PRODUCED BY 品川女子学院
白ばら日記

入試を終えて

入学試験が終わりました。以前のブログでもお伝えしたことをあらためて、シェアさせていただきます。 思い通りの結果になった人、そうでなかった人、思いは様々だと思います。私自身、入試前日に高熱を出し、第一志望の試験中に気を失って医務室に運ばれた経験があるので、受験生の気持ち、おやごさんの気持ちを思うと、入学試験を実施する身としても、受験生を送り出す身としても複雑な気持ちです。 しかし、30年近く、入学のその後を見てきて実感していることは、 「縁あって進学する学校が、その子とって一番いい学校」ということです。 結果が思い通りにならなくて気持ちがすっきりしない方へ、生徒の成長を見ていて教えられたことを三つシェアします。 1,未来から逆算する お子さんの長い人生から見れば中学受験は一つの通過点です。 「そのとき思い通りにならなくてつらかったこと、こんなことに何の意味があるのだろうと思っていたこと、その一つ一つの点が、後で振り返ると繋がって意味のある線を描いていた」 多くの卒業生が語っています。 2,親のしたことはすべて愛情からのことと肯定する 中学受験は親主導の場合が多いと思います。ああすればよかったと後から思うこともあるかもしれません。しかし、自分のことで親が悩んでいるのは子どもにとってかえってつらいことです。 中学生になれば、だんだんと自分のことは自分で決めて自立するようになっていきます。親が自分の問題と子どもの問題を分けて考えられるようになることが子どもの成長に繋がります。 すべての行動の奥には価値観があります。親が子供への愛情からしたことは、いつかきっとお子さんに伝わります。 3,得たものを見る お子さんが目標に向けて頑張ったその過程にこそ意味があるはずです。得た物を数えてみます。 進学した学校に前向きな気持ちで通う子は必ず伸びます。 この学校でよかったと思えるような学校生活をおくれるよう、ご家族みんなで応援してあげてください。   昨日見つけた梅の枝。「百花の魁」寒く厳しい冬を経て、暖かで明るい季節の訪れを予感させてくれる開運の花です。 *明日9日火曜の夜20時からオンラインでお話をします。HatchEduオンラインセミナー #1「 GIGAスクール時代の学校のあり方を考える」 Zoom 終了後、質問が多いときは、クラブハウスアプリに場所を移すかもしれないとのことです。 *10日(水)の22時からは、「コロナ禍の子供の教育と心の健康」というテーマで議論します。

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中学入試を前に

  今朝、桜が一輪咲いているのを見つけました。よーく見ると、 真ん中のあたりです。 このところの寒さの中で一生懸命咲いている姿を見て、明るい春の訪れを予感させられました。   明後日から入学試験が始まります。現在、オンライン授業になっており生徒が登校していないので、今日は、教職員みんなで心を込めて、今年度から使用している新校舎に受験室を準備をしました。 入試期間中も、例年は在校生が手伝ってくれるのですが、今年は卒業生が来てくれることになりました。教員にしては若いな?という印象を持たれたら、先日成人式を迎えた学年の卒業生です。縁あって本校で6年間を過ごし、巣立ち、成人した卒業生が、かつて小学生だった頃の自分を思い出しながら、受験生のみなさんをサポートします。 入試期間中は思いがけないことが起きるものです。お子さんをサポートする親御さんに少しでも気持ちの余裕を持っていただけるように、毎年、入試直前チェックリストをシェアさせていただいています。(著書『伸びる子の育て方』の巻末に掲載したものです)。今年は感染対応で、交通機関も各校の状況も異なりますので、最終確認のヒントにしていただければ幸いです。 □ 持ち物は学校ごとにチェック表で確認。書類は取り違えないように学校毎にファイルしておく □ 体調不良に備え、マスクの替え、鼻血対応のティッシュ、エチケット袋等も持っておく。 □ 着る物は着やすくて温度調節ができるものを(保護者室が寒い学校もあるので、親御さんも備えて) □ 前日は消化のいい物を早めに食べて寝る(寝られなければ「それが普通。みんなそうだから大丈夫」)。 □ 移動時間はもう一度シミュレーション。土日はダイヤが違うことも、今は便数が減っていることも。万が一に備えて他の路線があれば見ておく □ 受験校の電話番号は控えておく。もしものときはまず連絡を □ テストの後、結果は聞かない。結果で叱らない(本人が一番感じています)。ただ、理社の時事問題はその年の傾向があるのでチェックした方がいいかも。そのとき、ケアレスに気づいてがくっとしたら、「次はどうしたらいい?うん。それなら次は大丈夫」とよいイメージに変えてあげて。ただし、それもあまり疲れているようなら終わったことには触れずに、リラックスさせることを優先に □ 一つ一つの入試結果が思い通りにならない日があっても、お子さんとは”終わった後の楽しいことをシミュレーション”「最終日は好きなものを食べようね」などと明るい絵が見えるように □ 学校によって過去問の傾向が違うときは、次の学校への切り替えを(句読点の数え方が違うことも。慌てて時間切れにならないように時間配分のシミュレーションなどもしておく。満点は取らなくていい、合格点をとればいいので) □ 併願校で最後まで迷ったら、とりあえず出願だけダブルでする方法も。偏差値だけでなく定員、倍率も見る(受験料はもったいないが、どういう心理状況になるか分からないので、それに助けられることも) □ 併願パターンに合わせて合格後の手続きまでを事前に一覧に。学校は期限には厳密。気が抜けてうっかりしないように □ 受験番号は他人に言わない。受験校の同じ親しい友人との行動もどこまで一緒にするか事前に考えておく(合否が別れたときが辛いので) □ 第二志望以降は数字をつけず、どこが好きかを話題にしておく。公立の悪口も言わない。 □ 不合格になった学校の悪口を言わない(あきらめたころ繰り上げがくる学校もありますし、手に入らなかったものを否定する概念が入ると、責任感や向上心がなくなります) □ 合格した学校に「あなたを認めてくれた」という言葉を使わない(選んで受けてくれた受験生を認めていない学校はありません。合否は本人のとった点数の結果です。逆の場合に否定された気持ちになってしまいます) □ 万が一の場合を考え、親類縁者、人手を確保しておく。手の抜けるところは抜けるよう、自分でなくてもできること、他の人に手伝ってもらえることがあれば頼んでおく(一段落してからでも大人同士のフォローはできます) □ 何かあっても親は慌てた顔をしないで。お子さんが落ち着いて受験できることを最優先に □ 自分自身の精神状態を安定させるため、入試期間中の息抜きの時間や場所(お茶の時間、好きなスイーツ、部屋に飾る花、待っている間に読む楽しい本、愚痴を言える人等々)も確保しておく(お母さんが泣いて子どもが慰める場面を何度も見ました) □ 下の子のケアを疎かにしない(「お姉ちゃんは受験だから仕方ない」が通用しない年齢もあります) □ 未来を犠牲にしない(受験はとても大変で大きな出来事ですが、お子さんの長い人生から見たら一時のことです。未来を見たとき受験より大切な価値観は見失わないように) □ 複数の学校に合格して迷ったら、他人の評価や動く数字でなく価値観を優先して。最後は子ども自身に決めさせる(入学後、思い通りにならないことは必ずあります。そのとき、乗り越えられる子は自分で選んできた子です) 受験期間中、お父さん、お母さんの一番の仕事は、「笑顔でいること」です。 30数年、この世界にいてしみじみ思うことは3つです。 「受験のその後の人生は長い」 「入学することになった学校がその子にとって一番いい学校」 「結果がどうあれ、受験勉強の過程で得た財産は消えない」 試験が終わったら、どうか笑顔で、これまで頑張ったお子さんとご自分自身をねぎらってあげてください。 入試当日は密を避けるため、私の講堂での説明はありませんが、朝、玄関で皆さんをお迎えします。 受験生の皆さんが、落ち着いてこれまで努力した実力を発揮できるよう祈っています。   *IFCの生徒たちが「IFC応援メッセージ動画」を作成いたしました。

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学校生活の体験を止めない工夫

  今年は特に一年が過ぎるのが早く感じました。玄関前にクリスマツツリーが飾られました。通りがかりの生徒たちがオーナメントを取り付けています。 制約の多い中、安全性を最優先優先しつつ、学習・行事・部活の三つを大切にする学校方針をぶらさないようやってきました。なんとか工夫してハイブリッドで行った文化祭の様子が読売新聞オンラインの「教育・受験・就活欄」記事で紹介されました。 オープンキャンパスも、様々な工夫をしつつ限られた時間でしたが皆様のご協力で実施することができました。 ダンス部 インターアクトクラブ 生物部 IFC 図書委員会 美術部 茶道部 被服部 作画部 演劇部 フラワーアレンジ部 バレーボール部 バトミントン部 バスケットボール部 チェンバーオーケストラ部 *PTA活動もリアルとオンラインを混ぜながら行っています。お父さんのためのコミュニケーション 特別講座のご案内です。「ニューノーマル時代の レジリエンスを身につけよう 」 □日 時:② 2021 年 1 月15 日(金 2 0 時~ 21 時半 締切: 12 月 20 日)③ 2021 年 2 月18 日(木 20 時~ 21 時半 締切 2 月 5 日) □方 法: ZOOM を活用したオンラインセミナー□講 師: 堀 口 紫  株式会社 CPI CEO□参加費: 無 料□募集人数: 各回 概ね 2 0 名程度 (同じ内容の物を 3 回開催します。 1 回完結の内容です)□講義内容:① レジリエンスとは何か。レジリエンスの高い人の特徴とは どのようなものか。② 自分を制限するのではなく力づける内的会話とは何か。③ レジリエンスを高めるためのアプローチ。企業研修でも人気のプログラムです□申込方法:お子様にお渡ししている「お知らせ」をご確認ください。 *最新の財務情報が公開されました。財務は、学校の運営が健全であるかを確認する指標です。 財務情報公開ページ *情報の授業などで連携しているライフイズテックの水野さんが テレビ朝日「25歳~情熱の起点~」(12月9日(水) 23:10〜23:15放送)に出ます。 *毎年、他校も招待して本校で社会課題解決アイディアの発表会を行っているソーシャルビジネスプラットフォームから、学生の社会課題解決のプロジェクト「Climate Live Japan」のご紹介です。 *「働き女子が輝くために28歳までに身につけたいこと」が文化放送のラジオ番組で紹介されました。1週間の間はradikoタイムフリーで聞くことができます。

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2020文化祭③

文化祭の続き、ラストです。 高等部では、起業体験プログラムを行います。こちらも、社会課題の解決につながるような、商品開発、企画を実施します。 4A Gluck人それぞれの幸せの”カタチ”を応援します。 4B Merci placeありがとうを言葉で伝えることでコミュニケーション不足を解消する。 4C Happy Life Koji今から1年後、1ヶ月後、明日のあなたが今日よりも幸せでありますように 4D NARMANER日常に日本文化を。私たちは世界に愛される日本文化を未来へ繋げ、日本文化の魅力を追求します。 4E #おふろじかん心が美しいそこのあなた!最上級の自分に会いにいきませんか? 5B Go! green Tasteオシャレに環境保護~あなたのファッションで地球を守ろう~ 5C WISH歩かなくなってしまった現代人が歩くことに楽しみを見つける機会を提供します。 5E Relay子孫にきれいな地球を渡そうー私達が繋げるプラのバトンー     起業体験の表彰式の様子です。これは、私が撮りました。  教頭からの講評 今年度は、厳しい環境の中、各クラスともよく考えたチャレンジをしていました。その中でも、広報力、企画実行力、展示力、業績力の各部門の上位は入賞クラスにほぼ集中する結果となりました。そこで、総合1位から3位までのクラスをそのまま表彰し、1位のクラスを最優秀賞と致します。 まず、総合第3位は、4年Cクラスです。 社会状況に即した企業理念から、美容にも、食事にも使える「麹パウダー」という商品に目をつけた点がまず成功のポイントだったと思います。そして、そのあまりなじみのない商品について、店内で活用方法をわかりやすく紹介できたことで、この結果につながったと思われます。QRコードですぐYou Tubeにアクセスして動画を見られるようにしたこと、麹の情報をまとめて見られるサイトを作ったことなど、優れていました。強いて言えば、「心を綺麗にする」という点のアピールが少し弱かったと思います。ただ、業績力は文句なしの第1位で、株主への配当も十分なものでした。事業規模を縮小せざるを得ないということで販売数を減らしたわけですが、結果的にはまだまだ売れたと思われる状況でした。そうした観点で考えれば、たいへん優れた企業運営でした。 次に、総合第2位、5年Eクラスです。 タピオカドリンクのゴミの問題から環境問題に取り組むなど、身近な問題をうまく題材にして起業体験を行なっていました。ゴミの問題・各自治体の実際のゴミの分別の事情などをよく調べ、上手にまとめた展示で来場者に伝えることができていたと思います。日本にはない、100%再生プラスチックによる製品の紹介や、工夫されたゲームを通して、プラスチックのリサイクルなどについて考える機会を顧客に提供できていました。来場者の導線の変更、タームごとに区切った販売など、オペレーションの改善も優れていたと思います。評価の観点であるすべての項目で、安定して高得点を獲得するという、非常にバランスのよい企業運営だったと言えるでしょう。発表していた、これからのステップの実行に期待しています。 最後に、総合第1位は、4年Dクラスです。 商品コンセプトが明確で、社長・社員の企業理念から商品についての説明も一貫性があり、たいへんわかりやすいものでした。「日常に日本文化を」という企業理念を、なんと言っても完全にオリジナルの商品で提供できたことは、本当に素晴らしかったと思います。オリジナル商品に取り組んだ製造工程の映像などは、企業理念のアピールで終わらず、商品の価値を高める良い展示でした。運営面においても、1日目の時間内に営業を中断してでも改善を図ったことなど、PDCAのサイクルの早さも素晴らしいと思います。それは、社長ノートに記されていたように、当日までの過程の中で常に社長が意識し続けていたことに加えて、社員全体にそうした意識が浸透していた結果だと思われます。また、カレンダーのみでは「赤字」となってしまうという危機を、定価の変更ではなく、企業の方に協力していただき、絵本を作ってもらうことで乗り越えた点は、判断が難しいところですが、協力企業の十分なPRと引き換えになっていたのであれば、一つの工夫と言えるように思います。ただ、唯一惜しかった点は、株主総会でも指摘があったとおり、「校正」というステップを飛ばしてしまい、品質管理に問題があったところです。実社会であればすべて返品になるところでした。もっとも、そうした重大な反省点を含みながらも、トータルで非常に優れていて、来年度以降に様々なヒントをもたらす運営であったと思います。 賞に入らなかったクラスも、それぞれに工夫と努力が有りました。4年生はこの経験を来年度に活かし、5年生はCBLにつなげて、さらに挑戦を続けてほしいと思います。

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2020文化祭②

文化祭の続きです。 ◇クラブ、ステージ企画、その他団体のご紹介です。 書道部 CBL ポスターセッション 競技かるた部 ur preciousジェンダーに関する有志企画、対談に参加 写真部 バトン部 ダンス部 インターアクト部 文芸部 体操部 クッキング部 フラワーアレンジ部 ステージではICT教育についてのセッション 被服部 軽音楽部 ECC セブンティーンアイス委員会 ステージ企画 iKnow!有志企画 チェンバーオーケストラ部 箏曲部 茶道部 メディア研究同好会 社会部 天文同好会 生物部 化学部 演劇部 吹奏楽部 作画部 美術部 パソコン部 放送部 水泳部/バトミントン部 5e5 災害プロジェクト 有志企画のur preciousでは、軽井沢のインターナショナルスクールの代表理事と私の対談もありました、学習、部活、行事とマルチタスクの品女生活の中で、有志企画に手を上げてジェンダーという女子校に親和性の高いテーマを深く扱ったことにおどろきました。 クッキング部は致命的な制約に負けない企画、生物部は毎年目の付け所が面白く、被服部はテーマ性があり、年々よりよくなっていると感じます。受賞常連クラブも多い中、今年のECCは楽しい展示もさることながら、スピーチが圧巻でした。高学年になるほど、内容が抽象的で深く、思わずうなりました。以下、表彰の教頭コメントです。 今年度は、最優秀賞1 つ、優秀賞 2 つ、特別賞 2 つ とします。 特別賞は2つ 、まず生物部「 生物一遇 」 です。時間や環境に限りのある中でも、身近なものを使用して、多くの人が共感できるような題材を生物部ならではの視点で選定して実験し、発表していた点は好感が持てます。サンプル数が少ないため、統計データとして結論を出すことが難しい部分がありました が、そのことをきちんと踏まえた上でデータ分析をし、考察、結論までわかりやすく丁寧にまとめていました。特に「菌VS 除菌剤」の実験では、販売されている除菌剤だけでなく、殺菌能力があると言われている食材についても調べており、興味を引かれる展示でした。ただ、実験の写真やイラストなど、視覚的な表現もあるとさらによい展示になると思います。 もう一つは、有志企画のur precious(ゆあ ぷれしゃす)「 ur precious 」です。女子高生である皆さんが、社会に出た時にどのようなジェンダー問題に直面するのかという身近な問題点に着目し、ジェンダーとは何か、また、それに関する社会問題を、講演会、CM作成、Q&A形式など、わかりやすいだけでなく、来場者が自分のこととして捉えられるように工夫されていた点が素晴らしいと思います。様々な分野で活躍されている方々のインタビュー等を通して集めた情報の多さに、皆さんの熱意を感じました。今回の発表を新たな出発点にして、今後も自主的に活動を継続してほしいと思います。 次に、優秀賞は2つ、まず 被服部「 楓 」です。「高級品」をモチーフにしながらも、単に品質が高級であるとか、値段の高価なものという視点で捉えるのではなく、「変わらない」という本質に着目したテーマ設定が素晴らしかったです。砂糖やお茶、蜂蜜などは、現代では「高級品」としてあまり認識されていませんが、そうしたものを「変わらない」という視点で見直し、歴史背景を丁寧に調べた上で、それぞれの価値について考察し、オリジナルのデザインにまとめ、丁寧に仕上げた作品に昇華させていました。来場者にも作品に込めた思いが通じる展示発表だったと思います。1 年生の共同作品も よかったです。 もう一つは、クッキング部「 突撃!部員のお昼ごはん 」です。“調理ができない”という通常の活動が制限された状況下で、自分たちでできることを考え、ITを活用して部員同士の交流をはかり、クラブとしての活動を継続してきた様子がうかがえました。そのひとつとして、部員の食生活に目を向け、アンケート調査を行い、バランスや健康との関係を考え、今後のメニュー作りの参考にするという、今までの活動には見られなかった取り組みもわかりやすく展示されていました。部員各自の昼食について、写真とレシピを公開した展示や、普段の活動の様子をまとめた動画も、見ていて楽しいものでした。 最後に、最優秀賞は、ECC「 SEKAI NO CULTURES 」です。ハンドサイン、食事、学校など、各国それぞれの特徴的な文化について調べた展示は、楽しく、わかりやすい内容で、来場者を楽しませていました。一方、身の回りの会話の問題点に着目して、そのために語彙力を向上させる取り組みをするだけでなく、論理力・構成力にまで踏み込んで、そのために語彙力を向上させる取り組みをするだけでなく、論理力・構成力にまで踏み込んで活動する様子がわかり、長期的な視点でさまざまな活動を行っているクラブの充実ぶりがうかがえます。そして、英語スピーチの発表会も、部員一人一人のの熱意が伝わる、素晴らしい熱意が伝わる、素晴らしいものでした。今後もますます活動を充実させて、外部の大会などにも挑戦し続けてください。クラブ展示については、日常の充実した活動の成果や、部員全員でテーマを深く研究した結果が発表されることを、来年度以降も期待しています。また、今年のような有志企画に来年も出会えることを期待しています。

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白ばら日記

2020文化祭①

今年の白ばら祭は、換気や消毒などできうる限りの感染防止策をとり、生徒と保護者を3タームに分け、密を避ける仕組みを考えなんとか実施することができました。 品女で過ごす生徒の1年は二度と戻ってきません。授業だけでなく、部活や行事など、学校生活全般の経験を止めないように、安全を最優先しつつ、あきらめず、できる限りのことをやっていくのが私たちの方針です。 私たちの学校は社会とのつながりを大切にしていますが、コロナ禍で制約の多い中、オンラインの活用など、生徒たちは様々な工夫をして、開かれた文化祭を実施できました。 一年生の発表の中に、社会問題を仕方ないことと諦めず行動を起こすという言葉がありました。5年生の課題解決学習にも例えば授業内容の改善を自分ゴトとしてアクションを起こすというものもありました。ジェンダーの問題を様々な角度から扱った有志企画もありました。 私たちの学校は、女性に参政権がなく、男子と同じ教育は必要がないと思われていた時代に、この問題を自分事として一歩を踏み出した人々が創立しました。その文化が今の生徒たちにつながっていることを誇りに思います。 今年は、ご家族の皆様も限定された時間のみの見学とさせていただきましたので、関係者にオンラインで内容をお伝えする特設サイトを作りました。保護者ページの主任ブログからご覧ください。   ◇中等部 社会課題を見つけ、仮説を立て、検証し、解決のアクションに結びつけるという流れで研究発表をします。 デザイン思考のプロセスが各所で使われ、一年生から、「○○ちゃんのプロトタイプが一番よかったので・・・」という会話が飛び交っています。 1A はじめての満員電車 1B ストレスには音楽しか勝たん 1C あつまれ!勉強の森! 展示の説明をしっかりしてくれました 1D OPEN THE DOOR 1E 荷物警察 1F 大人も知らない自己紹介 2A あつめて じきゅうの国 2B あつまれリモートの森 2C LGBTQ allyになりたくありませんか? 2D 未来両立館 2E しあわせ!ファッションガール 2F 美顔探偵 2G 熱中症対策しないとかホンマでっか!? 3A ジブン。をプロデュース 3B mission impression 3C コミュ力向上委員会 3D Do:誰もが楽しむエンタメ生活 3E Colorful World 各賞の発表と教頭の講評です。 1年生特別賞 E クラス 「荷物警察」優秀賞 F クラス 「大人も知らない自己紹介」最優秀賞 A クラス 「はじめての満員電車」 2年生特別賞 D クラス 「未来両立館(輝く女性)」優秀賞 A クラス 「あつめて じきゅうの国」最優秀賞 G クラス 「熱中症」 3年生特別賞 E クラス 「 Colorful World 」優秀賞 A クラス 「ジブン。をプロデュース」最優秀賞 C クラス 「コミュ力向上委員会」 各学年の最優秀賞を獲得したクラスには、それぞれに見事な点がありました。今後の参考のために、みなさんにお知らせします。 「1A」満員電車という身近な問題は、コロナ感染リスクという条件が重なり、より多くの人が関心を示す問題となっています。そこに着目したところがまずよかったと思います。問題定義から仮説、検証、考察と、限られた条件下で十分に時間をかけて議論・調査をして取り組んだ様子が、展示内容からよく伝わってきました。現状だけでなく、その経緯や過去の取り組みも丁寧に調べ、その内容をもとに鉄道側から乗客側の問題に視点を移してディベートを行うことで、新たな気づきを得ることに成功していました。限られた状況の中で、インタビューや取材も適切に行われており、自分たちで導き出した検証結果に説得力を持たせていました。「仕方がない」「大丈夫」というインサイトから、意識の改革を実現するために、東京都交通局への嘆願書提出、テレワーク推進を来場者へ提言するなど、アクションも具体的でわかりやすいものでした。「行政が悪い」「鉄道会社が悪い」というように、他者に責任をすべて負わせる方向に進まなかった点も、 特によかったと思います。 「2G」熱中症という、身近でありながら世代を超えて意識すべき問題に着目し、長期的に情報を集め、自分たちで検証している取り組みが、丁寧にまとめられていました。クラス内で行ったディベートもポスターセッション形式という新しい試みに挑戦していたことは非常に評価でき、それによって、内面的・外面的・教育的の3つの視点からクラス内の理解を深めた様子がよく分かりました。中でも、貧乏ゆすりが暑熱循環を起こせるという検証結果には驚かされました。また、教育的視点に落とし込んで、独自の授業案の普及をはかるという解決策については、他校も巻き 込んですでに実践している点が得に素晴らしいと思います。今後も企業と協力して普及活動を行っていくことを決めているので、長期的に取り組んでいくことを期待しています。 「3C」テーマ設定の経緯が明確で、必要性の検証を自分たちだけでなく企業様にもご協力いただき立証していました。コミュニケーションを苦手とする原因を、日本の教育や親子関係などあらゆる方面から探り、その情報収集のために積極的に活動している様子が伝わってきました。また海外との比較から独自のコミュニケーション教育のアイディアをデザインした点も素晴らしかったと思います。さらにそれを3 つの力に分け、それぞれに役立つワークショップを紹介していた点もよかったと思いますし、実践をした様子を見ていただけるようにQR コードを貼るといった展示も、よい工夫でした。なお、すぐれた提案ですので、今後の活動につなげていくことを期待しています。 以上、いずれも立派な発表でしたが、 今回は3年Cクラスを中等部最優秀賞 ということにしたいと思います。 中等部最上級生にふさわしい 展示でした。コロナウィルスの影響を受けた今年ほど、テーマ設定から調査にいたるまで、多くの制約があって難しかった時は、なかったと思います。その中でも、 Zoom を使って取材を試みるなど、新しい工夫が生まれました。こうした方法は、来年度以降、通常の活動ができるようになった後でも、上手に 活用 してほしい と思います。また、現状分析から 仮説をたて、調査 に基づいて 考察 を して 、自分たちなりの 提案 につなげ る、こうした 研究と展示 のあり方をぜひ参考にしてほしいと 、昨年の講評で皆さんにお話ししました。今年は、どの学年、どのクラスにもこのプロセスをみることができ、たいへんよろこばしく思います。今後もぜひ、継続してください。 クラブ、その他の展示、高等部は後日ご紹介しますね。     ◇クラブ、ステージ企画、その他団体 書道部 CBL ポスターセッション 競技かるた部 ur preciousジェンダーに関する有志企画、対談に参加 写真部 バトン部 ダンス部 インターアクト部 文芸部 体操部 クッキング部 フラワーアレンジ部 ステージではICT教育についてのセッション 被服部 軽音楽部 ECC セブンティーンアイス委員会 ステージ企画 iKnow!有志企画 チェンバーオーケストラ部 展示 クラブ の表彰です。今年度は、最優秀賞1 つ、優秀賞 2 つ、特別賞 2 つ とします。 特別賞は2つ 、まず生物部「 生物一遇 」 です。時間や環境に限りのある中でも、身近なものを使用して、多くの人が共感できるような題材を生物部ならではの視点で選定して実験し、発表していた点は好感が持てます。サンプル数が少ないため、統計データとして結論を出すことが難しい部分がありました が、そのことをきちんと踏まえた上でデータ分析をし、考察、結論までわかりやすく丁寧にまとめていました。特に「菌VS 除菌剤」の実験では、販売されている除菌剤だけでなく、殺菌能力があると言われている食材についても調べており、興味を引かれる展示でした。ただ、実験の写真やイラストなど、視覚的な表現もあるとさらによい展示になると思います。 もう一つは、有志企画のur precious(ゆあ ぷれしゃす)「 ur precious 」です。女子高生である皆さんが、社会に出た時にどのようなジェンダー問題に直面するのかという身近な問題点に着目し、ジェンダーとは何か、また、それに関する社会問題を、講演会、CM作成、Q&A形式など、わかりやすいだけでなく、来場者が自分のこととして捉えられるように工夫されていた点が素晴らしいと思います。様々な分野で活躍されている方々のインタビュー等を通して集めた情報の多さに、皆さんの熱意を感じました。今回の発表を新たな出発点にして、今後も自主的に活動を継続してほしいと思います。 次に、優秀賞は2つ、まず 被服部「 楓 」です。「高級品」をモチーフにしながらも、単に品質が高級であるとか、値段の高価なものという視点で捉えるのではなく、「変わらない」という本質に着目したテーマ設定が素晴らしかったです。砂糖やお茶、蜂蜜などは、現代では「高級品」としてあまり認識されていませんが、そうしたものを「変わらない」という視点で見直し、歴史背景を丁寧に調べた上で、それぞれの価値について考察し、オリジナルのデザインにまとめ、丁寧に仕上げた作品に昇華させていました。来場者にも作品に込めた思いが通じる展示発表だったと思います。1 年生の共同作品も よかったです。 もう一つは、クッキング部「 突撃!部員のお昼ごはん 」です。“調理ができない”という通常の活動が制限された状況下で、自分たちでできることを考え、ITを活用して部員同士の交流をはかり、クラブとしての活動を継続してきた様子がうかがえました。そのひとつとして、部員の食生活に目を向け、アンケート調査を行い、バランスや健康との関係を考え、今後のメニュー作りの参考にするという、今までの活動には見られなかった取り組みもわかりやすく展示されていました。部員各自の昼食について、写真とレシピを公開した展示や、普段の活動の様子をまとめた動画も、見ていて楽しいものでした。 最後に、最優秀賞は、ECC「 SEKAI NO CULTURES 」です。ハンドサイン、食事、学校など、各国それぞれの特徴的な文化について調べた展示は、楽しく、わかりやすい内容で、来場者を楽しませていました。一方、身の回りの会話の問題点に着目して、そのために語彙力を向上させる取り組みをするだけでなく、論理力・構成力にまで踏み込んで、そのために語彙力を向上させる取り組みをするだけでなく、論理力・構成力にまで踏み込んで活動する様子がわかり、長期的な視点でさまざまな活動を行っているクラブの充実ぶりがうかがえます。そして、英語スピーチの発表会も、部員一人一人のの熱意が伝わる、素晴らしい熱意が伝わる、素晴らしいものでした。今後もますます活動を充実させて、外部の大会などにも挑戦し続けてください。クラブ展示については、日常の充実した活動の成果や、部員全員でテーマを深く研究した結果が発表されることを、来年度以降も期待しています。また、今年のような有志企画に来年も出会えることを期待しています。

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