PRODUCED BY 品川女子学院
高等部校長

真剣な笑顔

水曜日の総合学習は、4年生が進路ガイダンス、5年生は修学旅行準備、そして6年生は卒業アルバムの写真撮影でした。 高校の卒業アルバムは、現在や未来の友人・家族に見せる機会が多い大事なもの。その撮影とあってみんな真剣そのものです。髪を整えて、形が崩れないよう慎重に椅子に座ります。最初は表情が硬いので、どのカメラマンからも「笑顔で」の声がかかり、少し表情が緩んだところでシャッターが切られます。 受験勉強の合間を縫って行われるこの撮影は、卒業を少し意識しながらも、一番の笑顔を作ろうと頑張る姿が見られる時間。生徒たちには悪趣味だと思われるかもしれませんが、私はとても好きなイベントの一つです。 休み時間に友だちといるときのような顔で、という注文が出されています。そんなの無理ですよね。 撮り損ねたので、髪の毛を直している場面を再現してとお願いしたら、ちょっと照れながらやってくれました。 受験用証明写真も一緒に撮影します。高校制服での撮影は不可とする大学が多いので、ネクタイをとって撮影。全員がノーネクタイの姿を見るのはこの日だけです。  

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高等部校長

116位 vs 63位

高等部の授業を廊下から少しずつ見て回っている時に、何やら楽しそうな授業があったので入ってみました。本校に在籍している4人の留学生がグループの話し合いに加わっています。5年英語の授業で、テーマはGender Inequality。自国のジェンダー・ギャップ指数を調べ、それぞれの国の男女が置かれた状況について比較しています。 今年世界経済フォーラムが発表した指数順位は、146カ国の中で日本が116位。留学生の母国はドイツが10位、スペイン17位、イタリア63位、パキスタンが145位となっています。もちろんこの指数は、団体が独自の基準で算出している1つの統計結果ですから一概に比較はできませんが、かなり状況の違う国の生徒が集まりました。 イタリアからの留学生を含むグループでは、最近母国で話題になっている女性党首について話しを振られると、自分の意見を熱心に伝えていました。またある日本人の生徒は、自分の父親の家事参加について率直に話しをしています。政治から家庭のことまで、英語での活発なやりとりが続いていました。 それぞれの国には、独特の文化や家族の役割があり、何を理想とするかを決めるのは難しいですが、少なくともそれぞれの現状を知り、そこから学んでいく良い機会となる授業でした。  

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高等部校長

安堵の顔、緊張の顔-生徒会選挙の日

今日は生徒会選挙でした。今年は多くの役職で定員以上の候補者が出ており、例年以上に選挙演説に熱がこもっています。自らの時間を削ってまで全校生徒に尽くしてくれようとする生徒たち。選挙結果に関係なく、彼女たちは品女の財産です。 そして選挙の前には、今日で引退する5年生の生徒会役員から挨拶がありました。彼女たちが役員として活動した時間の約半分は、コロナに翻弄された期間でした。常に感染に気を遣いながら、何とか行事を実現しようとする姿勢には本当に頭が下がりました。本校の学校行事は、ほとんど全てが生徒会生徒や実行委員によって運営されており、彼女たちの貢献度は計りしれません。 そんな生徒たちも、放送が終わって控え室では安堵の表情。後輩の選挙演説に拍手を送る合間に写真を撮らせてもらいました。ここから1年半は、どうぞ自分たちのために時間を使ってください。 放送室前で選挙演説を待つ候補者の生徒たち。こちらは緊張の面持ちです。

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高等部校長

少し背伸びをする場所

昨日の総合学習後半は、第1体育館で文化祭起業体験の表彰式が行われました。結果発表の前に、私からは文化祭について以下のようなお話しをしました。一部順序を変え、補足して概要をお伝えします。 * * * 私は、品女の文化祭は少し背伸びをする場所だと思っています。今年のCBLは、なかなか難しいテーマを選んだグループが多かったようです。仮説を立てるまでは良いのですが、テーマが難しい分だけ実行・検証が難しかったチームもあるでしょう。しかし、仮説がなければ何も始まりません。私は、いい意味でちょっと背伸びをしてテーマを設定できたと思います。そして、その後実践してきたプロセスこそが財産です。 起業体験の3年生は、自分たちのメンタルな部分がスタートになっているクラスが多かったと思います。素直な感情からスタートして、ちょっと背伸びをして解決策を考えだし、株式会社として運営しました。なにぶん初めてのことですから、理念を商品・サービスへと具体化するのがとても難しかったと思いますが、1日目終了後の修正力はすばらしかったと思います。 4,5年生は、とても身近で専門的なグループもありましたが、より「社会」を意識した企画になっていました。はっきりとした社会問題に目を向け、未来までも見据えて解決に取り組んでいました。売上げに苦労した企画もありましたが、大学生でも扱いをためらうような社会問題に取り組み、解決の糸口を掴んだグループもありました。5年生は2年後、大学に入っても背伸びをしなくて良いと思います。周りの視線がさほど高くありませんから。この学校の文化祭で扱ったテーマや実践してきた内容が、どれだけのものだったか、その時わかると思います。 背伸びをしろというのは、自分の実力に合わないことをしろという意味ではありません。まず視線を上げて、周りを見てみなければ、解決の道筋は探せません。時には、どれだけ背伸びしても解決策が見えない場合もあるでしょう。でも背伸びをして視線を上げれば、少なくとも自分の立ち位置がわかります。そのことが大切です。そういう意味で、品女の文化祭は、自分の今の力、問題解決力を知る良い機会だった思います。 6ヶ月にわたるプログラムを支え続けたのは、実行委員起業体験班。その班長が「背伸び」を演じてくれました。

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高等部校長

前ボケ 後ボケ

今日はお昼休みに、文化祭パンフレットの表紙を描いてくれた生徒の表彰(正確に言うとその場面の撮影)を行いました。今年のテーマ「才華爛発」にピッタリの絵です。背景のクジラは迫力満点ですが、手前に描かれた花には「前ボケ」という手法が使われています。一般的には、カメラのレンズの被写界深度(ピントの合う幅)を利用して主役を引き立てる技術ですが、この絵にうまく応用されています。 最近のスマホは被写界深度の違うレンズが複数ついていて、写真がキレイにボケる機能があります。ぜひ使ってみて下さい。もちろん学校外で。 前ボケをうまく使っています。中央の生徒が輝いています。 後ボケ。先日の予告通り、文化祭後のお休みを利用して見に行ってきました。  

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高等部校長

起業体験決算作業・株主総会

台風の影響が弱まった20日の午後、文化祭起業体験の決算作業と株主総会が行われました。 決算作業は、例年半日をかけて行うのですが、午後登校となった今年は時間を短縮して行われました。事前の会計処理説明会では、現金の取扱いと在庫管理の徹底、および万一差額がでたときの適切な処理方法について指導されています。それでも、普段多額の金銭や商品を扱うことがない生徒たちが、短い期間に多くのお客様とやりとりする訳ですから、売上げと現金に差額がでてきます。さまざまな工夫をしてきた会計の生徒たちは本当に悔しがり、最後は公認会計士の方々のアドバイスに従って処理をしました。その悔しがる姿、そして会計士さんの説明に頷く表情を見ていると、今年も決算作業の目的はほぼ達成されていたと思いました。 4時半からは株主総会。各グループの社長・マネージャーが、営業活動の総括を行い、貸借対照表と損益計算書の報告を行ったあと会社を解散します。高等部の起業体験は、1学期の社員募集から、準備・営業まですべて自前で行ってきました。その分、苦労や失敗もあったと思いますが、無事営業を終えて報告を行い「株式会社○○を解散させていただいてよろしいでしょうか」という問いかけの頃には感情がこみ上げてきます。最後には、どのグループの社長も「こんな私たちについてきてくれてありがとう」という言葉があり、社員からは盛大な拍手。円満なだけが株主総会ではありませんが、この姿を見ていると、こちらもその目的はかなり達成されたなと感じました。 これらを支えていただいたサポート委員のみなさまに、改めて御礼申し上げます。

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高等部校長

the calm DURING the storm

本日は台風のため午後登校という本校では珍しい措置。予定通り13:30出欠確認ということで先ほどお知らせしました。 今、外は少し天気が荒れていますが、校内は静かです。ここ2日間は久々に活気のある文化祭でしたので、凄くギャップを感じます。日本語に「嵐の前の静けさ」という表現がありますが、英語にもまったく同じ表現”the calm before the storm”というのがあります。今、校内は静寂に包まれていますので”the calm during the storm”といったところでしょうか。 生徒のいない校舎は、最初のうちは静かで良いなと思うのですが、すぐに何かが足りないと思い始めました。学校は生徒あってこそだと改めて思います。あと2時間もすると、少し疲れた、しかし緊張感から解放された生徒が登校してきます。リラックスして、いつもの賑やかすぎる校舎に戻ります。それを考えると、やはり今の状態は”the calm before the storm”と表現した方が正しいのかもしれません。 台風が過ぎて、少し涼しくなるとのこと。明日からのお休み、私はこんなのを見にいこうかと思っています。  

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高等部校長

文化祭点描(2日目)

今日はクラブを中心に見てきました。 こちらは受験生側の受付。開場時間の直後は目の回るような忙しさですが、それ以降は比較的ゆったり。 化学部。温度差による発電の実演。説明もとてもわかりやすかったです。受験生のお母様が凄く驚いていました。 被服部の展示。壁際に衣装がずらっと並べてあり迫力があります。全体として見せ方が上手でした。 美術部。お揃いの帽子で熱心にお客様を出迎えています。Tシャツと合っています。 図書委員会の古本市。お目当ての本をとても熱心に探しています。それにしても雑誌10円とは安いですね。私も探したかったです。 会議室での合唱部のパフォーマンス。お客さんも手拍子で参加してくれています。 文化祭の本部。以前より場所が便利で広くなったので「よかったね」と言ったら、外から見えやすいのがちょっと…とのこと。前の生徒会室に愛着があるようです。 3年起業体験を行っている体育館。遠くからカメラを向けていると、何やら紙を掲げて撮ってくれとの合図。撮ったのですが、肝心の紙が曲がって読めません。「完売しました」と喜びを表現したかったのでしょうか。 とうとう文化祭が終わって、一生懸命掲示した作品を下ろしています。イベントが終わった寂しさを感じる光景でした。

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高等部校長

文化祭点描(1日目)

今日は起業体験を中心に見てきました。短いコメントをつけて、少しだけ写真を紹介させていただきます。 時折激しく雨が降る中、「才華爛発」をイメージした美しいゲートの横で効率よく受付を行っていました。 会議室で行われた「シホコの部屋」。司会の生徒が質問する形式で理事長からCBL(Challenge Based Learning)の話しがあり、その後卒業生が加わって話しが盛り上がっていきました。 ダンス部の発表。このクラブの発表はいつもオリジナリティに溢れています。 バトン部の発表。どの演技も華やかで躍動感がありますが、特にこの場面は見せ場の一つです。 4年生の企画。お箸を使っての豆掴み体験をしてもらっています。生徒が熱心に教えています。 昆虫食の展示。原材料の昆虫が入っている箱を恐る恐る開けています。私もドキドキしながら開けましたが、中には「ニオイ注意」というコメントの箱も。 3年生のレイングッズをテーマにした企画。台風という幸運(?)もあってか、早々に売り切れていました。 パーソナルカラーの診断を受けている場面。鏡を見ながらさまざまな色を試し、楽しそうでした。その後、診断を参考に保護者の方がマスクを購入されていました。 いつもの起業体験会計の風景。朝から忙しかったので疲れていると思いますが、しっかり計算をし、翌日の対策を話し合っていました。

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