PRODUCED BY 品川女子学院
高等部校長

支えること(文化祭今昔⑤)

昨日は少し教室を回ったので、今日の午前中は舞台を見に行きました。私はダンス部とバトン部の顧問だったことがあります。ダンス部は、私がいた頃よりもテーマ性を重視していて、小さな舞台にも関わらず作品の空気感が凄く伝わってきました。バトン部は、最近まで顧問でしたのでどうしてもドロップ(バトンなどを落とすこと)を心配してしまうのですが、今日それが少なく衣装も華やかで、落ち着いて作品の世界観に浸ることができました。 そして、それぞれの華やかな舞台が終わって、観客がいなくなった後に行われていること。文化祭実行委員が、毎回全ての座席を消毒しています。前の回でその座席には誰も座っていなかったかもしれないし、自分が消毒した場所に最後まで誰も座らないかも知れない。それでも、毎回すべての座席を消毒する。このことを知っている人は少ないでしょう。私は舞台での感動と同様に、いやそれ以上の気持ちで、舞台を支える彼女たちを見ていました。

READ MORE
高等部校長

決断が早いこと、正直にやること(文化祭今昔④)

3~5年生の起業体験プログラムは、営業が終わるとすぐに、社長、マネージャーが集まる営業報告会議と、会計担当の集計作業がありました。 営業報告会議では、その日の活動を総括してうまくいった点と失敗した点を整理し、改善策の決定まで行って全企業の前で報告します。その後、サポート委員の方からアドバイスをいただくのですが、この会議を見て思うのは、社長、マネージャーが自分達のやり方を非常に客観的に見られていること、そして改善策を打ち出すスピードが早いこと。営業日が2日しかない起業体験では、この姿勢はとても重要です。 会計作業では在庫と現金を確認して、誤差があればその日のうちに原因を突き止め改善策を考えます。普段多額の現金を扱い慣れていない生徒が入れ替わりで販売活動を行うのですから、ある程度差が出るのは仕方ありません。しっかりと原因を考えて、それでもわからないときは、けして現金を調整して数字を合わせたり、原因をねつ造したりしない。理由が本当にわからなければ、状況を公認会計士の方に伝えて(本プログラムは、EY新日本有限責任監査法人の方が長年協力して下さっています)処理方法のアドバイスをいただく。私は、この作業が、会計に対する基本的な姿勢を学ぶ非常に大きな機会になっていると思っています。 文化祭実行委員起業体験班の生徒が、正確に現金を数えてくれます。

READ MORE
高等部校長

違和感だらけ(文化祭今昔③)

テレビなどで2年以上前のスポーツイベントやライブの映像を見ると、何か遙か昔の時代のように感じます。コロナ禍の今やってはいけないことが、1つの画面の中で5つぐらい存在するのです。はたして、その映像のような時代に戻ることが本当にあるのだろうかと最近は思ったりします。 水曜日、文化祭前最後の総合学習を見に行きました。起業体験のクラスはどこも佳境で、いかにも文化祭直前という雰囲気。クラスを回りながら、条件の厳しい中で何とか企画を成功させようという気概を感じました。 今日は、文化祭閉会式の過去の画像を見ていただこうと思います。残念ながら今年も一堂に会する閉会式ができませんが、写真は私が担任をしていた頃のクラス・クラブ発表の表彰場面です。皆さんはいくつ「違和感」を持ちますか? ①会場が、今はない第2体育館(1,2年生は全く知りませんね)です。 ②この写真は全体の4分の1程度が写っているだけで、実際約1000人が同じ空間に座っています。 ③誰もマスクをしていません。 ④表彰されている生徒は、おそらくクラスに向かって大声で叫んでいます。 ⑤中学生は赤いスカートです。

READ MORE
高等部校長

空が青くなくても(文化祭今昔②)

今度は現在の文化祭です。明日の天候が微妙なので、今日1日でひと通り準備を見てきました。 普段東棟を使っている1,2年生と各クラブは、高等部C棟が展示場所になっていて、広い廊下を使いながら展示物を作成していました。現代の問題点を正面から扱っているクラスが多く、掲示を読んで軽くコメントするつもりだったのですが、私自身が考えこんでしまってうまく言葉がでてきませんでした。それにしても、地面に座って模造紙を書いている中学生の体勢を見ていると、よくあの状態で長時間居られるなと感心します。私だったら、いくつか関節を外さないとあの体勢にはなれません。 3~5年生は東棟です。起業体験では多数の品物を売るので、商品そのものや包装、パンフレットや装飾など、多くアイテムを作成するクラスがあって大変そうでした。(大量に仮想通貨を作っているクラスもありました)でも1人の生徒は「何も考えずに1つの作業ができるものいい」と言っていました。柔軟な考え方をしています。高校生は慣れているので、分担や手順をきちんと決めて効率よく準備ができているようでした。 第1体育館上の人工芝では、特別企画用の舞台の設置とリハーサル、そしてペンキ塗りの作業をしていました。中でも、文化祭のテーマを描いた大きな看板は圧巻です。真っ青な背景に達筆な「結一無二」の文字、そして暖かいデザインが、灰色の空を吹き飛ばしています。来場される保護者の方、実物を楽しみにしていて下さい。

READ MORE
高等部校長

絶対晴れる(文化祭今昔①)

私が生徒会の担当をしている頃、今年と同じように文化祭と台風の接近が重なったことがありました。文化祭は、生徒会役員の1年の任期最後の大行事です。この年は大型の台風が迫っていて、直撃すれば中止の可能性もありました。文化祭を運営しながら、生徒のサポート役を買って出ている生徒会役員は、各クラスやクラブがどれだけ前から準備をしているかをよく知っています。ですから、この行事には特別な思い入れがありました。 写真は、生徒会役員が居ても立っても居られず、巨大なてるてる坊主を生徒会室に飾っていた時のもの。その甲斐あってか、当日はご覧のとおり青空も見えていて、役員渾身のてるてる坊主もなんか嬉しそうです。

READ MORE
高等部校長

COSMOS

Cosmos-秋になるとよく見かける花。ご存じのとおり、この単語は宇宙という意味も持っています。2つの意味を持つ理由について、こんな記述を目にしたことがあります。 The Greek word ‘kosmos’ represents the world and order.  Greeks believed that the world was in perfect harmony. So, the Spanish explorers who gave this flower the name of cosmos should have been very fascinated by its harmonious petals. ギリシャ語のkosmosは世界と秩序を表しています。ギリシャ人は世界が完全に調和していると信じていました。ですから、この花にコスモスの名前を与えたスペインの探検家は、その調和のとれた花びらに非常に魅了されていたのだと思います。 この記述のworldをuniverseと考えれば、2つの意味は調和という言葉でつながります。   秋に車を運転していると、民家の庭や、道ばたや、建物の脇など至る所でこの花を見かけます。私はなかなか素通りすることができず、華奢な花が風に吹かれるのを眺めたり、写真を撮ったりしてしまいます。他の花ではこんなことにはなりません。おそらく、この花はどこで咲いていても美しいからだと思います。

READ MORE
高等部校長

9月11日はどこにいましたか

“Where were you on September 11th?” Most Americans over a certain age have a 9/11 story — of the moment they heard the news of the terrorist attacks, or of anxiously calling family members to make sure they were okay. 「9月11日はどこにいましたか。」テロ攻撃のニュースを聞いた瞬間、または家族の無事を確認するために心配しながら電話した瞬間について、一定の年齢を超えるほとんどのアメリカ人は、それぞれの9月11日に関するストーリーを持っています。 上記は、ワシントン・ポスト紙の本日の特集記事の書き出しの一部です。日本人なら誰でも、10年前の3月11日、地震や津波のニュースを聞いた場所やその時の感情を覚えています。そしてアメリカ人、いや日本人でも20年前の9月11日のことは覚えているでしょう。私はテレビの生中継のテロップに、Second Plane Hits World Trade Centerと出たときのsecondの意味が理解できなかった記憶が残っています。 もはやお嬢様方は9.11をリアルタイムでは知らない世代です。3.11と同様、今晩は多くのニュースが流れると思います。「平和」ということについて、ふだん正面をきって話をする機会は少ないと思います。しかし、保護者の方々ならば20年前のあの日のことを鮮明に覚えていられるでしょう。ぜひ、その時の感情などをきっかけに、お嬢様とお話しをしていただければ幸いです。

READ MORE
高等部校長

1つ上のフロアでは

今日の総合学習は4年生と5年生がほとんど起業体験、6年生は共通テストの出願説明会でした。もう9月になりましたから、起業体験は教室でのオペレーションを詰めていかなければならないのですが、今年は感染対策も必要です。少ない時間の中で多くのクラスが感染予防についてしっかり話し合っていました。これが無事終われば、今度は11月に体育祭。4,5年生にはとても忙しい2学期が始まりました。 6年生は、いよいよ共通テストの出願書類を書く時期です。いつもは、教員の話をあまり聞かずに、自分で判断して書類をどんどん書いてしまう生徒がいるのですが、この時ばかりは誰もが真剣に聞いています。記入ルールが細かい上に、受験科目など一度提出してしまうと変更できない事柄も多く注意が必要です。そして、出願が終わって大きな受験票が届く頃には、6年生のフロアは受験本番の雰囲気に包まれていきます。 いつも総合学習の時間に、4年生の3階から上に登っていくと雰囲気の違いを感じるのですが、今日はそれが極端でした。5年生は、1フロア上でもう出願書類を書いているなどとは夢にも思っていないでしょう。 体育館が1つになったので、第1体育館上の人工芝のスペースを時々体育に使っています。今日は2年生が長縄跳びの練習をスタートしていました。難しくてほとんど跳べません。でも数回練習するとみんな別人になります。

READ MORE
高等部校長

始業式

本日、予定通り始業式を行いました。最近の感染状況から学校の再開についてはさまざまなご意見があると思いますが、本校の方針は夏休み中の校長ブログおよび本日の始業式で神谷の方から要点をお伝えしました。もちろん今後の状況によっては対応を変更する場合がありますが、現状、リスクよりも対面での学校活動が持つ価値に重きを置いたという判断です。ご理解いただければ幸いです。 夏休み中に5年生の勉強合宿が行われました。合宿という例年の名前を使っていますが、昨年今年は、学校で行われる4日間集中講座となりました。初日の開校式から午後の授業まで時々覗いていましたが、暑い中(扉をあけているので)での5年生の集中力の高さは立派でした。一番ダメだったのは私で、松川の英文法の授業を代講させてもらったのですが、久しぶりの授業で気持ちが先行しすぎ、開始20分で声が枯れてしまいました。典型的な空回りです。受講生徒のみなさん、大変ご迷惑をおかけしました。また別の機会があれば頑張ります。 ところで、受講していたみなさん。「別の機会」は (        ) chanceと表現すると、何が入りますか? ①another  ②others  ③the other  ④the others 教室でのオンライン開校式

READ MORE