PRODUCED BY 品川女子学院
白ばら日記

いけばなの授業・お知らせ

  昨年12月に行った、いけばなの授業の様子です。 初回は、草月流大久保先生の講演とデモンストレーションです。     先生の講演の後は、実習です。これを2回行いました。   同じ葉っぱも工夫次第で全く違った様子になります。   一本の花と一枚の葉で、こんなに素敵に。 器も自作です。   最終日はクラスの一人一人が一本ずつ活けていきます。   できあがった作品です。   テキストは『女の子が幸せになる授業』(小学館) いけばなの授業のあと、こんなコメントを聞くことがあります。「通学路が楽しくなった。道ばたの雑草の花に目がとまったり、 葉の色が少しずつ変化するのが楽しみになったり・・・」親御さんからは「学校で活けた花を持ち帰り、 水を替えたり水切りをしたりして大事にしてくれて、 家族で長く楽しんでいる」など。 学校での体験は、ほんの数時間です。 興味を持って翌日からの毎日に変化の起きる子もいれば、すぐに忘れてしまう子もいます。それでも、0と1は大きく違います。 今はつまらなそうにしている子の心の中にもそれは深く沈み、いつか大人になったとき、その「1」 がよみがえってくることもあるのです。こんなふうに。「留学先で 花を活けたら、フラワーアレンジと違って一本で形になるとびっくりされて、それをきっかけに家族と親しくなれた」「夏祭りに自分で浴衣を着ていったら好きな子に褒められた」「会社でお茶会に誘われたとき、 お茶やお菓子のいただき方を身体が覚えていたので気後れしないで 参加できた」そこから、お稽古を再開する子もいて、 次にやりたいと思ったときのハードルが低くなることも未来のライ フスタイルへの影響の一つのようです。 *さて、こうして長い間、 品女生を送り出してきた東棟が校舎建て替えにともない解体されま す。OGを対象に名残を惜しむ会を開催します。日時:7月2日(土)15時~17時(1時間入れ替え制)詳細はこちら

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日本文化の授業を行う理由

「秋は月が綺麗、と誰かが教えてあげないと子供はそれに気づかない」本校で茶道を教えていただいている遠州流のお家元がおっしゃった言葉が心に残っています。 初夏だったら何でしょうか? 日本には四季があり、自然を愛でる文化がある。それに気づくことで日々目に入るものが変わり、暮らし方も変化する。世界の中で働く未来、自分の生まれ育った国の文化をほこりを持って語れる人になってほしい。 生徒の将来が少しでも豊かになるように、そんなきっかけをと思い、本校では日本文化の授業を実施しています。 1年生は小笠原流ご宗家の礼法講演、2年生は着物の文化の講演を聴くことになっています。 テキストには『女の子が幸せになる授業』(小学館)を使っています。これは、茶道のお家元、礼法のご宗家をはじめ、ご指導くださる方々と私の対談も盛り込んだ貴重な一冊です。大人にとっても今更聞けないマナーや文化的背景を知るものになるはずです。ご家族も是非、手に取っていただければと思います。 これは昨年度の茶道の授業の様子です。コロナ禍で実習が難しくなる中、感染対策の工夫をして、なんとか生徒の学びを止めないように続けています。 ◆第1回・挨拶の仕方・畳の歩き方・床の間の拝見の仕方・お茶の飲み方 ◆第2回・和菓子について・第1回で学んだことの実践 生徒の楽しみにしているお菓子は和三盆糖 ◆第3回・箸の扱い方・第1回で学んだことの実践 この日のお菓子はうさぎ饅頭 ◆第4回・まず自国の文化を知るべき →「日本」という国を誇りを持って語れること・型・所作の奥には人を思いやる心がある・茶道を通して、心のあり方を学んでいる ・第1回で学んだことの実践  最終日のお菓子は、学校の花、薔薇の練り切り *東京大学からお知らせ「東大工学部のリアル。~CREATE THE FUTURE@安田講堂」開催2022年6月5日(日) 14:00-16:40  安田講堂 および オンライン配信 申し込みはこちらから参加申込締切 : 5 月 20 日 ( 金 ) → 5 月 27 日 ( 金 )へ延長高等部生徒は安田講堂に入れるチャンス!中等部生、 保護者もオンラインは見られます。

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秋の空・大学出張授業【早稲田大学】・ユネスコ

秋は空がきれいです。以前、遠州流茶道のお家元が「 秋は月がきれいと誰かが教えてあげないと子供はそれに気づかない 」とおっしゃっていました。対談が『女の子が幸せになる授業』 に。 日本には四季があり、それを愛でる文化があることを知ることで、 日々の生活が少し豊かになり、 その積み重ねは生徒達のこれからの人生を大きく変えるのではないでしょうか。 そんな思いで和の授業もやっています。 *出張授業の続きです、担当の名越から報告です。 経済学の視点で経営を学ぶ~早稲田大学商学学術院 谷口みゆき先生~ 今回谷口先生からは、生徒たちにとってわかりにくい経営学という学問を、公共部門(例:大学病院や公立ホールでのコンサート)を通して教えていただきました。 とても興味深かった点は、民間企業はあくまで自己の利益を追求するのに経営学を用いるのに対し、公共部門ではあくまで社会全体の利益を追求するという言葉でした。 また、経営という言葉は、様々な学問分野から成り立っていて、経済学・マーケティング・会計学・社会学・心理学と様々に横断するので、いろいろな事から学ぶことができると言う点も面白かったです。 谷口先生は、「経営学は高等数学で習ったものを全て使っていく学問だから、数学を生かして学問してみたいと言う方にとっては経営学は面白い道です」という言葉は、生徒に響いたようでした。 そして、大学での学問選びの参考にと、経済学の専門家から見た、経営学・会計学・経済学・マーケティングの違いを丁寧に教えていただき、経営学は企業の効果的な運営の方法について考える、会計学は企業のお金のやりくりについて考え、財務を分析する、経済学は企業が社会全体に与える影響を考え、効率的な社会の実現を目指す、マーケティングは企業の商品の売り方を考える、という谷口先生の説明で生徒に教えていたたことは、後のアンケートをみると進路を考える上でよい参考になったようです。 *私が委員をやっているユネスコ国内委員会からのお知らせです。ESD(持続可能な開発のための教育) の表彰式がオンラインで見られますので、 SDGsに関係する教育プログラムの実践例として参考になると思 います。令和3年11月19日(金)21時30分~23時00分 事前登録不要 → http://webcast.unesco.org/ events/2021-11-ESD-Prize/(画面下部のJPボタンを押すと、日本語同時通訳が流れます。)

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最近の行事

緊急事態宣言が出て、校内も対応に追われています。それ以前の行事を中心に、最近の生徒の様子をお伝えします。 安全対策を第一に、その上で、すべてを中止する前に、生徒の学びを止めない工夫をするのが私たちの方針です。 とはいえ、若年層への広がりが懸念される昨今、ルールも見直し、細心の注意を払って過ごすよう、仕組みを作り、生徒達にも呼びかけています。 予測できないことが多く、ご家庭ごとに事情も違い、いろいろな考え方もあろう中、ご協力いただいているご家庭、品川ファミリーの皆様に心から感謝します。   *校外学習 こちらは、先月です。 【1年生】 宿泊行事ができなかった去年、様々な工夫を凝らして作ったプログラムです。それを今年にバトンタッチすることができました。制約が多いからこそ生まれるものもあるんだなぁと教えられました。 初めての校外学習は千葉県木更津にあるKURKKU FIELDSへ行ってきました。大自然の中で、各クラスがSDGsに関するテーマを決め、テーマに沿った体験をさせていただきました。 【2年生】 「日本を知る」をテーマに、茨城県つくばみらい市で、藁細工作りと田植えを体験してきました。浴衣の着付けなど、できないことも多い中、この日は、のびのびと体験をしてこられたようです。 【3年生】   ディズニーリゾートへ行ってきました。事前に創業時からこの施設を知る方にリモートで講演をしていただきました。生徒が自分なりに課題を見つけ、キャストの皆様に取材をさせていただきました。   【4年生】   4年生もディズニーリゾートへ 修学旅行でできるはずだった外国人との交流の機会を少しでも補うため、外国人バディと一緒に周って会話を楽しむ、という企画付きです。 【5年生】 最後の校外学習は、ミュージアムパーク茨城県自然博物館と清水公園へ行ってきました。ミュージアムパーク茨城県自然博物館ではたくさんの展示物に触れ、清水公園ではアスレチックや公園散策などを楽しんでいたようです。 *大学入試説明会 6年はすっかり受験モード。   各大学からお越しいただき、大学入試説明会が行われました。 それぞれの進路に向けて準備を進めています。 本校は、28プロジェクトの影響で進路がバラエティーに富むことが特徴です。 同志社大学の河村先生よりサイン本をいただきました。図書室に入れます。 -実務家のための-刑法概説  難しい本ですが、刑法の概要が分かるので、法学部志望者にオススメです。   *オープンキャンパス コロナ禍で、感染対策をした上で、人数を制限して行いました。6年間を過ごし、未来の土台を作る中高を通う本人に見ていただく機会をなんとか作りたいという思いで、教職員、生徒、みんなで企画、運営をしました。 ミニ説明会 生徒による模擬授業 化学部 箏曲部 28project生徒プレゼン 校長によるミニ説明会 ダンス部 インターアクトクラブ *小笠原流礼法講演 体験学習に制約がかかる中、今年も1年生に向けて、~礼法を活かして幸せな空間をつくりましょう~というテーマに講演をしていただきました。 ご宗家がそのときの様子を公式ブログで紹介してくださいましたので、ご紹介します。小笠原 敬承斎公式ブログ

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着物文化の講演・お父さんの会・SBIPアカデミー・お知らせ

緊急事態宣言下、 感染対策をしつつ生徒の学びを止めないよう工夫しながら授業や行 事を進めています。     これは、2年生の企業コラボの一環でお借りして設置しているアルコール消毒の大型ディスペンサー。   感染対策をしての講演   こちらは、着物文化の講演です。例年、 和の授業でこのあと浴衣着付けを数時間行いますが、 ソーシャルディスタンスが取りにくいのと、学校の浴衣を複数のクラスに連続で貸すことが 衛生管理上難しいため、実施できず残念です。 反物の長さを実感します   生徒は熱心に聞いてました。 和装小物も持ってきてくださいました。 帯結びのお話です。 和傘の説明と使い方の実演 以下のような感想がありました。 ・着物はエコで、SDGsに関連すると知った。・着るだけで日本のアイデンティティを表すことができるので、 海外でも着たい。・祖母が着物を着るので、今日の話をしたい。・ねずこの着物の「麻の葉」の意味がわかって、 着物の柄には理由があると知った。   保護者会もほとんどZoomになっていますが、 新入生のお父さんが初参加となるお父さんの会は、 人数を制限して実施しました。 *SBIPアカデミーのお知らせ 例年本校で行っているSBIP(中高生の課題解決アイディアプレゼン)で、このたび、オンラインでのフォローアップのプログラムを作りました。 起業家・企業人からマンツーマンでのプランに対するアドバイスの時間のほか、課題解決に大事な仮説思考やプロジェクトマネジメントの方法など、世界を変えるプロジェクトを動かすために大切なことを学ぶ講義もあります。また、5ヶ月でプロジェクトを加速させるための計画・目標も立てます。是非、参加を! ホームページ:https://academy.sbplatform.jp/※エントリー締切:6月21日(月)23:59 *以前、企業コラボでお世話になったミナケアさんがワクチンのアプリを開発しました。今後、不活性なワクチンがあった際や、予測していなかった副作用が出たような場合も、活用できるもので、官邸のHPでも紹介されています。こうしてみんなで力を合わせて、1日も早く生徒達の活気ある日常が戻ってくることを願います。→https://www.fnn.jp/articles/- /190040

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民主化の父を偲ぶ

台湾民主化の父と呼ばれる李登輝元総統がお亡くなりになりました。 謹んで哀悼の意を表します。 幸運にもお目にかかる機会をいただきましたが、若者を育てようと惜しみなく、様々な経験、知見をお話しくださる穏やかな笑顔が忘れられません。 二度目にお目にかかったとき、「あ、校長先生ね」と、声をかけてくださり、覚えていてくださったことに驚きました。 向かい合う一人一人を大切にすることが、困難な時代に民主化を成し遂げた国家運営につながっていたのだなぁと今、振り返ってしみじみと思います。 現在、世界的に困難な社会状況の中にあって、リーダーの役割というものを改めて考えさせられました。 李登輝氏の『指導者とは何か』を読み返しています。 当時、連載していた新聞のコラムにそのときの経験を書いたものをご紹介します。 昨年末、元台湾総統の李登輝氏に拝謁する機会を得た。「自分の受けた日本の教育に誇りを持っている。」という氏の言葉に衝撃を受けた。学生時代、台湾で年配のタクシー運転手から「私たちの世代は皆日本語を話します」と話しかけられ、日本統治時代の名残かといたたまれなくなった経験があったからだ。私はここで歴史問題に言及するつもりはない。教育現場の人間として、アジア有数のリーダーが「自分を作り上げたのは日本の教育」と言い切るそれが何だったのかを、素直な心で見つめ、今の日本の教育に欠けたもの、今後の日本の教育に必要なものは何なのかを探ってみたいのだ。李登輝氏のお話しから私が感じたことは「私たちは戦後、教科書に炭を塗ると同時に、精神的な支柱となってきた『よきもの』まで封印してきてしまったのではないだろうか?そして、そのツケが積もり積もって現在の大人の社会問題、子供の教育問題に繋がっているのではないか?」ということだった。この講演と氏の著書の中から、次世代に伝えたいと感じたことを三つシェアしたい。一つ目は、「名誉と恥」の意識である。氏は幼いころ母親から絶えず「そんなことをすると人に笑われますよ」と言われたそうだ。「叱られる、罰せられる」という言い方をすれば子供は他律的になり、「見つからなければいい」といった方向に引きずられると危惧されている。政治家の不祥事、大企業の粉飾決算など大人世界のリーダーの腐敗、子供のいじめ問題も多くは「名誉と恥」の意識の欠如に起因しているのではないだろうか。2つ目は「公」の心である。氏の政治信念は「天下為公」(天下は公のため)であった。民主を根付かせるという大儀のため自ら総統を退き、結果、政権は対立する党へと移った。「公」のため、党利を超えた決断だった。学生時代、京都大学で学んでいるときも米国留学中も、常に自分の勉強が台湾の人々の役に立つかどうかという気持ちを忘れたことはなかった。「私」を超えた「公」の志が原動力となり、自分を動かし人を動かし社会をよりよい方向へと導くのではないか。3つ目は「死生観」である。このところの子供の自殺の連鎖で「死」を話題にすることをタブー視する向きもあるが、死をみつめ、死を知ることによって「限りある生をどう生きるか」という問題意識を持つことができ、それが目先の出来事にとらわれず信念をもって生きることに繋がるのではないだろうか。昨年は混迷を極めた教育界だったが、新しい年を迎えるにあたり「人心不古」(いにしえの中に価値あるものとして永遠に残るものがある)という氏の言葉を心に刻み、私たちの先祖が残した「よきもの」にもう一度光をあてたい。ここに述べたことは、私という拙いフィルターを通したものであり、言葉足らずな面も多い。『「武士道」解題』(小学館)また、この時の講演の全文が掲載される「Voice』(PHP出版)2月号を是非ご覧いただきたい。 *今夜21:30〜から、妙心寺退蔵院・松山さんとの対談イベントを行います。 *授業でお世話になっている遠州茶道のご宗家がオンライン茶会を開催されるそうです。  

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来週から期末テスト・伊達公子さんの取り組み

学校近所の荏原神社です。6月の夏越の祓いも終わりました。 雨の日が続きます。 これも近所で。この花、一見、同じに見えますが、種類が違うんです。葉っぱを見るとわかりますよね。朝顔と夕顔。 保健室の前にも季節のあしらいが。 学校は、感染予防対策のため様々な工夫をしながら平常授業を行っています。 オンライン授業を4月13日から実施できたおかげで、来週からは予定通り期末テストを実施します。登校する生徒の手にはノートや教材がちらほら。今年は生徒たちも不安や不便を抱え、行事の中止や延期でがっかりすることも多いです。そんな中、後輩のために部活の部長さんたちが動画を作ったり、体育祭王をウエブで実施したりと、できないことの中からできることを探して実行しています。 登校してくる彼女たちが友人と笑顔を交わしているのを見ると、やはり、学校という場は「集う」機能を失ってはいけないなとしみじみ感じます。 閉校中、テニス部の生徒へ自宅でできるトレーニング動画を送ってくださった伊達公子さんが、ジュニアの育成プロジェクトをなさっています。 私たちも、今、自分にできることをしていきたいと勇気が出ました。 5日の日曜の9時から、NHK・BS1にて伊達さんの番組「奇跡のレッスンジュニアテニス女子 伊達公子」が再放送されます。また、その前の、7時からはウィンブルドン伝説の名勝負「伊達公子対グラフ1996年女子シングルス準決勝」も放送されます。生徒は試験前ですから、是非、録画を。 本校が茶道の授業をお願いしている遠州流の月刊誌にお家元と私の対談の後編が掲載されました。 図書室にいれてあります。自分で読み返しても深く、 面白い内容になっていると思いますので、保護者の方も是非、 ご覧ください。

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