケースも増えています。 そのうちの一つ、「CLAIR.」が、国際青少年デーを記念して開催された「Girl Goals」セッションに参加しました。この機会は、本校にご支援をいただいているユニ・チャーム株式会社様とのご縁からお声掛けいただいたものです。 8月30日、「東京ウィメンズプラザ」にて「Girl Goalsストーリーセッション2025」が開催されました。本イベントは、国連が1999年に制定した「国際青少年デー(International Youth Day)」を記念し、UN Womenとプラン・インターナショナルが主催、ユニ・チャーム株式会社が共催して実現したものです。世界各地で共通する「教育」「月経」「暴力」「健康」など、思春期の女の子たちが直面する課題をテーマに、ユース世代が議論し、提言を発信する場となりました。 CLAIR.の生徒とOGメンバーがユニ・チャーム株式会社と共に「月経」セッションを担当し、中高生・大学生の参加者とともに課題について議論しました。生理や健康に関する話題を安心して共有できる場は、参加した生徒にとって大きな学びと変化をもたらしたと思われます。参加した生徒は、他校の中高生とも交流をして問題意識が共有できたので、より多くの中高生と連携していきたいと話していました。 詳細はこちら 明日からの文化祭も「社会の力を学校に活かす」「子供の力を社会に活かす」そんな場になると思います。
1年生オリエンテーション・PTA後援会総会
5月になりました。 今日は、青空が広がり、心地よい風が吹いていて、思わず深呼吸したくなるような爽やかな一日でしたね。校内のつつじも少しずつ、次の花に交代です。 1年生オリエンテーションの様子です。生徒が初めて使う多目的室です。一つの学年が一つのフロア、教室の間の廊下は学年集会ができる広さですが、この部屋も学年全員が入れるように設計しました。講堂やカフェテリアなどの新施設とともにプレゼンテーションやプロジェクト発表の場としても活用され、生徒たちの表現力を伸ばす「舞台」としての役割も果たします。また、今年度は、教育活動においてもいくつかの新しい取り組みが始まります。中学1年生は個人所有の端末がiPadからPCへと変更になりBYOD(自分で用意したものを持ち込む)が始まります。 私からも1年生にお話ししました。入学式では、「大事なことを決める場所には多様性が必要だ」という話をしましたが、今日はその続きで、次のような話をしました。 多様性・・・人との違いは遠く離れた人よりも、実は家族や友達のような“身近な人”のほうが、抵抗感を抱きやすいものです。 たとえば、ふいに言われた言葉でいやな気持になることがあります。でも、それを「相手が悪い」「この人きらい」と片づける前に、どうしてこの言葉を使うんだろう?と、想像してみる。人は言葉を獲得するとき、経験→感情→価値観→行動という順番で意味づけていきます。同じ言葉でも、それを皆ちがう背景で身に着けていくのです。 だからこそ、自分と違う人とこそ、つきあってみてください。そこにこそ、気付きがあり、成長のきっかけがあります。 そして、それを可能にするために必要なのが、「人間関係スキル」です。難しいことではなく、まずは「挨拶」から。ここから、少しずつ人との信頼関係を築いていきます。 そのために、これから大事にしてほしい3つのこと ・嫌なことは「いや」と言う。 自分の気持ちを守る勇気を持つこと。・その場で自分の耳で聞き、目で見たこと以外は鵜呑みにしない。 うわさやSNSの情報に流されず、真実を見極める力を育てること。・苦手な人からこそ学ぶ。 苦手な相手は、実はあなたの成長を助ける存在かもしれません。本校での生活は、人との関わりがたくさんある毎日です。だからこそ、自分と違う誰かと向き合う力を、これから少しずつ身につけていってください。 後援会・PTA総会も行われました。私からもお話をさせていただきました。100周年の年、新校舎の講堂で初めて行う総会でしたので、おもわず、気合が入りました。 品女の行事実行委員会はすべて立候補ですが、PTAも同じく。例年、手を挙げてくださる方で定員の数倍になります。ちょっとサークル活動のようで和気あいあいとしています。 この日は、卒業した学年の役員の方々の卒業式でもありました。お嬢さんの受験の時にもボランティアで手を挙げてくださって、さすが「右手の病気」と言われる品女の親御さんです。 さらに、後援会には、卒業生のご家族も継続加入してくださる方がいらして、まさにサスティナブルな品川ファミリーです。 明日は100年目の創立を記念する日です。式典は11月に予定しているので、今年は特別なことをしませんが、次の100年に向けて思いをはせています。
令和7年度始業式

先週からだいぶ暖かくなりましたね。新校舎の前庭はつつじが満開です。入学式の翌日には始業式が行われ、新校舎A棟にできた正門より生徒たちが登校し、年度のスタートを共に迎えました。学年が一つ上がり生徒たちは新しいクラスや担任との出会いに心を弾ませたようで、始業式では明るい笑顔がたくさん見られました。 始業式で、こんな話をしました。今年、品川女子学院は創立100周年を迎えました。そして、15年かけてようやく完成した新校舎での新年度のスタートです。実はこの校舎の工事期間だけを経験して卒業していった先輩もいて、今この空間で過ごせることは、特別なご縁だと思っています。 体育館の金屏風は、昭和10年の卒業記念品で、戦前から使われているものです。校舎が空襲で焼けなかったことも含めて、今の私たちの環境があるのは、長い年月にわたり関わってくださった方々のおかげです。 学校の中の先生方や職員だけでなく、地域の方々、企業や団体の方々が、文化祭、部活、特別講座、起業体験、CBL(課題解決型学習)など、さまざまな場面で協力してくださっています。これは、品女ならではの特徴です。 この1年間は「これからの100年を一緒に支えてほしい」と、学校外でいろいろな方にお願いをしてきました。その中で、大きな支援を表明してくださった企業があります。それが「ユニ・チャーム」さんです。これから毎年、私たちの教育活動を継続的に支援してくれることになりました。 なぜそんなことが実現したのか。それは、20年以上にわたる関係の積み重ねがあったからです。文化祭や講座、有志団体による起業体験や女性の生理の講座などでの関わりがあり、それを生徒や先生たちがきちんと報告してきてくれたことが、信頼につながったのです。 一人でできる仕事はありません。誰かと協力して、信頼を得ていくには共通点があります。それは、「感謝を忘れないこと」と「それを声に出すこと」です。 うまくいっていない時も、報告すること。あとに回さずにすぐに伝えること。そして、後からでも丁寧にフォローすること。お礼は何度言ってもいいんです。 みなさんの先輩や先生たちは、ずっとそうやって信頼を築いてきました。その上に、今の品川女子学院があります。ぜひ皆さんにも、それを忘れずに、次の後輩たちにバトンを渡していってほしい――そんな話をしました。 <中等部表彰>【ECC 部】第 8 回 PDA 中学生即興型英語ディベート全国大会 ・ベスト POI 賞【書道部】第 50 回記念ふれあい書道展 ・特選 ・敢闘賞 <高等部表彰>【書道部】第 50 回記念ふれあい書道展 ・特選 ・奨励賞 ・敢闘賞【有志団体 Like me】SDGs QUEST みらい甲子園2024 年度東京都大会 ・JICA 賞 春休み中に、吹奏楽部の保護者の皆様から、お花が届きました。「紫穂子」にちなんで、紫のアレンジにしてくださったんですね。学校の受付に飾らせていただきました。
令和7年度の入学式

4月9日には中等部の入学式が完成したばかりの講堂にて初めて実施されました。やわらかな日差しに包まれ、220名の新入生が少し緊張しながらも晴れやかな表情で登校してきました。ご家族からもたくさんの笑顔が見られました。 入学式の祝辞の抜粋です。 かつて、女性は自分の人生を自分で決めることができませんでした。進学や結婚、選挙にすら参加できなかった時代がありました。そうした時代にこの学校は創立されました。次世代を生きる女性には「自分のことを自分で決める自由」を持っていてほしいと願って。 そうしてちょうど百年目に入学するみなさんは、地域の中学ではなく、自分で私立の女子一貫校「品川女子学院」を選びました。 日本社会を見渡してみると、女性が「自分のことを自分で決める」ための環境は整っていると言えるでしょうか?たとえば、もし今ここが衆議院だったとしたら、女子はわずか一クラス分ほど。残りの5クラスは男子、というくらいの男女比です(2024年現在の女性議員比率は15.7%)。世界の中でも、男女平等を示すジェンダーギャップ指数の順位で日本は118位です。 教育や健康の分野ではトップランクなのに、この順位になる理由は、政治と経済の分野が著しく低いからです。「大事なことを決める場」に女性がとても少ない。そうなると、どんな社会になるのでしょうか。 第二次世界大戦のとき、米国下院で戦争に賛成した票は388票すべて男性が投じ、反対票は一票、それは米国初の女性議員のものでした。本校の校歌を作詞した与謝野晶子は、戦時下に「君死にたまふことなかれ」と弟の命を大切に想う歌を詠みました。そうした思いは「平和の使い」という本校校歌の歌詞にも込められています。 多様な人々とともに生きていくためには、異なる意見や価値観と向き合い、時にはぶつかることも必要です。本校ではチームで取り組むことがたくさんあります。もめごともあります。でも、それは「違う」ことを受け入れるチャンスでもあるのです。 今の日本において女子校という存在にはとても大きな意味があります。公立の高校では別学はわずか1%となりましたが、別学の環境では、女性のさまざまな力が伸びやすいという研究結果もあります。 たとえば、「手を挙げにくい」と言われる女性の特性も、こうした環境の中で変えていくことができます。みんなが声を出し合える場にするには、「最初の一人」が必要です。その「最初の一人」になる勇気を、6年間で育んでいってほしいと思います。 フラワーアレンジ部が作成してくれたお花は、事務所前に飾りました。
修業式・表彰・中等部卒業証書授与式

3月22日(土)は、3学期の修業式でした。 表彰です。 <中等部表彰> 【ECC部】Asia Schools Open Winter Edition2025・Best Speaker of Japan・2nd Best Speaker of Japan・10th Best Speaker of 14 and under category・4 and under category Quarter Finalist【書道部】 第61回全日本書初め大展覧会 ・特選 ・秀作 【演劇部】第66回 東京私立中学高等学校演劇発表会 ・優秀賞 <高等部表彰> 【書道部】第61回全日本書初め大展覧会・特選 ・秀作 【演劇部】第66回 東京私立中学高等学校演劇発表会・優秀賞【チェンバーオーケストラ部/吹奏楽部】第31回全国高等学校選抜オーケストラフェスタ出場【CBL4C1班】探究学習成果発表会Fo-LAB(フォーラボ)・審査員特別賞 イノベーションの根源賞【有志団体Like me】第15回ビジネス創造コンテスト 品川区民枠・最優秀賞修業式の後には離任式もありました。お世話になった先生方をお見送りするこの時間は、毎年のことながら胸が熱くなります。放課後の職員室前で感謝の言葉を伝える生徒たちの姿に、授業や様々な活動を通して気持ちの交流があったことが伝わってきます。 その後、場所を体育館から移動して、中等部卒業証書授与式を執り行いました。ニュージーランド修学旅行から帰国したばかりの中等部3年生にとっては、中等部を締めくくる大切な節目の日です。新しく完成した講堂での初めての式となり、以前にも増して凛とした空気の中で行われました。 春を迎え、新しい場所へ向かう人たちに、心からのエールを送ります。
卒業式祝辞

今日は本校77期生の卒業式でした。天候にも恵まれとてもよい式が挙行できました。15年間の建築プロジェクトを経て、ようやく竣工した講堂で行う初めての式典となりました。工事期間は不便な思いをさせることが多かったので、この創立100年というタイミングに彼女たちをピカピカの校舎から送り出せたこと、本当にうれしく思いました。祝辞でお話しした内容をこの場を借りて皆様とシェアしたいと思います。 振り返ると、コロナ禍により多くの制約があった一方で、本校として初めてのチャレンジを数多く行った学年でもありました。 1年生ではデザイン思考、3年生では起業体験プログラム、4年生ではチャレンジ・ベースド・ラーニング(CBL)に取り組みました。また、起業体験プログラムはクラスを超えて実施され、5年生では個人探究に挑戦。そして、引っ越し前の講堂で行われた卒業式と、ほぼ毎年新たな試みが行われてきました。こうした取り組みが現在では定着しているのは、本校の「品女DNA」ともいうべき、「文句を言う前にまず行動」という起業マインドを、皆さんが実践してくれたからこそだと思います。 さて、この「品女DNA」につながる昔話をお話ししましょう。今から100年以上前、日本には女性が学べる大学が一つしかありませんでした。幸運にもその大学に入学を許された女性がいました。彼女は、その恵まれた環境に感謝し、いつか社会に恩返しをしようと一生懸命勉強していました。しかしある日、父親から退学を命じられました。理由は、結婚のため。彼女は一週間泣き続けた末、父の命に従いました。当時、女性には選挙権がなく、国のルールのすべては男性によって決められていました。それだけでなく、自身の進路や結婚相手も親が決めるのが当たり前でした。しかし彼女は、そのとき一つの決意をしました。 「次の世代の女性たちには、自分の人生を自分で決める自由を与えたい。そのためにできることは何でもしよう。」これは、私がこの学校の創立者である漆雅子から聞いた話です。 彼女は、自由を得るためには自立する力、すなわち経済的な力が必要だと考えました。そこで、女性たちに手に職をつけさせるため、裁縫を教える場を設けました。これが、この学校の前身である「荏原女子技芸伝習所」の始まりです。「女性が自らの人生を選択できるように」「女性が国家の意思決定に参加できるように」—— こうした志を持ち、100年の歴史を歩んできました。今日、この学び舎を巣立つ皆さん。自分の進路を決める際、少なくとも自分の意見を反映させることができたのではないでしょうか。 では、日本という国はどうでしょう?私はこの一年、次の100年も品女の教育が続くよう、多くの方に協力をお願いしてきました。本校からは多くの卒業生が社会に羽ばたき、起業マインドを持ち、ゼロからイチの価値を生み出せる人が育っています。そのことを、私は確信しています。 これは、身びいきの主観でなく、卒業生の調査研究からも明らかになっています。 しかし、ジェンダーギャップを解消するために女子教育への支援を呼びかけると、反応は大きく二つに分かれました。一つは、「自分には力がないけれど、できることは何でも応援する」というもの。 もう一つは、「それは素晴らしいことですね。品女さん、頑張ってください」というものです。個人差はありますが、前者は主に女性や若手、後者は日本の政治や経済の意思決定層の男性に多く見られました。衆議院の女性議員比率は、2024年で15.7%、東京証券取引所のプライム市場に上場する企業1,836社のうち、2023年1月時点では女性社長はわずか15人で、全体の約0.8%、つまり社長が100人いたら女性は一人いない割合です。 高等教育を受けた女性が報酬を得られない国としてもOECD断然の最下位です。人口減少が進むこの社会において、国の半分を占める人的リソースを十分に活用できていない現状は、まさに危機的状況といえます。 私自身、これまで女性への差別をほとんど感じることのない人生を歩んできました。しかし皮肉にも、この活動を通じて、日本がなぜジェンダーギャップ指数において依然として世界118位なのかを痛感することになりました。100年たっても変わらないこの状況を、次世代に引き継いでは申し訳ない、これは私たち世代の責任だと思うようになりました。そんなとき、たまたま出会ったのが、映画『ハリー・ポッター』のハーマイオニー役として知られるエマ・ワトソンが国連で行ったスピーチ「HeForShe」でした。そのスピーチから私が得た学びは、男女の対立構造にしてはいけないということでした。男性対女性ではなく、「みんなのために」。 例えば、第二次世界大戦の開戦決議をしたアメリカの下院議会では、戦争賛成票が388票、反対票が1票でした。賛成票を投じたのはすべて男性議員であり、唯一反対票を投じたのは米国初の女性議員、ジャネット・ランキンでした。また、本校の校歌の作詞者である与謝野晶子は、日露戦争のさなかに「君死にたまふことなかれ」と歌いました。意思決定の場には多様性が必要なのです。 女性のためだけでなく、すべての人のために。未来に向けてこの国を支え、そのプレゼンスを高め、世界の平和に貢献するために——。この共通の目標に気付いてから、男性の意思決定層にも少しずつ応援してくれる人が現れるようになりました。 さて、皆さんは今日、この学校を巣立ちます。皆さんが過ごしたこの環境は、思った以上に特別なものであったことに、いずれ気付くでしょう。今や、公立高校の99%が共学化する中、私立女子校という、男女の役割バイアスから自由な環境で過ごした6年間で得たものは、貴重な財産となるはずです。 校歌の「われら平和の使い」を胸に、さまざまな対立を乗り越え、共通の目標を見つけ、社会に価値を生み出す人であってください。「自分がそこまでしなくても」「まだ力不足だから」—— そんなふうにくじけそうになったとき、エマ・ワトソンの言葉を借りて、自分に問いかけてみてください。 If not me, who? If not now, when? そして、疲れたときは、いつでも母校に帰ってきてください。母校は皆さんのもう一つの実家です。これからの100年、社会に新たな価値を生み出すため、ともに歩んでいきましょう。 卒業式の壇上を華やかに彩ってくれたお花は、フラワーアレンジ部が心を込めて作成してくれました。現在は事務所前に飾っています。