PRODUCED BY 品川女子学院
白ばら日記

朝礼・empathyと日本文化

先週は中等部、今朝は高等部の朝礼をオンラインでやりました。高等部校長の権藤から、企業や大学のミッションの話、個人の哲学の話がありました。 「握った拳では握手できない」非暴力のことですね。 以前、緒方さんにお目にかかる機会があり、「 中高生が将来のため身につけておくべき力は何ですか?」 と伺ったところ、一言、「エンパシー」 とおっしゃったことが思い出されました。 empathyは、日本語の同情と近いニュアンスのsympathyと違い、自分と違う考え方や価値観を持っている他者の立場に立って、状況や感情を理解することだそうです。そして、他者の立場に立つためには、自分を理解しておくことも必要です。 先日、日本文化の研究をしているJef Berglundさんの講演を聴き、このエンパシーの話と共通することがあるなと感じたので、(私の理解ですが)印象に残ったことをシェアします。 他者を理解する際の順番として、以下があり、他者(他文化)に対する違和感は大切で、学びのきっかけとなる。 1、 Observe(意識を働かせて見る)2、 Borrow( 他者の目を借りて見る)3、 Integrate(統合する事で受容の「器」が広くなる) (本校で「もめ事は大事」と言っているのも、それが、自分と違う考え方とぶつかり、伝え合い、統合していく過程だからだなと再認識しました。) また、欧米が「発信者責任文化」であるのに対し、日本は「受信者責任文化」で、日本人は受信力が強く、相手の気持ちを読み取ってコミ ュニケーションするともおっしゃっていました。 もちろん個人差はありますが、こうした文化を私たちが背景に持つとしたら、これを認識して活かしていきたいです。 本校で取り組んでいるデザイン思考にも、このエンパシーを知的に働かせ、一つのスキルとして高めていくとトレーニングが含まれています。

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着物文化の講演・お父さんの会・SBIPアカデミー・お知らせ

緊急事態宣言下、 感染対策をしつつ生徒の学びを止めないよう工夫しながら授業や行 事を進めています。     これは、2年生の企業コラボの一環でお借りして設置しているアルコール消毒の大型ディスペンサー。   感染対策をしての講演   こちらは、着物文化の講演です。例年、 和の授業でこのあと浴衣着付けを数時間行いますが、 ソーシャルディスタンスが取りにくいのと、学校の浴衣を複数のクラスに連続で貸すことが 衛生管理上難しいため、実施できず残念です。 反物の長さを実感します   生徒は熱心に聞いてました。 和装小物も持ってきてくださいました。 帯結びのお話です。 和傘の説明と使い方の実演 以下のような感想がありました。 ・着物はエコで、SDGsに関連すると知った。・着るだけで日本のアイデンティティを表すことができるので、 海外でも着たい。・祖母が着物を着るので、今日の話をしたい。・ねずこの着物の「麻の葉」の意味がわかって、 着物の柄には理由があると知った。   保護者会もほとんどZoomになっていますが、 新入生のお父さんが初参加となるお父さんの会は、 人数を制限して実施しました。 *SBIPアカデミーのお知らせ 例年本校で行っているSBIP(中高生の課題解決アイディアプレゼン)で、このたび、オンラインでのフォローアップのプログラムを作りました。 起業家・企業人からマンツーマンでのプランに対するアドバイスの時間のほか、課題解決に大事な仮説思考やプロジェクトマネジメントの方法など、世界を変えるプロジェクトを動かすために大切なことを学ぶ講義もあります。また、5ヶ月でプロジェクトを加速させるための計画・目標も立てます。是非、参加を! ホームページ:https://academy.sbplatform.jp/※エントリー締切:6月21日(月)23:59 *以前、企業コラボでお世話になったミナケアさんがワクチンのアプリを開発しました。今後、不活性なワクチンがあった際や、予測していなかった副作用が出たような場合も、活用できるもので、官邸のHPでも紹介されています。こうしてみんなで力を合わせて、1日も早く生徒達の活気ある日常が戻ってくることを願います。→https://www.fnn.jp/articles/- /190040

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課題解決型学習での生徒の気づき

今,教育改革が進む中で、教育手法も変化いています。従来の一斉教授型から、個人ワークとグループワークを組み合わせた「個別と協働」型の授業、また、教えられた正解を記憶するような授業から、自ら課題を見つけ、解決法を考え行動するような「課題解決学習」など。 テクノロジーの進化で、AIにできることが増える中、これまでの蓄積がないような新たな課題に向き合うとき、人間ならではの力が発揮されます。未来社会の変化に備えて、そんな力と志を育てていきたいと思っています。 これまで行ってきた企業コラボや起業体験などもその一つです。さらに、ここ数年は家庭科の授業の中でチャレンジベースドラーニングとよぶ、身近な課題を発見して解決のアクションを起こす授業に取り組んでいます。生徒のチームには、家庭科の教員だけでなく、ボランティアで手を挙げた多様な教科の教員がメンターとしてつきます。 昨年度の取り組みが、記事になりましたので、ご紹介します。 「子宮頸がんについてもっと多くの人に知ってほしい。品川女子学院から始まった「子宮頸がんかるた」プロジェクト」(私学妙案研究所News) 「課題解決型学習から得られるものは何か 品川女子学院「子宮頸がんかるた」プロジェクトで見えたもの」   生徒達の気づきをシェアします。以前、生徒に「恵まれすぎていて社会課題が分からない」と言われたことがありますが、このプログラムの中で、課題に気づき、考えを深め、チームで動く力が育まれていることが分かります。 ・今まではグループで何か活動をするときも大体中心メンバーがいて、他の人は何もしないというような ことが多かったが、CBLは全員がちゃんと動かないと終わらないので、全員で協力できた。今までやっ てきたグループ作業より楽しくて、やれる人がやればいい、から、全員でやる方が楽しいという考え方 になった。 ・CBLは正解がないから、自分たちで考えるしかなくて、色々実験などを考えるのが楽しかった。将来会 社に就職したくないと思っていたけど、こういうことが出来るならありだと思った。 ・今までいつも人の意見を聞いて「確かに!」ということばかりだったが、人の意見を聞いて自分の思っ たことについて発言してみたり、自分の意見について考えられるようになった。また、今まで何かを真 面目に一生懸命やることが、やらなくちゃいけないこと以外にはなかなかなくて、自分から「もっとや ろう!」って気になることが新鮮だった。 ・前は、資料の分析や考えることが苦手だった。考えるのも嫌だった。今は、わかりやすく”伝える”こと の大切さを知った。ただ、誰かの文をそのままコピーするのではなく、自分の言葉で伝えることがいい のだと思った。 ・自分がこんなにも普段から身近で行われていることに対して疑問や関心を持っていないことに驚いた。 CBLを通して、1つの社会問題がどんなに小さなことだとしても、問題を解決しようと自分でアクショ ンを起こすことの大変さや重大さを学びました。 ・自分が少し行動したからといって何も変わらないと今までは感じていたことも、実際に身近な品女生の 歩数が伸びているのをみて、思っていたよりも1人1人の私自身の行動が大切だと知れた。 ・今まで自分が品女で培ってきた経験の多くを生かすこともでき、まだ未熟な点が多くあることに高校生 の今から気がつくことができた。 ・十人十色は言葉の通りで、同じ歳で同じ学校に通っていても、ものの考え方や”この人はこんなところに アンテナはっているのか!”というようないい意味での驚き、刺激があり、以前よりも自分と違う考え方 をする人に寛容になれた気がする。 ・グループで話し合いを作っていく中では、メンバーの多様性が大切だなと実感した。今までは自分と仲 が良い、同じような性格の人たちが集まって作業した方が楽だと思っていたが、今回色々なタイプの人 が集まり、役割分担や話し合いがうまく調和したなと感じた。 ・普段関わりのない人と関わって、問題を解決しようとするために話し合い、外部の人や知らなかったこ とを多く知ることができたので、新しいことを知る楽しさを再確認できた。 ・問題の解決策を生み出すだけではなく、それを実行し、ダメだったところを改善することで、より良い 解決策を見つけることができるんだとわかった。 ・CBLを始める前は日常で多々ある困ったことや問題点などをどうにかしたいけど自分の力じゃ無理だと 思っていたが、行動を起こせば変わると思えるようになった。 ・(緊急事態宣言の閉校期間)zoomで授業を受けたり、先生が作って下さった動画をみて勉強することがほとんどで、友達とも話すことがなく、必要最低限しか外に出なかったので、親としか話していない中でのCBLの授業で友達と話し合うのは新鮮でとてもよかった。友達と他愛ない話をするのは学校生活の中で大切なのだと気付かされた。 ・初めて身近な問題を解決しようとプランをたてて、解決策を実際に実行してみるということをして、エ ピソード集め(身近な問題集め)の段階から身近には今まで気がついていないだけで、解決すべき問題 がたくさんあるんだと思いました。また、CBL期間中は1つの問題を長期的に解決していくということ を通して、1つの物事を改善にもっていく難しさ、解決策をみんなに積極的にやってもらう難しさを感 じました。全体を通して、長く大変だったけど、班員と協力して楽しく、やりがいのある問題に取り組 めました。 ・次の話し合いまで3日しかなかったため、お風呂に入っている時も考えていた結果、急にアイディアが 浮かんできて、でもそのアイディアにもまだまだ穴があって、だけど一度考えてみたものだし、提案し ようと重い提案してみました。普段からあまり自分の考えていることを外に発せないので、変に思われ たらどうしようと思いながら提案したのですが、ある1人の班員が「いいと思う!」と言ってくれた時 にお世辞でも嬉しく、自信のないものだったけど認めてもらえたような気がしてとても嬉しくなったの を覚えています。そのアイディアから改良を加え、解決策になり、最後にはみんなに使ってもらえてさ らにプレゼンも形にできたのがとても嬉しかったです。この経験を通して、私も人に積極的に「いい ね!」を言える人になりたいと思いました。 ・自分の意見をしっかり伝えるのと同時に、相手の意見をしっかり聞くことが大事ということがわかりま した。これは当たり前のことだと思いますが、とても難しいことだと気がつきました。自分と違う意見 を否定するのではなく、なぜそういう考えになったのかを考えることによって、相手の意見の良さがわ かり、お互いがお互いの意見の良さがわかるので、より良い意見が見つかることが分かりました。 正直人と協力してやるより一人で頑張る方がいいと思っていたが、「一人では絶対できなかったな」 「メンバーがいてくれてよかった」と感じることが本当によかった。 ・CBLを通して、仲間との関係の重要さがわかった。ありがとう、お疲れ様を欠かさず言うと全員が心地 よく進めることができた。 ・こういう風に一から十まで自分たちでこんなに深く細かく1つのことを調べ上げるなんてなかなかな い。意見を1つ立証するにもたくさんの根拠や数字が必要なのだと知り、偏った意見はもう持てない なぁと思った。 ・多数決で決めたほうが早く決定できるが、時間がかかっても全員の納得会を話し合うことで、全員が責 任をもって取り組めた。最終的にはこの方法が効率がよかった。 ・CBLの活動を通して、大きな課題・問題であっても、身近な部分から自分たちがアクションを起こせ ば、解決策が見えてきて、またさらにアクションを起こしたくなる。そんな気持ちが芽生えました。こ れから大学生になっても、社会人になってもこの気持ちを忘れず、チャレンジして学ぶ心を育て続けた いと思いました。 ・自分はリーダー気質だと思ってたけど、実際はそんなことなくて、多くの人に支えられながら、自分ら しさを発揮できることを知った。上に立つのではなく、協力して進めることが私は得意なことに気がつ いた。 ・「得意な分野で貢献し、苦手な分野は任せる」ことが体得できた。それが許されることで、チームのた めになるのだと理解することができた。チーム内の雰囲気を明るく、正直なことを言える場にしておく ことで、個々の得意分野を心地よく生かせると気づいた。チームのために何か作業をしてあまりしんど いと思わなかったのは初めてに近く、自分自身の新しい発見だった。 ・社会の色々な問題について目がいくようになった。そして、その問題をどのように解決すれば良いのか も考えるようになった。既存の解決策も、もっとこうすればいいのにという観点で見れるようになっ た。 ・ただ問題だなと思うだけではダメなことに気付かされた。問題と言っても細かくみて、どの部分が原因 であるかを考え、またそれに対してどのように解決するか、生半可な気持ちでできないなと思った。 日々些細なことでも、何が原因なんだろうと考えられるようになりました!! ・仕事の役割分担や、同じ役割の人との情報共有がしっかりできていなかったため、個人の仕事量に大き な差ができてしまった。これらを解消するためには、それぞれの仕事の内容や進捗状況を逐一報告し合 うべきだったと思う。 ・みんなで話して意見を出すことがあまり得意なほうではなかったが、1人での作業とは違った見方や策 を出すことができ、楽しさもあり、グループならではの苦労もありながら、グループワークを好きにな れた。 ・テーマから全て自分たちのやりたいことを自由にできて、サポートも手厚かったため、心から”変えた い”と思いながら熱心にできることを見つけた。自分でもその気づきから行動し、何かを変えることがで きると自信がついた。 ・ただ意見をいうだけでなく客観的な立場から言うよう心がけたり、反対意見を言う時には代替案を提案 するようにした。 ・班がピリピリしているときに意見だけ言ことはダメだと再確認した。 ・途中色々迷ったり、テーマと少し違うことを調べたりしていたので、テーマの一貫性が足りなかったと 思う。しつこいほどテーマの再確認をして、解決策に導いた方がよかったと思った。 ・メンバーと半年間やっていく難しさ。皆モチベーションが下がる時もあるので、その時にいかに話に参 加させるかや仕事の振り方で作業効率が上がるか等のことが難しくためになった。 ・話がつまってしまっている時は明るく雑談に話を進めたり、班内で仕事量に差ができないように均等に 割り振って互いに信頼と責任を持たせて仕事ふることが出来た。 ・夏休みなど学校がないときの予定表を作り共有した。また、その予定表通りに進められるようにメン ターの先生と連絡をとったり、CBLの班のslackで「◯◯日に◯◯やる」や「記録シートに各自が書いて おいてほしいこと」などを送ることで誰かが忘れることを防いだ。 ・誰かがやるからいいやではなくて、自分からもっと積極的に動こうと思った。 ・話すだけじゃなくて、相手のことも聞かないと良い話し合いはできないんだとわかりました。 ・今誰が何をしていて、期限がいつまでなのかなどを、slackなどで定期的に流した方が互いに安心できる と思う。互いの進捗状況がわからないと、自分だけ重いタスクを任されているんじゃないかと不満を感 じることもあると思うので… ・記録シートに仕事内容ややるべきことを書いていたが、認識の違い、仕事内容の勘違いが起きてしま い、班の雰囲気が悪くなってしまった時、記録係の延長としてその日のうちに話し合った内容と、次に 誰がいつまでに何をやるかを簡潔にまとめたものをグループのLINEに送り、すぐ見れるようにして、勘 違いを防ぐことを提案し、実行した。それ以降勘違いは起きなかった。 ・1人の意見がしっかりしていれば進むと思っていたけれど、みんなの納得できる1つの案の方がうまく進 むと気がつきました。 ・改めて諦めないことの大切さを感じた。本当に考えて頑張ったものは達成感も大きく、ようやく達成感 を感じることができた気がする。どんなに大変でも感謝すること、人に頼ってもいいんだなと思った。 「班長だから自分が一番にやる」という場面と、「全体を見て最後にまとめる」という2つの役割をそ の時の状況を見極めて担うようにした。 ・自分はそうじゃないと思っていたことを誰かが言った時に、頭ごなしに否定するのではなくて、1回受 け止めて自分の中で消化してから、肯定・否定の意見を言えるようになった。 こうした気づきを読んでいて、また、卒業生の調査から、本校の様々なプロジェクトが社会で生きる力を育んでいることを確信し、さらに磨きをかけていきたいと思っています。そして、この学びを中断してしまう記憶型の大学入試が一日も早く変わることを願って提言の場でもこうした事例をまじえて、常に発言しています。その甲斐あって、検討する場が設けられ、具体的な動きも出てきました。子供達の未来から逆算し、将来社会に貢献できるような力を中高時代につけられるよう、これからも、このような取り組みを進めていきます。

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特別講座✕丸井グループ 「しあわせな未来のつくり方〜中高生とお金を通して考えてみた〜」

昨年丸井グループの方に実施していただいた特別講座「あなたはどんな大人になりたい?~丸井グループと一緒に「お金」や「未来」について考えよう~」の様子をまとめた動画がYouTubeで公開されました。 この特別講座は、丸井グループの「この指とーまれ!」という、持続可能な社会へ向けた取り組みの一環として行われたものです。「この指とーまれ!」←サイトへとべるようになっています。 そのときの様子を担当の丸山からご紹介します。   丸井グループのみなさまをお招きし、特別講座を実施しました。 一回目は、お金の使い方について考えました。最初に、 お金は使い方次第で社会課題解決に貢献することも出来るかもしれ ないということを、 具体的な事例も含めながらお話していただきました。 寄付や投資についてもお話していただき、 自分のためだけではなく、社会のため・ よりよい未来のためにお金を使うことが出来るということを学びま した。その後グループに分かれ、「しあわせな未来って?」「 自分ならお金をどう使ってしあわせな未来をつくる?」 という問いに対し、ディスカッションを行いました。「 丸井グループと一緒にやりたいことは?」という問いに対しては、 お金に関する講座の開催やクレジットカードの擬似体験が出来る仕 組みなど、様々なアイディアを出しており、 お金に対する関心が高いことが伝わってきました。 二回目はグループでディスカッションした内容を全体に共有し、 しあわせな未来の実現に向けた抱負を1人1人が掲げました。「 助け合い」や「思いやり」 といったキーワードをあげている生徒も多くおり、 今回の講座を通してお金と社会のつながりを意識するようになった ようです。 お金は私たちにとって身近なものですが、 日々の生活の中で使い道についてじっくり考えたり、 人と話し合う機会は少ないと思います。しかし、 しあわせな未来を実現していくために、 私たち消費者がお金の使い方について知り・考え・ 話し合うことが非常に重要なことであると再認識しました。

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セイコーウォッチ企業コラボ、お知らせ

  中学三年生の各クラスを社員のみなさまが担当し、 授業をしてくださいました。   数人のチームでアイディアを出し、 各クラスの代表が発表をしました。   社員の皆様が審査をしてくださいました。   一クラスずつ、講評をいただき、   優秀クラスには賞をいただきました。   優勝チームには、このようなデザイン画を一人一人にいただきました。 *先日ブログでも紹介したスペシャルオリンピックス オンラインマラソンが終了しました。 お父さんの会が上位3位を占めるなど、ご協力ありがとうございました。 有森理事長から皆さんへ感謝のメッセージがありますので、下記リンク先からご覧ください。 SON有森裕子理事長 御礼メッセージ(動画) *先日早稲田会議に参加しました。テーマは「ポストコロナの人材マネジメント」です。その様子が12月21日(月)日本経済新聞の朝刊 24~26面に掲載される予定です。 *以前、企業コラボをしていただいた岩塚製菓様の記事が掲載されていました。心温まる内容だったので、シェアさせていただきます。  

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卒業生講演・卒業生の便り・思春期の価値観の影響・素敵な動画

2学期の中間テストが終わり、中等部は総合学習を行いました。3年生は、卒業生に来てもらって品女生活のこと、大学のことなど具体的に後輩たちへのアドバイスをもらいました。 学年主任の小野瀬からの報告です。 【卒業生講演会】 毎年、この時期に卒業生の話を聞くことにより、「学習意欲を高める」「自分の進路を現実のものと して考える機会をもつ」ことを目的として行われています。 今回は昨年卒業した(72期)7名を迎え、中等部時代どのように頑張ってきたか、どのようなことに悩み それを解決してきたかなどのリアルな話から、これから考えていかなくてはならない文理選択や受験 に向けてどのように学習してきたかなど様々な話をしてもらいました。 その中でいくつか紹介します。 ・中学時代の成績は下から数えた方が早かったが、高校に入ってから、部活動や留学経験から自分に むいていることが何なのかに改めて気づき、評定目標を立てて頑張ったことで成績が伸びた。 ・授業はとにかく大事、学校の試験は授業内容、だから授業時間に寝るなんてもってのほか、授業を 聞いていれば試験はできるようになる。 ・どの教科も大切。5教科頑張ればいいのではない、全教科頑張れるくらいでないとダメ。 ・試験2週間前から勉強なんて、実際無理という人いますよね。自分もそうだった、でも何もやらない のではなく、英単語のように覚えることに時間がかかるものを先にやっていった。 ・何しろ英検をがんばった。それが結果として受験に役立った。 ・いつでも英単語は覚えていた。理系でも文系でも英語は大事。高2まで必死にやったことが、高3で 別の教科の学習に多くの時間を使えることに繋がった。 卒業生たちの真剣な語り口調に、中3生も引き込まれ、有意義な時間となりました。 まだまだ生徒たちの心を打つ話が沢山ありました。卒業生の皆さんに感謝です。 [gallery columns="4" ids="7378,7377,7376,7375,7372,7373,7374"]     こうして、卒業生たちが在校生のことを応援をしてくれています。本校もまもなく100周年を迎えますが、長く続いた私学の良さは、同じ学び舎で育った人たちが世代を超えてつながり、支え合うところにもあります。 先日、卒業生から、「実家に帰った際、大学への自己推薦文を見て、 自分がしたいと思っていたことをすべてかなえられているなと振り 返り、品女に感謝したい」と連絡がありました。在籍当時はイギリスの姉妹校(Royal Masonic)に1年留学したこともあり、大学には自己推薦で入学しました。 連絡をもらった彼女と同期の本校の教員が、どんなことを自己推薦文に書いたのか聞いてみたら「 海外の良いものを日本に伝えて人々の生活を豊かにしたい」 と書いてあったそうです。 現在彼女は、アパレルを経て、Margiela Japanで働いており、結婚して子どももいますが、 (コロナ禍の前々は)年6回のパリ出張や日本全国飛び回っているとのこと。 特に英語の教員の話をよく覚えているようで、「 品女の生き生きした先生がロールモデル」だと言っていました。 また「英語は品女でしか勉強していないけれど、 仕事で使えるまでになってすごく感謝している」 ということでした。 中高の生活が卒業後の人生に役立っている、そんな話を聞くことが私たち教員のこの上ない喜びです。 今年は、留学成果発表会をオンラインでやることになりました。在校生にはリンクをお知らせしています。 *中高時代が将来に与える影響に関連して、最近の研究を一つご紹介します。「 思春期の時点で抱いていた価値意識が高齢期の幸福感を予測する~ 60年以上にわたる大規模コホート調査によるエビデンス~」 (英国科学誌 The Journal of Positive Psychology) *本校で講演もしてくださったことのある映画監督の香西志帆さんから送られてきた動画です。卒業後の絆を連想してジーンときたので、シェアしますね。

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今日から2学期です

  猛暑も9月の声を聞いた今日は一息つき、天王洲運河のカルガモもこんなに成長しました。 今日から2学期です。   始業式はテレビ放送で行いました。 夏休みが短縮される学校が多い中、本校は、4月当初からオンライン授業を実施できたおかげで、通常通りのスケジュールで夏期休暇をとることができました。到達度テストや定期テストの結果、遅れがちな生徒には補習を行い、講習や勉強合宿の代替講習も行いました。 昨年もご紹介しましたが、今年も東京大学で行われたワークショップに参加した4年生もいました。先方にお礼の連絡をしたところ、本校の生徒は積極的で他の参加校ともすぐに仲良くなっていたとのことでした。 感染防止対策を講じた上で、極力部活動も行い、今日は以下の表彰がありました。英検一級をとった生徒がいたり(しかも成績優秀者として表彰されました)、留学生の紹介があったり。 *表彰** □ダンス部第13回 日本高校ダンス部選手権関東甲信越大会 Cブロック3位全国大会 7位入賞および審査員特別賞 ***** 留学生はアメリカから来たSora (ソラ)さん、16歳、 日本語が堪能です。この時期の留学は何かと大変なことも多いと思います。みんなで声をかけてサポートし、またいろいろなことを教えてもらいましょう! オンラインとのハイブリッドで計画中の文化祭の準備も進んでいます。今朝も、実行委員からいくつかの企画への参加を頼まれました。(お楽しみに) クラスの準備も進んでいます。2年生ではLGBTQへの理解を深めるため、先日NHKで特集されて大忙しの杉山文野さんにインタビューをさせていただいたクラスがありました。 再掲ですが、杉山さんのご家族を特集した番組です。https://youtu.be/uAfb6u1KVcU これを見て、私もバトンを渡された気持ちになりました。偏見がなく、すべての生徒が安心して通える学校にしなければと改めて強く思いました。そのためには、「知る」ということが大切です。 本校は学校をオープンにして、社会と生徒をつなぐことを大切にしています。卒業生たちもどんどん「知る」ための情報を提供してくれています。 先日は、家庭科の教員が新校舎の調理室の参考に、丸の内ABCクッキングスタジオを見学させてもらいました。卒業生の田丸さんが役員になっていて案内をしてくれました。  別の卒業生からは、「自分がスイスで子供と参加し、大変興味深かったイベントに、今年は日本からもオンラインで参加できるので、これから進路を決めていく中高生にすすめてほしい」と、連絡がありました。 スイス・ジュネーブに世界最速の加速器があることで有名なCERNという研究所があり、9月6日(日)に『KEK−ATLASオンライン一般公開』が開催されるそうです。普段は見られない最先端の検出器開発現場や、ジュネーブからの生中継もあり、インタラクティブなものになるそうです。小学生でも楽しめたそうなので、物理に興味のある人も、ない人も是非! * ホームページ https://www2.kek.jp/openhouse/2020/atlas.html * YouTubeにアップロードした宣伝動画 https://youtu.be/FnK_VyUMxSs * ポスター https://cernbox.cern.ch/index.php/s/5zkIlUN9qKS53wB    

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閉校期間があけました。キャノン特別講座の番組お知らせなど

  猛暑が続きます。   ベランダに植えたトマトに朝顔が絡んでいました。   昨日、初収穫しました。 さて、学校閉校期間が終わり、今日は、全校清掃を終えた爽やかな(暑いですが(^^;)校舎に、吹奏楽部の演奏の音が響いています。オンライン授業のおかげで、夏休みを短縮することなく、部活や講習も新しい生活様式のもと、細心の注意を払いながら継続しています。 成長期の生徒には、その時期でないと身につきにくい非認知能力(数字で表せない力)もあるので、安全性最優先の前提で、勉強だけでなく、部活や行事を含む広い意味での学習機会をいかに確保するか、教職員は知恵を絞り、汗をかいています。 そんな中、授業だけでなく、オンライン会議のシステムは様々な場面で活用されるようになりました。 先日は、マルイの社員の方と生徒がzoomで話し合いに参加。私も、様子を見ていましたが、高校生ならではの斬新なアイディアをユーモアを交えて語り、社員の方のツボに入ったようで笑いが止まらないセッションになりました。 また、別の日には、中等部の生徒が文化祭の研究発表のインタビューをサイボウズにお願いしたところ、こちらもzoomで社員の方が協力してくださいました。担任からその写真を見せてもらいびっくり!何人もの卒業生が参加してくれていたのです。この会社は、こうした社会状況になる何年も前から、多様な働き方を実現していることで有名で、私も見学させていただいたことがあります。うれしくて、思わず、私からもメールでお礼を申し上げました。卒業生はみな明るく、前向きで、 今後をリードしてくれると期待しています・・・なんて、お返事いただき、お世辞でもうれしい(^o^)です。 卒業生が誇りをもって楽しく仕事をしているニュースに触れることは、わたしたち教職員の何よりの喜びです。 *昨年12月~1月にかけて高校1年生の希望者を対象に実施したキヤノン株式会社(こちらにも卒業生が)の特別講座について、8月16日の「応援!日本経済 がっちりマンデー」で紹介されたそうです。*お知らせが事後になってしまいましたが、その特別講座の様子はこちら(テレビ東京ワールドビジネスサテライトHP)でもご覧いただけます。 * 本校でもお世話になっている杉山文野さんのご家族を特集した番組 です。家族の形、社会の多様性を考えさせられます。 https://youtu.be/uAfb6u1KVcU *文化祭の起業体験などでもお世話になっている ユーグレナが、昨年から18歳以下の CFO(最高未来経営者、Chief Future Officer)  を募集しています。昨年、 就任した高校生の活躍と提案が素晴らしく、 2021年までに製品のプラスチック50% 削減を意思決定することとなったそうです。 今年度の募集が始まりましたので、 生徒のみなさんにお知らせします。 https://www.euglena.jp/cfo/ bosyu/2020/  

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民主化の父を偲ぶ

台湾民主化の父と呼ばれる李登輝元総統がお亡くなりになりました。 謹んで哀悼の意を表します。 幸運にもお目にかかる機会をいただきましたが、若者を育てようと惜しみなく、様々な経験、知見をお話しくださる穏やかな笑顔が忘れられません。 二度目にお目にかかったとき、「あ、校長先生ね」と、声をかけてくださり、覚えていてくださったことに驚きました。 向かい合う一人一人を大切にすることが、困難な時代に民主化を成し遂げた国家運営につながっていたのだなぁと今、振り返ってしみじみと思います。 現在、世界的に困難な社会状況の中にあって、リーダーの役割というものを改めて考えさせられました。 李登輝氏の『指導者とは何か』を読み返しています。 当時、連載していた新聞のコラムにそのときの経験を書いたものをご紹介します。 昨年末、元台湾総統の李登輝氏に拝謁する機会を得た。「自分の受けた日本の教育に誇りを持っている。」という氏の言葉に衝撃を受けた。学生時代、台湾で年配のタクシー運転手から「私たちの世代は皆日本語を話します」と話しかけられ、日本統治時代の名残かといたたまれなくなった経験があったからだ。私はここで歴史問題に言及するつもりはない。教育現場の人間として、アジア有数のリーダーが「自分を作り上げたのは日本の教育」と言い切るそれが何だったのかを、素直な心で見つめ、今の日本の教育に欠けたもの、今後の日本の教育に必要なものは何なのかを探ってみたいのだ。李登輝氏のお話しから私が感じたことは「私たちは戦後、教科書に炭を塗ると同時に、精神的な支柱となってきた『よきもの』まで封印してきてしまったのではないだろうか?そして、そのツケが積もり積もって現在の大人の社会問題、子供の教育問題に繋がっているのではないか?」ということだった。この講演と氏の著書の中から、次世代に伝えたいと感じたことを三つシェアしたい。一つ目は、「名誉と恥」の意識である。氏は幼いころ母親から絶えず「そんなことをすると人に笑われますよ」と言われたそうだ。「叱られる、罰せられる」という言い方をすれば子供は他律的になり、「見つからなければいい」といった方向に引きずられると危惧されている。政治家の不祥事、大企業の粉飾決算など大人世界のリーダーの腐敗、子供のいじめ問題も多くは「名誉と恥」の意識の欠如に起因しているのではないだろうか。2つ目は「公」の心である。氏の政治信念は「天下為公」(天下は公のため)であった。民主を根付かせるという大儀のため自ら総統を退き、結果、政権は対立する党へと移った。「公」のため、党利を超えた決断だった。学生時代、京都大学で学んでいるときも米国留学中も、常に自分の勉強が台湾の人々の役に立つかどうかという気持ちを忘れたことはなかった。「私」を超えた「公」の志が原動力となり、自分を動かし人を動かし社会をよりよい方向へと導くのではないか。3つ目は「死生観」である。このところの子供の自殺の連鎖で「死」を話題にすることをタブー視する向きもあるが、死をみつめ、死を知ることによって「限りある生をどう生きるか」という問題意識を持つことができ、それが目先の出来事にとらわれず信念をもって生きることに繋がるのではないだろうか。昨年は混迷を極めた教育界だったが、新しい年を迎えるにあたり「人心不古」(いにしえの中に価値あるものとして永遠に残るものがある)という氏の言葉を心に刻み、私たちの先祖が残した「よきもの」にもう一度光をあてたい。ここに述べたことは、私という拙いフィルターを通したものであり、言葉足らずな面も多い。『「武士道」解題』(小学館)また、この時の講演の全文が掲載される「Voice』(PHP出版)2月号を是非ご覧いただきたい。 *今夜21:30〜から、妙心寺退蔵院・松山さんとの対談イベントを行います。 *授業でお世話になっている遠州茶道のご宗家がオンライン茶会を開催されるそうです。  

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