PRODUCED BY 品川女子学院
白ばら日記

女性特有の課題を解決するために

コロナ禍の中、政局も混迷してきて、落ち着かない昨今です。私の参加していた教育再生実行会議も一段落することになりました。教育政策についてのインタビューが、明日7日(火)付 日本経済新聞朝刊 政治・外交面に掲載予定です。

先月のブログで紹介した、社会と高校をつなぐ研究のオンラインセミナーの申し込みは今日までです。

生徒有志が、生理用品を学校のトイレに設置するという企画を提案してきました。主体的に社会課題の解決に一歩踏み出そうという志と行動に心を動かされました。

以前も、有志の提案からカンボジアに学校を創立することができたこともあり、そのころの子はすでに社会人です。

28プロジェクトは生徒の未来と今をつなぐものですが、女性が抱える特有の問題も少なくありません。私自身も、昨年、乳がんの手術とその後の遺伝子検査の結果から子宮と卵巣の摘出手術を決断しました。女性の体に関係する問題は、話題にするのがタブー視されるため、当事者が孤独になり、課題の解決にみんなの力を集めにくい。これを実感し、この話は生徒にもシェアすることにしました。

生徒たちが行っている子宮頸がんを考えるプロジェクトに関連し、私自身の話も以下でシェアしました。

「働き女子の人生満足度を上げる。選択するために先人が出来ること」
Cococolorの記事

そして、これが、生徒たちの発案のプロジェクトです。

StartTheCycle(みんなで助け合う生理用品BOX)

◯理念とプロジェクト概要
移動教室の荷物が多くて生理用品を持ち運べない、 突然生理が来てしまって困る、生理用品を忘れる、、、など、 生理で困ったことはありませんか?

また、「生理の貧困」をご存知ですか?金銭的理由、精神的理由、 虐待など、 様々な要因から生理用品へのアクセスに困ってしまうことを言い、 値段を気にして交換頻度を下げる、 トイレにポーチを持っていくのが恥ずかしい、 などがあげられます。

StartTheCycleでは、 トイレの個室内に設置したBOXの中から、 生徒が自由に生理用品を使う事ができます。 使った人が返せるときに返却をしたり、 余裕のある時に生理用品の寄付をしてもらうことで、 困った時や生理の貧困に悩む人を助け合おう! というのがこのプロジェクトの仕組みです。

◯募集したい人と今後の仕事内容
募集人数:各学年2−3人
仕事内容:主にBOXの記録・生理用品の補充・ 必要な場合の生理用品購入(お金の記録)などです。 生徒が主体となって運営するので、 他のアイデアも自由に提案できます◎
活動頻度:記録や補充は必要に応じて2,3回、 全学年定例ミーティングは月1回程度です。

生徒がより快適に学校生活を送れるようにしたいという思いのある方なら誰でも大歓迎です! 私たちと一緒に生理に関する問題にアプローチしてみませんか? 沢山のご応募をお待ちしています。

品女を巣立った卒業生たちが、社会のいろいろな場所で、よい違いを作れるような、そんな未来を描いています。

2021.9.06 [白ばら日記]