アメリカ研修 – デザイン思考でサンフランシスコの課題と解決策を考える – Day 4
4日目の朝、8:30からUC Berkeleyの教室でセッション②がスタート。 木目が美しく映えた、落ち着いた雰囲気の校舎。 前回のセッション①では、問題を抱えるユーザーに共感を深める練習を行いました。 デザイン思考は「人間中心(Human-Centered)」の問題解決アプローチ。 ユーザーの立場になって観察・共感しながら、真のニーズや本質的な課題を見つけることがカギとなります。 セッション②では、これまでのインタビューをもとに、サンフランシスコのどの課題に取り組むかを、各グループがメンターと相談して決定。 大まかな方向性が固まったら、Research Questionを設定し、問題定義へと進みます。 “How can we [CHALLENGE] for [USERS] so they can [NEED]?” の型で言語化しました。 ここで学びのポイントを作ってくれたのは、問題を定義していたはずが、いつの間にか解決策のアイデアに飛んでいたグループ。 行動力がある人たちほど、何か課題を見つけた瞬間に「どうやって解決しよう?」と本能的に考え始める、品女でもよくある光景です。 現地のスタッフがクラス全体に「今は“問題”にフォーカスする時間」だと目的を再確認。 こうして全員がもう一度立ち止まり、デザイン思考の初めのステップである観察・共感に立ちかえることができました。 相当疲れるセッションだったと思いますが、「課題の本質を見つけるってこういうことか!」と実感できる、充実した時間になりました。 朝から頭をフル回転させたあとは、お待ちかねのランチタイム! バークレー周辺で、各グループがメンターと一緒にランチへ。 天気がとても良かったので外でランチを楽しんだり、のんびり昼寝をする学生もいました。 午後はいつもの電車とMUNI(路面電車)を乗り継ぎ、SOMA(South of Market)地区へ。 スタートアップ企業、アートギャラリー、レストラン、ショップなどが集まる活気あるエリアで、多様な人々が行き交っています。 私たちが訪れたのは、btraxというコンサルティング会社。 海辺のカフェのような開放感のあるオフィス。 部屋には「Helvetica」や「Futura」などフォントの名前がつけられていて、Webデザインの世界観が感じられました。 対応してくださったのは、日本人の社員の方々。 デザイン思考を使った事例の他にも、日本とアメリカの企業文化やデザインに対する考え方の違い、広告表現やユーザーの好みの傾向など、身近な商品やサービスを取り上げながら分かりやすくお話しをしてくださいました。 中でも印象的だったのは、「すでに存在するサービスであっても、まだ“本当の課題”が解決されていないなら、そこにイノベーションの余地がある」という考え方です。 観察と共感を大切にするデザイン思考の精神を感じました。 さらに"Why?"を3回繰り返すことで、ユーザーの価値観や生活習慣に気づくという体験型のワークにも挑戦! 「理想の財布」をテーマにペアでインタビューし合い、質問を重ねます。 btraxの社員の方も、私たちに積極的に質問を投げかけてくださり、その質問力の高さに「どうすればそんな質問ができるのか?」と、逆に“質問の仕方”を質問する場面も! アメリカ進出を目指す日本企業と、日本市場を狙うアメリカ企業。 それぞれが「誰に」「どう見せたいのか」を定義することは、両方の文化に精通するbtraxだからできること。 そうした姿勢に大きな刺激を受けました。 5日目は、セッション③・④を終えた後、いよいよFarewell Ceremonyを迎えます。 明日でメンターの2人とお別れだと思うと、すでに寂しさを感じている様子の皆さん。 アメリカに来てから数日が経ち、少しずつ日々の生活にも慣れ、「留学らしい」時間を過ごせるようになってきました。 明日はどんな成果を見ることができるのか、非常に楽しみです! グローバル教育部
アメリカ研修 – デザイン思考でサンフランシスコの課題と解決策を考える – Day 3
この日は朝からバスに乗り、約1時間半かけてスタンフォード大学を訪れました。 キャンパスへ向かう道にはヤシの木がずらりと並び、まるでリゾート地のよう。 前日に訪れたUC Berkeleyは学生の活気にあふれた自由で多様な雰囲気でしたが、スタンフォードは一転、静かで洗練された落ち着きを感じさせるキャンパス。 両校ともまったく違う魅力を放っています。 みなさんだったら、どちらのキャンパスで学んでみたいですか? 今回も案内してくれたのは、なんと現役スタンフォードの学生さん! 流暢な英語で自己紹介してくれましたが、なんと日本人! 彼の所属する学年では日本人はたったの2人と聞いて、みなさん驚いていました。 さらに、彼が取り組んでいる研究内容を聞いて、またまたびっくり。 自分の好きな事と得意な事、そして信念を軸に、遠慮することなく能動的に楽しんで突き進む姿に感銘を受けました。 心を動かされるポイントは人によって異なりますが、この出会いは、きっとみなさんにとって忘れられない特別な瞬間になったはずです。 新しくできたばかりの建物が、高級なレストランのような外観。 理系の学生さんということで、私たちをロボットの研究室に案内してくれました。 初めて目にする最先端のロボットばかりで、まるで未来にいるかのような空間でした。 どこを歩いても絵になるキャンパスでは、写真撮影も忘れずに♪ みんなでランチを楽しんだ後は、キャンパス内のショップでお土産探しを楽しみました。 そして午後、いよいよデザイン思考のセッション①が始まりました。 各グループには、UC Berkeleyの学生さんがメンターとして入り、3日間一緒に取り組んでくれます。 この2人のメンターもとても魅力的で、みなさんの表情が一気にやわらぎました。 「こんな素敵な人たちともっと関わってみたい」という気持ちがどんどん高まっているように感じます。 この日のワークでは、1日目に訪れたゴールデンゲートブリッジに焦点を当て、「当時、橋を必要としていた人たちの立場に立って考える」というテーマで Empathy Map(共感マップ) を作成しました。 午前中にスタンフォードでたっぷりインプットした分、午後は頭をフル回転! 日本語でも難しい内容を英語でやりとげるみなさんの姿、本当に素晴らしかったです。 4日目は、UC Berkeleyのキャンパスでセッション②を行った後、デザイン思考を実際に活用してコンサルティングを行っている企業を訪問します。 実際のビジネスの現場で、デザイン思考がどのように活かされているのかを学べる貴重なチャンス。 実践の場に触れることで、みなさんの視野がさらに広がっていきそうです。どうぞお楽しみに! グローバル教育部
アメリカ研修 – デザイン思考でサンフランシスコの課題と解決策を考える – Day 2
朝7:45、BARTという電車に乗ってMacArthur駅に集合。 1泊目のホームステイを終えたみなさんに感想を聞いてみると、 「ホストファミリーがとても優しかった!」 「夕食後に一緒にカードゲームをした!」 「食事がすごくおいしい!」 など、ポジティブな声がたくさん聞こえてきました。 この日訪れたのは、世界トップレベルの名門、 カリフォルニア大学バークレー校(UC Berkeley)。 現地スタッフの中には卒業生もおり、慣れた様子で緑豊かなキャンパスを案内してくれました。 校舎に到着すると、私たちを迎えてくれたのは現役のバークレー大学生。 7人ずつ2グループに分かれて校舎ツアーがスタート! 魅力的なスポットがたくさんありましたが、特にみなさんの反応が大きかったのは Doe Library。 歴史ある建物と静寂に包まれた空間で、まるで映画のワンシーンのような図書館に 「こんな場所で勉強してみたい!」と憧れの声が上がっていました。 キャンパスを巡る途中でも、サンフランシスコの課題について現地の学生にインタビュー。 それぞれの思いを聞くことで、より深く地域の現状を知る貴重な機会となりました。 お昼は大学周辺のにぎやかなストリートへ! キャンパスを案内してくれた大学生と一緒にランチを楽しみ、交流を深めていました。 こうして充実したUC Berkeleyツアーも終了。和太鼓クラブの演奏も素敵でした。 午後は、UC Berkeleyから歩いて約30分の場所にある Berkeley High School へ。 公立高校の中でも特に設備が整っているそうで、美しい校舎が印象的です。 ここでは高校生7名が、ロボット部に案内してくれました。 毎年、国際的なロボット大会に出場している実力派チームです。 見学では、さまざまなプロトタイプを披露してくれました。 彼らも品女生と同じくデザイン思考を活用し、試行錯誤を重ねながら課題に挑戦していました。 ここではサンフランシスコの社会課題に関する質問だけでなく、デザイン思考そのものについても意見交換をしました。 チームのメンバーが 「コードを書く人」「デザインする人」「広報を担当する人」 など、それぞれの専門分野に分かれながらも、お互いの意見を尊重し、コミュニケーションを大切にしているという話が印象的でした。 異なる役割のメンバーが協力し合う姿はとても刺激的でした! 3日目は、世界的に名高い私立の名門・スタンフォード大学を訪問します。 州立のUC Berkeleyとはまた異なる雰囲気や魅力、そして新たな出会いが楽しみですね! グローバル教育部
アメリカ研修 – デザイン思考でサンフランシスコの課題と解決策を考える – Day 1
4月1日から7日まで、高校生14名がアメリカ研修に参加しています。 この研修では、デザイン思考の本場ともいわれるサンフランシスコを訪れ、現地の課題発見と解決に挑戦します。 中学1年生から親しんできたデザイン思考ですが、今回は英語を使い、初めて出会う現地の人々とコミュニケーションをとりながら実践します。 未知の環境で挑戦するからこそ、難しさとともに新たな学びや楽しさが得られると考えて臨みます! ****** 1日目、9時間以上のフライトを終え、空港で現地スタッフと再会! 長旅の疲れも吹き飛ぶほどの明るさで迎えてくれました。 到着してすぐに、デザイン思考プログラムがスタート! Pier39を観光しながら、サンフランシスコで困っていることについて現地の方々にインタビュー。 移動中のバスでは、窓の外に広がるおしゃれな街並みを楽しみつつ、質問内容を一生懸命考えていました。 夕方には図書館でホームステイオリエンテーションを受け、いよいよホストファミリーとご対面! 緊張していた人も、温かく迎えてくれるホストファミリーの笑顔にひと安心。緊張も一気にほぐれていました! 2日目はカリフォルニア大学バークレー校とバークレー高校を訪問し、サンフランシスコの課題についてさらに深く掘り下げます。 同世代の人たちとの交流から、新たな気づきがありそうです! グローバル教育部
アメリカ研修開始
本校の新年度最初のイベントはアメリカ研修です。新高校2,3年生の希望者がサンフランシスコ近郊で約一週間、デザイン思考の研修を行います。もちろんすべて英語です。私はこの研修の1回目に引率しましたが、本当に密度の濃い1週間で、シリコンバレー周辺の企業や教育機関を精力的に訪問し、それをヒントにしながらデザイン思考を実践的に学んでいきます。 出発前は注意事項に耳を傾けながらもまだリラックスしていましたが、すでに現地に到着してプログラムが始まっているとの報告を受けました。きっと心地よい疲労感と達成感を感じながら帰国してくれると思います。
修業式・表彰・中等部卒業証書授与式
3月22日(土)は、3学期の修業式でした。 表彰です。 <中等部表彰> 【ECC部】Asia Schools Open Winter Edition2025・Best Speaker of Japan・2nd Best Speaker of Japan・10th Best Speaker of 14 and under category・4 and under category Quarter Finalist【書道部】 第61回全日本書初め大展覧会 ・特選 ・秀作 【演劇部】第66回 東京私立中学高等学校演劇発表会 ・優秀賞 <高等部表彰> 【書道部】第61回全日本書初め大展覧会・特選 ・秀作 【演劇部】第66回 東京私立中学高等学校演劇発表会・優秀賞【チェンバーオーケストラ部/吹奏楽部】第31回全国高等学校選抜オーケストラフェスタ出場【CBL4C1班】探究学習成果発表会Fo-LAB(フォーラボ)・審査員特別賞 イノベーションの根源賞【有志団体Like me】第15回ビジネス創造コンテスト 品川区民枠・最優秀賞修業式の後には離任式もありました。お世話になった先生方をお見送りするこの時間は、毎年のことながら胸が熱くなります。放課後の職員室前で感謝の言葉を伝える生徒たちの姿に、授業や様々な活動を通して気持ちの交流があったことが伝わってきます。 その後、場所を体育館から移動して、中等部卒業証書授与式を執り行いました。ニュージーランド修学旅行から帰国したばかりの中等部3年生にとっては、中等部を締めくくる大切な節目の日です。新しく完成した講堂での初めての式となり、以前にも増して凛とした空気の中で行われました。 春を迎え、新しい場所へ向かう人たちに、心からのエールを送ります。
特別講座他報告
セブン-イレブン様に特別講座を開催していただきました。有志団体eggskyの生徒よりの報告です。 ______ 今回のセブン-イレブン様との企画では「私が刺さるコンビニ」 ということで、商品やサービスを考えるのではなく、 私たち世代がコンビニに求める「価値」 を見つけるという内容になっており、 私たちとしてもあまり考えたことがないテーマでしたので、 発案がとても難しかったです。しかし、 一つの案から企業の皆様とも一緒に想像を膨らませていくという作 業が本当に楽しく、 発見が多い素敵な経験をさせていただきました!みんなで共有し、 創り上げたイメージがいつか形になれば嬉しいです! 担当の丸山より特別講座の報告です。 三井住友信託銀行の皆様に特別講座「みなさんの「ミライ」と「お金」」を実施していただき、28名の生徒が参加しました。 今回講師を務めてくださったのは、三井住友信託銀行に勤務されている本校のOGです。自己紹介では当時のお写真も見せていただきました。 講座は、生徒たちが将来やりたいことを考え、それを実現するためにお金がかかるかどうかを検討するワークからスタート。「大学院に行く」「留学をする」「犬を飼う」「推し活をする」など様々なビジョンがあがっていました。 次に、将来に備えたお金の貯め方について、世の中の状況や具体的な数値・方法などを教えていただきました。確実に貯蓄をするためには「先取り貯蓄」をした方がよいことや、お金の保有の仕方にも様々な方法があること、リスクをコントロールするために「分散投資」するとよいことなどを学び、中高生の頃からこのような学習の機会があることの重要性をあらためて感じました。 投資のシミュレーションでは、目標とする金額を貯めるには毎月いくら投資したらよいか、利回りはどのくらい必要なのかを実際に計算してみることで、「意外と貯めることができるかも!」という嬉しそうな声もあがっていました。 今回の講座がお金に関心を持つきっかけとなり、自分の叶えたい「ミライ」に向けて、賢くお金と付き合うことが出来るようになってもらえたら嬉しく思います。 担当の塩崎より、エスパスルイ・ヴィトン特別講座の報告です。 エスパスルイ・ヴィトン特別講座報告.pdf (4.96MB) 続けて、東京都写真美術館見学につきまして、塩崎より報告です。 教科イチ押し見学会2024東京都写真美術館.pdf (4.78MB)
家庭科の特別授業
家庭科の特別授業をご紹介します。 担当の山下より報告です。 *毎年、家庭科の授業で行っている、金融教育の報告です。 4年家庭基礎にて、お金の教養講座を実施いたしました。ファイナンシャルアカデミーの講師の方々に来ていただき、 全クラス2時間ずつ講義をしていただきました。この講座は今年で11年目となります。普段は友達や家族とも中々話さないお金の話。例えばブランド品やスマホは新品を買う?中古品を買う?といった身近な話から、リセールバリューのあるものを考えたり、住宅ローンの金利について学んだり、幅広いお金の知識を教えていただきました。ちょうど日銀の政策金利の引き上げが発表されたタイミングで、バブルの頃と最近の金利の違いなどを示しながら、今後どう推移していくかまで含めたお話をしてくださり、経済との繋がりを直に感じたという感想もありました。生徒たちの感じ方は人それぞれで、地方のマンションであれば、20代でも買える!とワクワクする生徒もいれば、都心部のマンション価格を知って、必要な収入を逆算していくと結構厳しいかも...となる生徒も。住みたい家(の価格)から逆算して、職業→進路を決めていくのも面白そうという声もありました。講師の方が仰っていたように、同じ話を聞いているはずなのに、大人になるのが怖いという生徒もいれば、大人になるのが楽しみと全く違う感想があるのも面白く、それぞれの考え方が表れる時間になっていました。今回は講座後に、授業で「1万円以内で価値を感じるもの」をグループごとに考え、プレゼンする機会を設けました。ツアーコンダクターのように、登山や日帰り旅行を提案するグループもあれば、小動物を購入し一時的ではなく一緒に過ごす時間にも価値があると考えるグループや、親孝行など家族でのご飯に使う、あえてゲームセンターなどで浪費する、という声もありました。「シンクライフ、シンクマネー」講座の中のこの言葉が指すように、生活や人生を考える上でお金の話は切り離せないもの。そんな視点を持ち、自分の人生を送れる生徒が増えたら嬉しく思っています。ファイナンシャルアカデミーの小野原様、 今年度もありがとうございました。 *4年生の「家庭基礎」の授業にて、一般社団法人ソウレッジ様による特別授業 を実施いたしました。 ソウレッジ様は「 性教育と避妊の支援で長期にわたる悲しみの減少をめざす」 を理念に、ユースクリニック普及のための海外研修、 緊急避妊薬の無償提供、 性教育などを含めた政策提言などを行なっています。 代表の鶴田様と副代表の鈴木様にお越しいただき、今回は「 性のトラブルを予習して実際に起きた時に適切な対処をできるよう になる」ことを目的に、 ボードゲームを用いたワークショップを実施していただきました。 最初の講義では、事業内容の紹介や、 海外では5歳から性教育が始まることや、 ユネスコの国際セクシュアリティ教育ガイダンスの内容のうち、 日本の教育で教えているのはごく一部であることなどを教えていた だき、その後グループに分かれゲームがスタート。すごろく形式で各マスにケースの内容が書いてあり、 クイズに答え→グループで対話し→解説を読む、 という流れで進んでいきました。 わいわいと楽しそうに、グループで対話や経験談を共有し、 盛り上がっている姿が印象的でした。 ボードゲーム後の質疑応答の時間では、月経や中絶、 痴漢など多岐にわたる質問が出ました。一つ一つの質問に丁寧に答えていただき、 特に低用量ピルや子宮内システム、 日本での未承認のパッチなどの話に生徒たちは驚いていました。 有志団体のCLAIR.に所属している生徒からは「 日本の性教育の遅れを感じる中、 生理以外についても課題がたくさんあると体感できた」 という声もありました。その他にも「学校で学ぶことができないと思っていたことだった」 「知らないを知ることができ、 自分の身を自分で守ることができそうだと思った」「 友達とこのような話を今までする機会がなかったが、 話し合える良い機会だった」といった声もあり、 学びの多い充実した時間となったようです。 ソウレッジの皆様、貴重な機会をありがとうございました! *こちらも4年生の「家庭基礎」の授業の報告です。スリール株式会社様による特別授業を実施いたしました。 スリール様では企業向けの女性活躍やDE&I推進に加え、大学生向けのキャリア教育(ワーク&ライフ・インターン)を行っています。私も学生時代にワーク&ライフ・インターンに参加しており、共働きのリアルを体感し、将来の輪郭が少しはっきりとしたのを覚えています。 今回は子ども家庭庁のプログラムの一環として、将来に向けて自分の「なりたい姿ワーク」と、実際に子育て中の方に子ども連れで来ていただき「パパママ先生インタビュー」を実施していただきました。 「なりたい姿ワーク」では、授業の中で考えたLife visionのワークシートをもとに、それを実現するための壁があるか、それはどんなものか、なども深掘りして考えました。スリールの講師の方は2名とも副業をされている方で、仕事やプライベートも含め、様々な選択肢があることをお話していただきました。 「パパママ先生インタビュー」では、2〜3グループに分かれ、仕事や子育てのお話を伺いました。普段はなかなか赤ちゃんと接することのない生徒たちですが、赤ちゃんが登場すると大歓声が!授業が終わった後も抱っこさせてもらったり、様子を微笑ましそうに眺めていたりと、いつもとは違った生徒の表情が見られたのも印象的でした。 事後アンケートでは、「仕事を楽しいと思えるような職業に就こうと思ったし、自分が楽しいと思えるような企業で働いてみたいと思いました。実際に赤ちゃん見て私も育てたいと思いました。」といった感想や、「あまり子育て世代の大人と話す機会がなかったのでとても新鮮で楽しかったです!」「赤ちゃんがとても可愛く、パパママ先生の人生が楽しそうでした。」といった声がありました。 本校の生徒たちは「働く」ことについて強い関心があると感じますが、一方でキャリアを積むこととライフイベントが重なることもあり、両立できるか不安に思っている生徒もいます。実際にパパママ先生の話を聞き、子どもと接してみることで、将来のイメージが少しでも描けたらと思っております。 スリールの皆様、貴重な機会をありがとうございました! この特別授業について、先方からプレスリリースが出ましたので紹介します。 スリール株式会社、中学・高校の家庭科授業で ライフキャリアデザインを実施~授業を通じて中高生の結婚や子育てに対する意識が大きく変化~
2年生日本文化の授業
今年も、2年生では日本文化の授業が行われました。 茶道は、臨時にしつらえた作法室で工夫して行ってきましたが、新校舎には素敵な作法室が完成しているので、楽しみです。 <1回目> 心は水中の月の如し <2回目> 大道は長安に透る(通る) <3回目> 独り慎む <4回目> 無事是貴人 こちらは、いけばなの授業の様子です。 <1回目> 1回目は、レクチャーと、デモンストレーションです。 <2回目> <3回目> 能楽も毎年鑑賞しています。 学年主任の住谷より以下報告です。 期末試験の終わった翌日、2学年では総合学習テーマ「 日本を知る」の一環で、観世九皐会の皆様に来校していただき、 体育館を舞台に能楽を鑑賞しました。 まずは狂言「柿山伏」から。 喉が渇くあまり勝手によその家の柿の実を食べてしまった山伏( シテ)と、それを見つけた主人(アド) とのコミカルなやり取りに、 生徒からもクスクスと笑いが起きていました。 続いて能で使用される楽器の紹介へ。奏者の登場の際、 女性奏者がいらっしゃるのに驚く生徒たち。 男性の芸能という印象が強かったようです。小鼓は湿気が必要、 大鼓は乾燥が必要という違いも意外でした。 休憩をはさんでいよいよ能の番に。今回は半能「敦盛」 を鑑賞しました。源平合戦の一つ、 一の谷の合戦における平敦盛と熊谷直実の決戦、 そして亡き我が子と同じ16歳の敦盛を討ち取ったものの、 世の無常に苦しむ直実が出家する様をたった2人の演者と奏者で演 じる様に見入っていました。 ちょうど今年から古典文法を習い始めた2年生、 難しい言葉遣いの合間に聞いたことのある言葉を耳にしたようで、 学習の成果を発揮した人もいたようです。 最後にワークショップ。 各クラスから出てきてくれた代表生徒を前にしつつ、 みんなで狂言の構えの姿勢をとり、「柿山伏」 で出てきた動物の鳴きまねに挑戦。 最初は恥ずかしがっていた人もみんなでやれば怖くない?、 大盛り上がりでした。 一緒に鑑賞していた本校に在学中の留学生も、 文化の壁のないパフォーマンスに楽しそうでした。 今回能を初めて鑑賞した生徒が非常に多かった中、感想には、 古典芸能と言われている歴史的な能だけれど、 今の私たちにも理解ができることがすごい、 表現の仕方が独特で面白かった、 このまま未来にも残していきたい、 などたくさんの刺激を受けた様子が見られました。 日本の伝統に触れ、それをどう受け継いでいくか。 3学期に実施する生け花の授業や3月の京都宿泊研修に向けて、 同様に考えていくテーマでもあります。 少しでも生徒たちの意識にとどめることができればと思います。 観世九皐会の皆様、本当にありがとうございました。