ヨーロッパ研修 – 平和と芸術を学ぶ9日間の旅 – クラクフDay4/ウィーンDay1 シンドラーの工場
ヨーロッパ研修も折り返し地点。
今日は、午前中はゲットー跡地および、シンドラーの工場記念館を見学。その後はウィーンへ移動し、無事にホテルについております。
今日は、4年生3名に、クラクフ最終日での経験を中心にレポートを書いてもらいました。少しでも雰囲気を感じていただけるよう、たくさん写真もつけてくれました。それでは、どうぞ。
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4日目はガイドさんと共に元々ゲットーがあった際の英雄広場、ユダヤ人の居住地区とそれ以外を分け隔てたゲットーの壁の見学をしました。

(教員撮影:ゲットーの英雄広場でガイドさんの案内を聞きます)
ゲットーとはナチス・ドイツが強制的に定めたユダヤ人居住地区のことで、元はポーランド人が3000人しか住んでいなかったような狭い土地に、1万7000人のユダヤ人が生活させられていたそうです。
広場にたくさん置いてある椅子は基本的にはゲットーの方向を向いており、一部はゲットーに生活していたユダヤ人の選別が始まった際に、お年寄りや子供など労働力にならないと判断された人が送られた絶滅収容所や、ゲットー内でユダヤ人の処刑に使われた場所を見ているイスがあるということ、ゲットーの壁はユダヤ人の墓石の形になっているということが特に印象に残りました。

(生徒撮影:英雄広場に置かれた椅子のオブジェ)

(生徒撮影:1つだけユダヤ人の処刑に使われた場所を見ているイス。現在は正面にビルが建っていますが、オブジェが作られた当時はその奥にあった処刑場をのぞむ場所でした)

(生徒撮影:ゲットーの壁。ガイドさんの話によると、ユダヤ人に対して「ここが最後の場所だ」と思わせるために、あえて墓石の形を模したとのことでした)
ウィーンに移動する前の最後の見学時間で、実際にゲットーとして使われていた場所も長く時間をとって見ることができ、とても充実した時間になりました。
その後、事前研修で観た「シンドラーのリスト」に登場するシンドラーの工場を訪れました。

(教員撮影:ポーランドがどのように攻められたか、解説を受けています)
シンドラーの工場で展示されていたものは私たちが想像していたものと少し異なり、戦争の歴史やユダヤ人だけでなく、ポーランド国内で起こっていたことも知ることができました。
また、当時の写真や使われていた道具なども見ることができました。

(生徒撮影:開戦時のポーランド軍の様子)

(生徒撮影:実際に使われていたポーランド軍の戦車。人2名がここに入るほどで、かなり小さいサイズでした)
展示を見て、2日目に訪れたアウシュヴィッツ強制収容所の話とつながることも多く、気が重くなる場面も多くありました。
それに加えて、ユダヤ人を救った非ユダヤ人にである「諸国民の中の正義の人」にも選ばれているシンドラー本人についての展示を見て、どのようにより多くのユダヤ人を救おうと尽力したのかや、ほかの収容所との待遇の違いなどを知ることができました。

(生徒撮影:シンドラーの仕事部屋。後ろの地図は実際に当時も使われていたものです)
中でも特に印象に残っているのは、特定の人たちを悪く見せるプロパガンダが多く利用されていたことです。
第二次世界大戦開戦時はポーランド人やユダヤ人の印象を悪くし、ドイツ人こそが最も優れている民族であるという思想を植え付けるために、アルコール類を買って喜ぶポーランド人の子供の映像を流し、侵略の正当化をドイツ国民にアピールしたり、戦況が悪くなると、ポーランド人を味方にするためにソ連への敵意を煽る様なポスターを貼ったり、都合よく態度を変えるところに違和感を覚えました。

(生徒撮影:当時のプロパガンダポスター)

(生徒撮影:プロパガンダ映像に出てくるユダヤ人の子供の写真。お酒を笑顔で購入していますが、ドイツの人々にお酒におぼれてどうしようもない人だ、という印象を植え付けるために作られたそうです。)
過去の歴史を多角的に学ぶことで、偏った情報に流されず真実を見極めることの大切さを強く実感しました。過ちを繰り返さないためにも、今回現地で肌で感じた違和感や恐怖を忘れずに記憶へ刻んでいきたいです。
工場見学のあとは、お昼頃にクラクフ空港に移動し、ウィーンへと向かいました。
ウィーンの空港のお手洗いではポップなアレンジがかかったモーツァルトの音楽がかかっており、音楽の都だということを実感できました。
空港からはバスで市内に向かい、スーパーマーケットで水やお土産の購入をしました。おにぎりが売っていたのですが、1つ4ユーロ(約740円)であることに驚きました。日本では目にしないような物もあり、色々と試してみようと思いました。
その後、市内で夕食を取りました。
どの料理も美味しく食べることができましたが、特に最後のデザートではウィーンの名物であるザッハトルテというチョコレートケーキを食べることができ、うれしかったです。

(4年生Aさん、Nさん、Mさん)
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シンドラーの工場見学は、「シンドラーのリスト」を事前研修で見た後の見学だったため、多くの生徒が展示から深い考察を得ることができていたようです。
展示内容も、直感に働きかけるものが多く、当時の生々しい写真や、ゲットーの暗さ(精神的にも、物理的にも)を感じられる展示に、心を打たれていた生徒も多かったです。
アウシュヴィッツ・自主研修・シンドラーの工場見学と、多くの学びをえたクラクフでの研修。生徒たちの事後研修がますます楽しみになりました。
その後、ウィーンへ移動したあとは、素敵な景観に思わず歓声があがりました。

(教員撮影:レストランまでの移動のひとコマ)
クラクフで学んだこととはまた違ったテーマで、ここウィーンでも研修がスタートします。高校生のうちに、みんなで、そしてガイドさんの案内をいただくツアーだからこそ、学べるものを大切に、残りの研修期間を過ごしてほしいと思っています。
グローバル教育部