いただいた教えを未来へ、チェンジ・エージェントたちへ

セブン&アイ・ホールディングス元会長の鈴木敏文さん、 ご逝去の報を受け、とても悲しい気持ちになりました。
以前、ご縁があって、対談をさせていただいたことがありました。
その際の記事がこちらです。
セブン&アイ対談記事「対話の力」
当時の私は、学校をどう前に進めるか、生徒たちの未来に何ができるかと、本校のことだけで頭がいっぱいでした。
そんな折、出身大学の大先輩である鈴木さんが、あれだけお忙しい中、母校の理事長をお勤めくださっている理由を伺い、「忙しくとも、自分を育ててくれた場所や社会への貢献を忘れてはいけない」ということに気づかされました。
その後、私自身も、学校以外の役割や社会的な仕事をいくつかお引き受けするようになりましたが、その原点の一つには、鈴木さんとの対話がありました。
記事には載っていませんが、今でも忘れられない言葉があります。
私が、質問で、「ほかの人が気づかないような人のためになることに気づき、困難があってもあきらめず実行するのは、いつごろから身についた習慣ですか」と伺ったところ、鈴木さんは、しばらく考えられて、「母と姉が、よく本を読む人だったこと。そして、道に木が倒れていたら、そのまま跨がず、次の人のためにどかすような人だったからかもしれない。その背中を見て育ったから、道に倒れた木をそのままにできないようになったのかもしれない」と、おっしゃいました。
日本になかったコンビニというサービスを社会にもたらし、人々の生活を便利に豊かにした偉大な経営者としての原点を、家庭での教えとして語られたことが心に響き、とても印象に残って います。
今、生徒たちはデザイン思考を学び、周りの人が困っていること、もっと便利になることに気づく共感力を磨き、実行に移すプロジェクトに取り組んでいます。いつか、社会をよりよく変化させるチェンジ・ エージェントとして羽ばたいていく日に向けて。
鈴木さんからいただいた学びに、改めて感謝を申し上げるとともに、心よりご冥福をお祈りいたします。