PRODUCED BY 品川女子学院
白ばら日記

国際女性デー

昨日は、国際女性デーでした。

あるとき、修学旅行の交流校で校長先生から「 Suffragette」(邦題:未来を花束にして) という映画を 是非見てほしいと言われました。

それは1910年~20年代のイギリスの物語、参政権を得るために活動した女性達の物語でした。 同じように働いても給料は男性の三分の一、家庭では男性の付属物のように扱われる。参政権運動に参加したことで、仕事を失い、逮捕され、家から出され、子供も奪われてしまう。そして、子供は父親のもの、それが法律だと言われる。

女性達の言葉で印象に残ったのは、「私達はローブレイカー( 法律を破る人)になりたいのではなく、ローメイカーになりたいのだ」という言葉です。ちょうど高3の生徒達が選挙に行けるようになった年だったので、いっそう心に響きました。

私たちの学校は、大正時代、女性に参政権がなく、男子と同じ教育も必要ないと思われていた時代に、女性が力を合わせて創立した学校です。
創立者は繰り返し繰り返し、「感恩報謝、自分に何かできるチャンスが巡ってきたら逃げずに受けて必ず社会 へお返ししなさい」と言っていました。

今、世の中はその時代とは比べものにならないほど、 女性にチャンスが巡ってくるようになりました。 それが困難な時代を切り開いてきた先人たちのおかげであることを忘れずに、まずは、目の前の自分のできることから逃げず、 次世代へとつないでいきたいと思っています。

自分にできるかしら・・・やりたがりと思われないかしら・・・と、少し勇気が足りないときや、やらない言い訳が浮かんでくるようなときは、自分が次の誰かに渡すバトンを手わたされたのだと思うことにして います。

2021.3.09 [白ばら日記]